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ミリタリーMA-1の年代はタグの2か所で絞れる|1967年製の1着で読む契約番号DSA・DLAと裏地の色

1967年製のMA-1(MIL-J-8279D)の首元と胸
写真:San Diego Air & Space Museum Archives既知の著作権制限なし(Flickr Commons)元のページ
この記事でわかること
- 年代は、タグの2か所(規格番号の末尾の英字と、契約番号の頭の文字)で絞れます。 契約番号の頭が DSA なら1961〜1977年、DLA なら1977年以降の契約です。ただし民生品にも同じ規格番号のタグが付くので、規格番号だけでは軍の納入品か分かりません。→タグは何を語る?
- 1967年製の写真の1着は裏返すとオレンジですが、1988年の規格書は裏地側の布を緑(セージグリーン)としています。 「裏地はオレンジ」とは限らず、オレンジになった時期も1961年説と1965年説に割れているので、裏地の色だけで年代は決められません。→裏地はオレンジか、緑か
- 題に「実物」とある国内の落札は中央値37,794円、米国の150ドルの品を輸入すると総額33,890〜34,955円です。 2026年9月29日の観測で、国内は46件が8,000〜182,000円に散らばり、版と状態で値段が大きく変わります。→今、手に入る1着はいくら?
この記事は、手元や出品のジャケットの年代を絞り、国内と海外のどちらで買うかを決めるための手引きです。本物かどうかの判定はしません。
博物館に残る1967年製のMA-1の所蔵記録と、1988年の規格書(G版)を読み比べてみました。裏地の色ひとつでも資料ごとに書き方が違ったので、その食い違いも含めて書きます。
年代を決めて、海外の出品を探す
1960〜70年代のMA-1(DSA契約)
契約番号がDSA 100で始まる物(DSAは1961〜1977年の機関名)
出品者が「1960s 1966 Vietnam War USAF MA-1 Flight Bomber Jacket」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
MA-1 flight jacket DSA 1001977年以降のMA-1(DLA契約)
契約番号がDLA 100で始まる物(DLAは1977年以降の機関名)
出品者が「Vintage MA-1 Military Intermediate 1979 Flight Bomber Jacket Size 42 Navy Orange」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
MA-1 flight jacket DLA 100規格番号MIL-J-8279の品
版の英字(B・D・E・Fなど)や年代で値段の差が大きい
出品者が「Vtg US Military MA-1 Flight Jacket Large Winfield MIL-J-8279D Sage Green Bomber」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
MIL-J-8279未使用のデッドストック
未使用に近い品。切り取り札などが残ることがある
出品者が「USAF MA-1 Green Flight Jacket By Greenbrier Mnfg Vintage New Made in USA」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
MA-1 flight jacket deadstock NOS
国内なら古着店・ヤフオク・メルカリでも探せます(比べ方は買い方の選び方)。
目次
序 博物館に残る1967年製の1着から、何が分かる?
この1着のタグを読む手順で、あなたの手元や出品のMA-1の年代も、タグの2か所で絞れます。米空軍の型のMA-1なのに、胸の革の名札は「D.S. LAIRD CDR USN」、米海軍の中佐の名前です。1967年5月26日に Satellite Outerwear 社で作られ、タグの規格番号は MIL-J-8279D。所蔵記録には、表はオリーブグリーンのナイロンで、裏返すと「Emergency Orange」(緊急用のオレンジ)の裏地になる、とあります。タグの「D」と「1967年」から何が読めるかは第2章で、今買うといくらかかるかは第5章で書きます。
MA-1はどんなジャケット? 規格と素材の履歴書
MA-1は、米空軍の人員が華氏14〜50度の中間の気温帯で着る、緑(セージグリーン)のナイロンのジャケットです。規格番号は MIL-J-8279 です。写真の1着は、この規格のD版です。下の表は、名前・規格・素材・サイズ・廃止の日を、確度(確定=原典、通説=互いに独立した資料2件以上、報告=資料1件だけ)付きで並べます。
| 項目 | 内容 | 確度 |
|---|---|---|
| 規格上の名前 | Jacket, intermediate, MA-1(規格書の題は Jacket, Cold Weather) | 確定 |
| 規格番号 | MIL-J-8279。ASSISTの分類は FSC 8415(衣類・特殊用途)、文書の種類は Detail Specification | 確定 |
| 版 | 英字なしからG版まで(一般の資料の説明)。原典で読めるのはG版(1988年3月18日)と改訂1(1990年10月31日)だけ | 版の数は通説、G版の日付は確定 |
| 気温の区分 | 華氏14〜50度(摂氏およそマイナス10〜10度。摂氏は私の換算)で米空軍の人員が着る物 | 確定(G版) |
| 開発の時期 | 1950年代。1954年ごろとする収集家の投稿もある。規格MIL-J-8279の最初の日付を1953年9月27日とする別のフォーラムの書き込みもある | 1950年代は通説、1953年・1954年はそれぞれ報告 |
| 表地 | ナイロンツイル(MIL-C-4294)、色はセージグリーン | 確定(G版) |
| 中綿 | G版はキルティングしたポリエステルのわた(MIL-B-41826)。初期〜1960年代の物はウールと綿の混ぜ物だったという持ち主の報告が複数 | G版は確定、初期は通説 |
| 襟・裾・袖口 | ウールのニット(MIL-C-3735)、色番号1525のセージグリーン | 確定(G版) |
| サイズ | S・M・L・XL・XXL の5つ | 確定(G版) |
| 規格の担当 | 1988年は空軍(Air Force-82)。2023年の廃止の通知は DLA Troop Support の衣類・繊維部門 | 確定 |
| 規格の廃止 | 2023年3月20日、後継の規格なし | 確定 |
| 前の型・後の型 | 前はB-15。航空乗員用はノーメックスのCWU-36/P・CWU-45/Pに代わった | 通説 |
| 納入メーカーの例 | 写真の1着(1967年製のD版)は Satellite Outerwear Corp 製。Alpha Industries(1963年に初めてMA-1を受注したと同社は書く)。Skyline・Rolen Sportswear・Greenbrier Industries などの名前がフォーラムに出てくる | Satellite は確定(所蔵記録)、ほかは報告 |
| 「MA」の意味 | 収集家の間でも分かっていない | 報告 |
G版の規格書は、空軍の図面「53B20979 Jacket, Intermediate, Type MA-1」を規格の一部として参照しています。図面そのものはASSISTにありません。
第1章 いつ生まれ、どう変わった? 1950年代から2023年の規格廃止まで
規格のデータベースを当たってみると、版の日付まで原典で読めたのは、F版(1978年)から後だけでした。それより前の版の年は、収集家の説明として読んでください。
MA-1は1950年代に米空軍向けに開発され、規格は2023年3月20日に後継なしで廃止されました。写真の1着が作られた1967年は、その途中、国防総省の補給の機関が DSA と呼ばれていた時代です。
最初の物は、前の型B-15の改修型(B-15D)をもとにした形でした。そこから版の英字が進むたびに、形が少しずつ変わった、と収集家と日本の記事は説明します。
- 無線のコードや酸素マスクを留めるタブが消える(B版、1958年ごろ。報告)
- 裏地がオレンジになる(C版の1961年とする説と、D版の1965年とする説がある。報告)
- 前ポケットに雨ぶたが付く(E版。年は1969年説と1971年説がある)
- 名前から「飛行」の語が消え、地上の要員向けになる(F版、1978年11月6日。日付は確定、用途の変化は通説)
1980年には、燃えにくいノーメックスのCWU-36/Pを作る契約が出され、MA-1のようなナイロンのジャケットに代わった、とアルファ社の社史は書いています(会社の説明)。
原典で日付が分かるのは、F版より後の出来事と、契約を出した役所の名前の変化です。英字なし〜E版の日付は公開の規格データベースでは見つからず、収集家の説明に頼ります。確度を付けた年表は次のとおりです。
| 年・日付 | 出来事 | 確度 |
|---|---|---|
| 1950年代 | 米空軍向けに開発。最初の物はB-15D(改修型)をもとにした形で、見分けにくいとされる | 通説 |
| 1950年代〜1960年 | 契約番号は「AF 33(600)-…」「QM (CTM)…」などの書式だったと収集家が転記している(「QM (CTM) …-C-60」を1960年の発注と読む投稿がある) | 報告 |
| 1958年ごろ | B版。無線のコードや酸素マスクを留めるタブがなくなった、と日本の記事が書く | 報告 |
| 1961年10月1日 | 国防総省の補給の機関 Defense Supply Agency(DSA)ができる | 確定 |
| 1961年 | C版。裏地がオレンジになり、白いタグがポケットの中に付いた、とする収集家の説明がある。1961年の Skyline 製を「最初のオレンジの契約」とする別の投稿もある | 報告(別の説あり) |
| 1963年 | アルファ社が初めてMA-1とN-2Bを受注した、と同社の社史が書く | 報告(会社の説明) |
| 1965年 | D版。日本の記事と古着店のページは、裏地がオレンジになったのはこの版から、とする。フィラデルフィアの衣類の調達の窓口が Defense Personnel Support Center(DPSC)になる | D版の説は報告、DPSCは確定 |
| 1967年5月26日 | 写真の1着が作られる(D版、Satellite Outerwear Corp 製、裏返すとオレンジの裏地) | 確定(所蔵記録) |
| 1969〜1971年ごろ | E版。前ポケットに雨ぶた(フラップ)が付いたとされる。付いた年は、1971年のE版からとする投稿と、1969年からとする日本の記事がある | E版で付いたことは通説、年は説が割れる |
| 1977年1月1日 | DSA が Defense Logistics Agency(DLA)に名前を変える | 確定 |
| 1978年5月2日 | 燃えにくい夏用の飛行ジャケットCWU-36/Pの規格 MIL-J-83382B。C版(1981年)の表紙に、B版のこの日付を置き換えるとある | 確定 |
| 1978年11月6日 | F版。G版の表紙に、F版のこの日付を置き換えると書かれている。名前から「飛行」の語が消え、地上の要員向けになったという説明が海外の投稿と日本の店の両方にある | 日付は確定、用途の変化は通説 |
| 1980年 | 燃えにくいノーメックスのCWU-36/Pを作る契約が出され、MA-1のようなナイロンのジャケットに代わった、とアルファ社の社史が書く | 報告(会社の説明) |
| 1988年3月18日 | G版 | 確定 |
| 1990年10月31日 | G版の改訂1。3ページの4か所の訂正で、縫製の工程の誤字1つと、検査の基準の寸法3つ(前ポケットの口の長さ、ペンの差し口の幅)だけ。素材・色・仕上がり寸法は変わっていない | 確定 |
| 1989〜1990年 | 生産が終わった、という投稿がある(根拠は「公開情報」とだけある) | 報告 |
| 1998年1月13日 | DPSC が Defense Supply Center Philadelphia(DSCP)に名前を変える(今の DLA Troop Support) | 確定 |
| 2023年3月20日 | 規格を「後継なし」で廃止 | 確定 |
廃止の通知には、CWU系の規格に置き換える、という文言はありません。一般の資料には「G版とその改訂1は地上の要員だけのもの」という説明もあります。ただしG版の規格書の本文は「米空軍の人員が中間の気温帯で着る」と書くだけで、航空乗員用か地上要員用かは書いていません。
では、写真の1着のタグにある「D」の1文字と、1967年という日付からは、何が読めるのでしょうか。第2章でタグを読みます。
第2章 タグは何を語る? 英字と契約番号で年代を読む
あなたの手元や気になる出品のタグには、規格番号の末尾の英字と、契約番号の頭の「DSA」「DLA」が読み取れますか? この2か所で絞れるのは「いつごろの物か」までで、軍に納められた物かどうかは決まりません。
年代は、タグの規格番号の末尾の英字と、契約番号の頭の文字(DSA・DLA)・中の2桁で絞れます。ここに書くのは「いつごろの規格・契約の物か」を絞るための材料です。軍に納められた物か、本物かどうかを決める材料ではありません。判断に迷う物は、買う前に出品者にタグの写真を頼んでください。
写真の1着のタグから、何が読める?

1967年5月製のMA-1(規格 MIL-J-8279D、Satellite Outerwear 製)。米海軍のD.S.レアード中佐の持ち物で、裏返すとオレンジになる。サンディエゴ航空宇宙博物館の収蔵品
写真:San Diego Air & Space Museum Archives既知の著作権制限なし(Flickr Commons)元のページ
サンディエゴ航空宇宙博物館の所蔵記録に書かれた事実を、この章の道具で読むと次のようになります。
| 所蔵記録にある事実 | そこから読めること | 確度 |
|---|---|---|
| 規格 MIL-J-8279D | D版。日本の記事と古着店のページは、D版を1965年の版とし、この版から裏地がオレンジになったとする | 規格は確定(所蔵記録)、版の年は報告 |
| 1967年5月26日製 | DSA の時代(1961年10月1日〜1977年1月1日)の物。契約番号は所蔵記録に書かれていない。契約の年と製造の日はずれることがあるが、1961年10月より前の契約でなければ、番号の頭は DSA になる | 製造日は確定(所蔵記録)、契約番号の頭は推論 |
| Satellite Outerwear Corp 製 | 作った会社の名前。G版の規格書は、ラベルに会社の名前と商標を書くよう決めている(D版の決まりは未確認) | 確定(所蔵記録) |
| サイズは Large | G版の規格書のLは身幅28インチ(約71cm)。D版の寸法は原典が手に入らず未確認 | 確定(所蔵記録) |
| 左袖の外に、ファスナー付きのポケットとペン差し | 21年後の1988年のG版も、左袖に「ペンシル・アンド・シガレット・ポケット」を決めている | 確定 |
| 裏返すと「Emergency Orange」の裏地 | 1988年の規格書との食い違いは第3章で | 確定(所蔵記録) |
| 胸に革の名札(写真では「D.S. LAIRD CDR USN」) | 所蔵記録の名前は「USAF MA-1」(米空軍の型)で、持ち主は米海軍の中佐。海軍の人が持っていたわけは、所蔵記録に書かれていない | 確定(所蔵記録) |
あなたの手元や出品の物も、同じ順で読めます。規格番号の英字、製造か契約の日付、契約番号の頭、作った会社の名前です。下の節で、1つずつ読み方を書きます。
タグには何が書いてある? 規格書が決める8項目(G版)
G版は、型の名前・規格番号・サイズ・契約番号と日付など8項目をラベルに書き、首の後ろの裏地に付ける吊り下げループ(ハンガー)の真下に四辺を縫い付けると決めています。
| タグの行 | 何が分かるか |
|---|---|
| Jacket, intermediate, MA-1 | 型の名前 |
| MIL-J-8279G | 規格番号と版の英字。その版が出た日より前には作られていない、と読める(推論) |
| Size | S〜XXL のサイズ |
| Stock no. | ストック番号。規格書は番号の一覧を載せていない |
| Contract and date | 契約番号と日付。書式の例は規格書に無い |
| Manufacturer's name and trademark | 作った会社の名前と商標 |
| Wool products label information | ウール製品の表示(襟・裾・袖口がウールのため) |
| Dry clean only | ドライクリーニングだけ |
同じG版の前ポケットを作る工程にも、ラベルをポケットの下の袋布に縫い付けてよい、という記述があります。どのラベルを指すかは書かれていません。
G版より前の版のラベルの決まりは、規格書の本文が手に入らず確かめられていません。黒いタグは襟の下、白いタグはポケットの中、という年代による違いを収集家が書いています(報告)。
規格番号の末尾の英字で何が違う?(収集家の説明を含む)
英字ごとの違いは、裏地の色・タグの位置・雨ぶたなど、収集家と古着店の説明が中心です。原典で確かめられるのは、F版とG版の日付と、G版の中身です。
| タグの版 | 収集家・古着店が挙げる特徴 | 確度 |
|---|---|---|
| MIL-J-8279(英字なし) | B-15D(改修型)がもとの形。無線のコード・酸素マスク用のタブがある、と日本の記事が書く | 形は通説、タブは報告 |
| MIL-J-8279A | A版のタグの物がフォーラムで紹介されている(Rolen Sportswear 製)。日本の記事は1957年の版とし、前立ての形が丸くなったとする | 報告 |
| MIL-J-8279B | 緑の裏地、黒いタグが襟の下、とする説明 | 報告 |
| MIL-J-8279C | オレンジの裏地と白いポケットのタグが始まった、とする説明 | 報告(海外の投稿2件。D版からとする日本の2件と食い違う) |
| MIL-J-8279D | 日本の記事と古着店のページは、この版から裏地がオレンジ、とする。写真の1着(1967年製)はこの版で、裏地はオレンジ | 版の始まりの説は報告(C版からとする説と食い違う)、写真の1着は確定(所蔵記録) |
| MIL-J-8279E | 前ポケットに雨ぶたが付く。飛行用の最後の版とする投稿もある(1976会計年度の Greenbrier 製の未使用品の紹介) | 雨ぶたは通説、最後の飛行用は報告 |
| MIL-J-8279F | 1978年11月6日。名前から「飛行」の語が消える | 日付は確定、名前は通説 |
| MIL-J-8279G | 1988年3月18日。規格書の本文はセージグリーンの裏地・ポリエステルのわた | 確定 |
契約番号のどこで年が分かる?
年は、契約番号の頭の文字(DSAかDLA)と、100の後ろの2桁で読みます。
- 頭の文字: DSA は1961年10月1日から1977年1月1日まで、DLA はそれ以降の機関の名前です。収集家は、E版の軍の納入品にはすべてDSAかDLAの番号がある、それが無ければ民生品、という見方をしています(通説)。
- 中の2桁: 「DSA 100-67-…」の67のように、100の後ろの2桁を契約の年として読む収集家がいます(通説)。1985年の例として「DLA 100-85-C-0505」が挙がっています。
- 契約の年と製造の日はずれる: 契約の年が1969年の番号なのに、タグの日付が1968年7月19日という報告があります(報告)。1976年より前の米国の会計年度は7月1日に始まったので、2桁を会計年度と読めば食い違わない、とも考えられます(推論。会計年度の決まりは契約番号の読み方)。
- ハイフンの位置: 同じ時代のN-3Bの規格書は、ラベルの契約番号の記入例を1987年の版で「DLA-100-00-0-0000」、2003年の版で「DLA100-00-0-0000」としています。MA-1の規格書には例がありませんが、同じ役所の発注なので同じ形だったと読めます(推論)。
- 契約番号の今の規則での並びは、米軍衣類のタグの読み方の契約番号の節にあります。
軍の納入品か民生品か、収集家はどこを見る?
収集家は、規格番号だけでなく、契約番号・色・MADE IN USA の表記を合わせて見ています。判定ではなく、フォーラムと日本の古着店で繰り返し挙がる見方の紹介です。まず、複数の資料が一致する4点です。
| 見る点 | 収集家の見方 | 確度 |
|---|---|---|
| 規格番号だけ | 民生品にも MIL-J-8279 のタグが付くので、規格番号だけでは分からない | 通説 |
| 契約番号 | DSA・DLAなどで始まる番号があるか。アルファ社の民生品はどれも同じ番号で年代の手がかりにならない、という投稿もある | 通説 |
| MADE IN USA | タグに「MADE IN USA」や町の名前があれば民生品・復刻品、とする見方が海外と日本の店の両方にある(例外の有無は未確認) | 通説 |
| 色 | 米空軍が支給したのは緑(セージグリーン)だけで、黒や青は民生品 | 通説 |
次の3点は、部品と素材についての話で、確度はどれも「報告」です。
| 見る点 | 収集家の見方 | 確度 |
|---|---|---|
| ファスナーの引き手 | 引き手に「Alpha」と入った物は、軍の納入品には使われていない、という指摘 | 報告 |
| ファスナーのメーカー | 初期は Crown、アルファの民生品は古い物が Scovill、後の物が Ideal、という報告 | 報告 |
| 革 | 革のMA-1は軍の契約では作られていない、という指摘(同じスレッドで複数) | 報告 |
G版の規格書は、ファスナーのメーカーを決めていません。決めているのは材料(真ちゅう・アルミ・亜鉛合金のどれか)と、黒いクロムなめしの馬革の引き手のタブです。
1988年の規格書(G版)はポケットやファスナーをどう決めている?
- 前は中央のファスナー開き、左袖にファスナー付きのポケット、表に雨ぶた付きのスラッシュポケット2つ(スナップ留め)。
- 左袖のポケットの名前は「ペンシル・アンド・シガレット・ポケット」で、長さ5インチのファスナーが付き、ペンの差し口は4つ。差し口の底にペン先を守る金属かプラスチックの部品を入れる。写真の1967年製の1着にも、左袖にファスナー付きのポケットとペン差しがあります。
- 前のファスナーの長さは、Sの22インチからXXLの24インチまで。
- 表地の色番号は、3.2.1では1151、全体の色とファスナーのテープの項では1511と書かれ、文書の中で食い違っています(どちらが正しいかは未確認)。
ただし、タグに MIL-J-8279 とあっても、軍に納められた物とは限りません。同じ名前で売られている品の幅を、次の節で見ます。
同じ「MA-1」に別物はある? 実物・市販品・復刻
あります。MA-1の名前の付く品は、軍の納入品のほか、アルファ社の民生品、日本や中国の復刻、コラボの限定品まで幅があり、着丈・生地・色が違います。
| 種類 | 何か | 見分けの話題 | 確度 |
|---|---|---|---|
| 軍の納入品(実物) | 米空軍の契約で作られた物 | 契約番号・緑の色・短い着丈 | 通説 |
| B-15D(改修型) | MA-1の前の型。初期のMA-1とほとんど同じ形 | MA-1として出品された物がB-15Dの改修型だと指摘された例がある | 通説 |
| アルファ社の民生品(1990年代の Replica Series・Vintage Series) | 軍の型をもとにした民間向けの系列 | 収集家の評価は Replica が上、Vintage が次、通常品が下という序列で語られることが多い | 通説 |
| アルファ社の今の品 | 中国製の通常品。「ミルスペック」の名前の系列もあるが、今の軍への納入品という意味ではない | 米国製の時代の物より大きく長い、という報告が複数 | 通説 |
| Valley Apparel | アルファ社の米国の工場の流れをくむ会社だ、という投稿 | 米国製を探す人に勧められている | 報告 |
| 日本の復刻(Buzz Rickson's・The Real McCoy's) | 復刻。どちらもウールの中綿の古い型だけを再現している、という投稿 | 化繊の中綿のアルファの品より、かさばって重い、という比較 | 報告 |
| 中国の Bronson | 価格を抑えた復刻 | 値段の割に作りがよいという声と、襟や細部の違いを指摘する比較がある | 通説 |
| コラボ・ファッションの品 | ブランド・球団・アニメとの限定品 | 紺の生地、裏がデニムのリバーシブルなど、軍の型にない色と作り | 通説(報道と告知が複数) |
| MA-1型の新作・作業着 | 古着のブランドが保温材(Thinsulate)を入れて作った新作、作業服のチェーンの撥水・接触冷感の「MA-1タイプ」 | 名前は同じでも軍の規格とは別の品 | 報告 |
- Buzz Rickson's の復刻は実物より少し着丈が長い、という持ち主の報告があります(報告)。
- The Real McCoy's が再現をうたうナイロン66は、長く日に当たると赤みを帯びるとされ、その変化が売りだ、と説明する投稿があります(報告)。アルファ社の民生品のナイロンのリブが早いうちに紫っぽく変わった、という報告もあります(報告)。
- 軽いナイロンのジャケットや、燃えにくいノーメックスのジャケットとの違いは、親の早見表の比較の表にまとめています。
写真の1着の裏地はオレンジでした。では、MA-1の裏地はいつもオレンジなのでしょうか。1988年の規格書は、違うことを書いています。
第3章 裏地はオレンジか、緑か? 規格書と通説の食い違い
「MA-1の裏地はオレンジ」と覚えていませんか? 1988年の規格書を全部文字にして読んでみると、オレンジの裏地の指定は見つかりませんでした。
1988年のG版の規格書が決める裏地側の色は緑です。それより前の版がオレンジを決めていたかは、原典で確かめられていません。
写真の1着は1967年に作られたD版で、所蔵記録には「裏返すと Emergency Orange の裏地」とあります。1960年代のD版にオレンジの裏地の物があったことは、この1着で確かめられます。ただ、オレンジが始まった版(C版の1961年か、D版の1965年か)は、この1着では決められません。どちらの説でも、1967年のD版はオレンジの時期に入るからです。
| 資料 | 裏地の色について | 確度 |
|---|---|---|
| 写真の1着(1967年製のD版。博物館の所蔵記録) | 裏返すとオレンジ | 確定(所蔵記録) |
| 海外の収集家の投稿(2014年・2018年) | C版(1961年)からオレンジ。B版は緑 | 報告 |
| 日本の記事・古着店のページ | D版(1965年)からオレンジ | 報告 |
| 1988年のG版の規格書 | 緑(セージグリーン)。オレンジの裏地の指定は無い | 確定 |
- 一般の資料では、オレンジの裏地の物は裏返して着られる、と説明されます。「MA-1の裏地はオレンジ」という覚え方は、ここから広まったとみられます(推論)。
- G版の規格書は、中綿の表側を覆うナイロンツイルの色を「セージグリーン」とし、襟裏の吊り下げループも「セージグリーンの裏地の布」で作るとしています。本文を全部文字にして調べましたが、オレンジの裏地の指定は見つかりませんでした。
- 1985年の契約番号(DLA 100-85-C-0505)が付いたF版の物を、地上要員向けの支給品と説明する投稿があります。同じスレッドには「MA-1は緑の裏地で始まり、緑の裏地で終わった」という書き込みもあります(報告)。
- 「緑の裏地なら後期、オレンジなら前期」と決めつけず、タグの版と合わせて見てください。
規格書と所蔵記録で分かるのは、ここまでです。着たときの丈、洗ったときの伸び、虫食い。書類に残らないことは、持ち主たちの報告にあります。
第4章 持ち主たちは何につまずき、何を見つけた?
海外のフォーラムのスレッドを読んでいくと、軍の納入品か民生品かの見分けと並んで、着丈とサイズの話がいちばん多く出てきました(それぞれ9件)。
持ち主たちがつまずくのは、多くが着丈とサイズです。海外の収集家の話題でも、軍の納入品か民生品かの見分けと並んで、いちばん多い話題でした(それぞれ9件)。X では、12件のうち9件がコラボ・新作の告知でした。海外のフォーラム2つのスレッド23本(The Fedora Lounge 14本、Vintage Leather Jackets Forum 9本)と収集家のブログ1つ(2009〜2023年)、日本の記事・店のページ3本、X の投稿12件(2018〜2026年)を読み、話題ごとに数えました。投稿者の名前は出しません。1件の投稿で事実を決めることはしていません。
1件ずつの報告:手入れの失敗と、タグの日付のずれ
どちらも1人の持ち主が書いた1件の報告で、ほかの資料では確かめていません。
- 失敗の報告(1件): 「Made in USA」の灰色のMA-1をドライクリーニングに出したら、袖口が伸び、ニットの襟の内側に店の札をアイロンで貼られた、という持ち主の書き込みがあります(2014年3月)。同じ手入れで問題なかったという報告もあり、手入れの話題は3件(2013〜2023年)で意見が分かれます。
- 発見の報告(1件): アルファ社の1969年のMA-1で、契約番号の年は1969年なのに、番号の後ろの日付は1968年7月19日だった、という書き込みがあります(2010年11月)。契約の年と製造の日がずれることがある、という1件の例です。読み方は、第2章の「契約番号のどこで年が分かる?」に書いています。
買ってから困った、という報告
持ち主が買った後で困った話には、上の手入れでの伸びのほか、丈と縮み、リブの虫食い、別の型だったという指摘があります。
- 丈と縮み: 古い物は縮んでいることがあるので、なるべく大きいサイズを探すよう勧める投稿があります(2013年)。今のアルファ社の品は逆に大きめで、1サイズ下げる、という報告もあります(2018年)。
- リブの虫食い: ウールのリブは虫に食われやすく、繕うか、復刻のリブに替えるかの相談が5件あります(2014〜2022年)。替えると値打ちが下がるかで、意見が割れています。
- 別の型だった: MA-1として出品された物が、前の型のB-15Dの改修型だと指摘された例があります。初期の物ほど形が近く、見分けにくいとされます。
海外のフォーラムの話題(件数はスレッド・記事の数)
話題は、見分け・サイズ・民生品の評価の3つが上位で、どれも8〜9件です。
| 話題 | 件数・時期 | 要点 |
|---|---|---|
| 軍の納入品か民生品か | 9件(2009〜2023年) | 契約番号・MADE IN USA・色・ファスナーの引き手。規格番号だけでは決まらない点で意見が一致 |
| 着丈とサイズ | 9件(2011〜2021年) | 実物は丈が短く袖がふくらむ。飛行服の上に着る前提だったから、という説明もある |
| アルファ社の民生品の系列 | 8件(2009〜2023年) | 1990年代の Replica・Vintage Series は評価が高く、今の通常品は生地が薄いという不満が多い |
| 版ごとの仕様 | 7件(2013〜2023年) | 裏地の色、タグの色と位置、雨ぶた、タブ |
| 日本の復刻と Bronson | 7件(2011〜2023年) | 日本の復刻はかさばって重い、Bronson は値段の割によい |
| 中綿の素材 | 6件(2013〜2022年) | 初期〜1960年代はウールと綿の混ぜ物、後の民生品は化繊で軽い |
| 契約番号から年を読む | 5件(2010〜2018年) | 100の後ろの2桁が契約年。契約年と製造日のずれに注意 |
| リブの虫食いと直し方 | 5件(2014〜2022年) | ウールのリブは虫に食われやすい。繕うか、復刻のリブに替えるか。替えると値打ちが下がるかで意見が割れる |
| 手入れ | 3件(2013〜2023年) | ドライクリーニングで袖口が伸びた失敗談と、問題なかった報告の両方。しわはスチーマーで |
| 値段の感覚 | 3件(2013〜2020年) | E版の実物は安く、XLの初期型は数百ドル。Mは数が多い |
- 値段の例: 1965年のD版が即決125ドル(2014年)、1963年のアルファ製のLが送料込み75ドル(2020年)という個別の値段が出ています。いずれも投稿した時点の1件ずつの例です。
- 欧州での見られ方: MA-1がスキンヘッドの服装と結び付けて見られることを気にする持ち主の話題があります(2011年)(報告)。
日本とのつながり
- 日本の店のリブ: 虫食いの直しに、日本の店(MASH)から付け替え用のリブを買った、という海外の報告が2件あります(どちらも2022年)。
- ヤフオクで日本の復刻を探す: 海外の収集家が、日本の復刻の中古をヤフオクで探すよう勧めています。買うには代行業者が要り、関税や税で得にならない国もある、とも書いています(2020年)。
- 生産を日本へ: 日本のブランドの Houston が、ナイロンのジャケットの生産を中国から日本に戻した、という投稿があります(2020年)(報告)。
- 日本製のコラボ: 2026年4月の Junya Watanabe MAN との品は日本製と報じられています。
海外と日本の見方の違い
- 海外のフォーラムは、契約番号・色・ファスナーなど「軍の納入品かどうか」と、アルファ社の民生品の系列の評価を多く話題にしています。
- 日本の古着の記事・店のページは、規格の版ごとの見た目(タブ・雨ぶた・裏地の色・ファスナー)で年代を並べる書き方が中心です。
- 裏地がオレンジになった時期は、海外の投稿がC版(1961年)、日本の記事と店のページがD版(1965年)で、割れています。
X の話題(12件、2018〜2026年)
| 話題 | 件数 | 中身 |
|---|---|---|
| コラボ・新作の告知 | 9件 | アルファ社と球団・アニメ・ストリートのブランド・玩具メーカーとの品、古着のブランドや作業服のチェーンの新作。どれも店や公式アカウントの告知で、軍の実物の話は無い |
| 個人のサイズと買い物 | 2件 | 古着店で企業のロゴ入りのMA-1を見つけた話と、グッズのMA-1のサイズを買う前に尋ねる投稿(肩幅が小さめで着丈が短いという印象を添えている)。どちらも軍の実物の話ではない |
| 着こなしの解説 | 1件 | 元のMA-1は丸くふくらんだ形なので、合わせるズボンはクラシックかスリムストレートがよい、という海外のファッションの書き手の解説(2024年8月) |
X では、タグの版や契約番号で年代を読む投稿は今回1件も見つかりませんでした。年代の話はフォーラムと古着の記事に集まっています。今回集めた X の投稿では、MA-1は主に「コラボの定番の形」として出てきて、海外のフォーラムのように「軍の規格の物」として語る投稿はありませんでした。
タグで年代を絞れたら、次は値段です。第5章では、国内の落札と、米国から取り寄せたときの総額を並べます。
第5章 今、手に入る1着はいくら? 国内の落札と輸入の総額
値段を並べてみると、米国の150ドルの品を輸入した総額と、題に「実物」とある国内の落札の中央値は近い値でした。どちらが合うかは、欲しい版の物がどちらに出ているかで変わります。
題に「実物」とある国内のMA-1の落札は中央値37,794円、米国の出品は即決の中央値149.99ドルで、150ドルの物を輸入すると総額は33,890〜34,955円でした。2026年9月29日に私が調べました。国内はヤフオクの落札相場(過去約180日に終わった分)、海外は eBay の出品(セカイモンの検索で、表示された出品を数えた)です。出品の題と説明で分けただけで、本物かどうかや状態の判断はしていません。
国内の落札(ヤフオク)
| 検索語 | ヒット | 数えた件数と除外の基準 | 中央値 | 範囲 |
|---|---|---|---|---|
| MA-1 実物 | 81件 | 46件。資料本・雑誌(2件)、修理用のリブ・ファスナー・ピンバッジなどの部品だけ(8件)、B-15・L-2B・N-3B・A-2など別の型(11件)、卸のまとめ売り(1件)、カナダ軍の「MA-1タイプ」(1件)などを除いた | 37,794円 | 8,000〜182,000円 |
| MA-1 ミルスペック | 6件 | 6件。アルファ社の今の「ミルスペック」系列の中古 | 11,125円 | 2,805〜15,554円 |
| MA-1 ALPHA 新品 | 21件 | 定番の品5件とコラボの限定品10件に分けて数えた(残りの6件は数えていない) | 定番16,900円、コラボ60,500円 | 定番14,300〜18,050円、コラボ21,890〜125,000円 |
| MA-1 デッドストック | 19件 | 米軍の未使用品として出品された物は4件前後。ブランドの「デッドストック」表記やリブだけの出品は除いた | —(件数が少ない) | 11,830〜23,800円 |
- 「MA-1 実物」は8,000円から182,000円まで幅が大きく、中央値は目安にとどまります。題で分けただけなので、「実物」と書いた出品が軍の納入品かどうかは確かめていません。
- 「ミルスペック」はアルファ社の系列の名前で、今の軍の納入品という意味ではありません。
海外の出品(eBay、米国発)
| 検索語 | 件数 | 即決価格の中央値 | 範囲 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| MA-1 flight jacket vintage | 25件(即決24件) | 149.99ドル | 55.00〜469.99ドル | 全部が米国発。米国内の送料は0〜16.45ドル(中央値8.27ドル) |
| MIL-J-8279 | 25件 | 149.99ドル | 39.99〜2,275ドル | 版の英字(B・D・E・Fなど)や年代で値段の差が大きい |
米国の出品が実際にどんな姿か、2026年10月1日にセカイモンの検索で出た出品から、題に書かれた規格番号の英字と年の違う5件を並べます。1枚目は題に「1958」「MIL-J-8279B」とある品で、2026年10月1日の出品の価格は2,275ドルでした。9月29日の「MIL-J-8279」の集計の上限も2,275ドルでしたが、同じ出品かどうかは記録で確かめていません。題の年・英字・会社名は出品者の言葉です。
今出ている品の例(2026年10月1日):題の英字・年の違う5件

出品者が「Vintage 1950s Dobbs • USAF MA-1 Flight Jacket • 1958 • MIL-J-8279B • Sz S」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Vintage 1963 Alpha Industries MA-1 MIL-J-8279D (USAF) Flyers Jacket Small」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Vintage MA-1 Flight Jacket MIL-J-8279E AF Spiewak USA Sage Bomber」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Vintage Alpha Industries MIL-J-8279F MA-1 intermediate flight Jacket」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Vtg 1987 MA-1 Flight Jacket XL Sage Green Bomber Reversible Orange Delta Zip」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
写っているのは出品者の品です。本物かどうか・年代・状態は、当サイトでは確かめていません。
1枚目(題にB版とある品)は灰色がかった緑で、首元にオレンジは見えません。2枚目(題にD版とある品)と5枚目(題に1987年とある品)は、首元からオレンジがのぞきます。B版は緑の裏地、オレンジはC版かD版から、と収集家は説明します。写真で分かるのは色までで、版の英字はタグの写真で確かめます(→タグの読み方)。規格番号で探すなら、セカイモンで「MIL-J-8279」の出品を見ると、題に版の英字や年を書いた物が並びます。
輸入するといくらになる? 総額の試算
米国の150ドルの出品をセカイモンで買うと、総額は33,890〜34,955円です。このブログの総額計算機と同じ式で計算しました。前提は、為替・送料・手数料・関税・課税価格の5つで、次のとおりです。
- 為替は1ドル150円、米国内の送料は8ドル、米国の売上税は0ドル。
- 梱包した後の重さを0.9kgと仮定し、国際送料は料金表の21.0ドルの区分(3,150円)。実測ではありません。
- セカイモンの手数料は、5,937円以下なら950円、それを超えると商品価格の16%。
- 関税は「衣類(ニット製でない物)」の簡易税率10%で計算。MA-1の表地はナイロンの織物ですが、区分は通関で決まります。
- 課税価格は、下限がセカイモンの示す「購入金額×0.6」、上限は国際送料なども足した保守的な額。そのため総額は幅で示します。
| 商品価格 | 総額の目安 | 関税・消費税 |
|---|---|---|
| 80ドル | 18,270〜21,099円 | 下限では課税価格が1万円以下で0円 |
| 150ドル | 33,890〜34,955円 | 関税1,638〜2,145円、消費税1,802〜2,360円 |
| 300ドル | 63,278〜64,646円 | 関税3,204〜3,855円、消費税3,524〜4,241円 |
- 「国内で買えばいいのでは?」: 値段だけなら、差は小さいです。海外の中央値に近い150ドルの物を輸入した総額33,890〜34,955円は、題に「実物」とある国内の落札の中央値37,794円と近い値です。年代や状態が同じでなければ比べられないので、欲しい版・契約の物が国内にあるかで選んでください。
- 今のアルファ社の品は国内で探すほうが安く済みやすい: 「ミルスペック」系列の中古は国内で中央値11,125円(6件)でした。輸入すると、セカイモンの手数料(最低950円)と国際送料(3,150円)に米国内の送料も加わり、商品の代金のほかに5,000円ほどかかります。海外での同じ系列の値段は今回数えていないので、目安です。
- 0.6掛けの特例は、2026年の法改正で2028年4月1日に廃止され、計算が変わります。→2028年4月からの変更
自分の条件で計算するときは、次の計算機を使ってください(品目は「衣類(ニット製以外)」)。
ツール総額計算機
単独のページで開く商品の価格と送料などを入れて、支払う総額の目安を計算します。
支払う総額の目安
商品の価格を入れると、総額の目安が出ます。
0.6掛けの特例は2028年4月1日に廃止されます(法律は成立済み)。それ以降に届く荷物は、このツールでは計算しません。
出典: 財務省「第221回国会における財務省関連法律(成立日・公布日)」、e-Gov法令検索「関税定率法 第4条の6(令和8年法律第5号による改正、2028年4月1日施行の版)」
この金額は目安です。実際の関税・消費税は、通関の後にセカイモンから届く確定のお知らせで決まります。為替・送料・課税価格の扱いがわからない部分は、幅と「要確認」で示しています。燃油サーチャージは含んでいません。
規格が廃止された後も、新しいMA-1は出ている?(2023〜2026年)
出ています。規格は2023年に後継なしで廃止されましたが、2025〜2026年もアルファ社とブランドのコラボのMA-1が続いています。表は新しい順で、2023年の規格の廃止のほかは、アルファ社の発表と報道です。
| 日付 | 出来事 | 確度 |
|---|---|---|
| 2026年9月3日 | アルファ社の秋冬の系列「RE:ISSUE」を、使い込んだ風合いに加工した品(Battlewash)とともに報じる記事が出る。同社のサイトの「RE:ISSUE」のページには、MA-1とBattlewash加工のCWU-45/Pが並ぶ | ページの中身は確定、時期は報道 |
| 2026年8月5日 | コム デ ギャルソン(CDG)とアルファ社が、紺のバイアス裁ちのMA-1を出す(報道は8月7日) | 報告(報道) |
| 2026年4月 | eYe Junya Watanabe MAN とアルファ社が、表がナイロン・裏がデニムのリバーシブルのMA-1を出す(報道は4月16日) | 報告(報道) |
| 2026年2月26日 | ロンドンのジュエリーのブランド BUNNEY とアルファ社のMA-1。銀の飾りを使い、リバーシブルで、裏返すとパッチの無い面になる | 確定(公式の発表) |
| 2026年1月13日 | デザイナーの Cecilie Bahnsen とアルファ社が、MA-1とN-2Bの形を作り直した品を出したと報じられる | 報告(報道の見出し) |
| 2025年12月 | アルファ社が、ニューヨークの工場で作った CWU-45/P を100着限定で発表(MA-1の後の型) | 確定(公式の発表) |
| 2025年12月 | WTAPS とアルファ社のMA-1の発売の告知 | 報告(X の告知) |
| 2025年10月11日 | Awake NY とアルファ社のMA-1。青緑に後染めしたナイロンに、ロゴの形のスタッズ。アルファ社の赤いリボンのタグ、袖のポケット、リブ編みの襟と袖口は残す(報道は10月10日) | 報告(報道) |
| 2025年3月 | アルファ社が Def Jam の40周年を記念したMA-1をニューヨークの店のイベントで発表 | 確定(公式の発表) |
| 2023年3月20日 | MA-1の規格 MIL-J-8279 を後継なしで廃止 | 確定 |
アルファ社の買収や経営の変化を伝える記述は、同社の社史のページでは見つかりませんでした。
写真の1着と同じ時代の物を探すなら、どのタグ?
あなたが写真の1着と同じ1960年代後半の物を探すなら、見るのはタグの2か所です。
- 規格番号の英字: 写真の1着と同じ「MIL-J-8279D」。裏地がオレンジの時期に入る版です(始まりはC版説とD版説があります)。
- 契約番号の頭: 「DSA」。1961年10月1日から1977年1月1日までの機関の名前です。
値段の手がかりは2つあります。2014年のフォーラムに、1965年のD版が即決125ドルだったという1件の例があります。今回の eBay の「MIL-J-8279」の出品は、中央値149.99ドル、39.99〜2,275ドルでした。版の英字と年代で値段の差が大きいので、気になる物があれば、タグの写真を出品者に頼んで版と契約番号を読んでから比べます。写真の1着と同じ Large を探すにしても、実物は着丈が短いという報告が多いので、タグより実寸で選びます(→サイズは合う?)。
写真の1着と同じ DSA の時代の契約は、セカイモンで契約番号「DSA 100」の出品を見ると探せます。下の箱の「1960〜70年代のMA-1(DSA契約)」も同じ検索です。国内で探すほうが向く場合もあるので、並べて書きます。
国内と海外、どちらで探す?
1960〜70年代のMA-1(DSA契約)
写真の1着(1967年製)と同じ、DSAの時代の契約
出品者が「Vintage 1968 USAF MA-1 Bomber Jacket, Flying, Man's Medium」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
MA-1 flight jacket DSA 1001977年以降のMA-1(DLA契約)
契約番号がDLA 100で始まる物
出品者が「Vintage U.S. Air Force MA-1 Flight Bomber Jacket Sz L Military USAF Weintraub」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
MA-1 flight jacket DLA 100規格番号MIL-J-8279の品
版の英字や年代で値段の差が大きい
出品者が「Vintage 1965 Alpha Industries MA-1 Medium MIL-J-8279D USA Flight Jacket USAF」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
MIL-J-8279未使用のデッドストック
未使用に近い品
出品者が「USAF MA-1 Blue Flight Jacket By Greenbrier Mnfg Vintage New Made in USA」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
MA-1 flight jacket deadstock NOS
国内で探すのが向くのは、欲しい版・契約の物が国内に出ている人と、今のアルファ社の「ミルスペック」系列(国内の中古の中央値11,125円)を探す人です。海外から取り寄せると、商品の代金のほかに手数料(最低950円)と国際送料(3,150円)、米国内の送料がかかります。海外で探すのが向くのは、国内で見つからない版を規格番号や契約番号で探したい人です。国内で探す場合、題に「実物」とある落札の中央値は37,794円で、米国の150ドルの品を輸入した総額33,890〜34,955円と近い値です(どちらも2026年9月29日の観測)。国内なら古着店・ヤフオク・メルカリでも探せます(比べ方は買い方の選び方)。
第6章 買う前に何を確かめる? 実寸・英語の表記・関税
規格書の寸法の表を見ると、Lでも背丈は22 7/8インチ(約58cm)しかありませんでした。タグのサイズより、出品者に測ってもらった実寸で比べるのがよさそうです。
まず確かめたいのは、実寸・タグの写真・出品の英語の表記です。軍の納入品は着丈が短いという声が多く、今のアルファ社の品は大きめという報告もあるので、タグのサイズだけでは選べません。
サイズは合う? 規格書の実寸で比べる
G版の規格書では、Lの身幅が28インチ(約71cm)、背丈が22 7/8インチ(約58cm)です。S〜XXLの身幅・背丈・袖下(cm は私の換算)は次の表です。
| サイズ | 身幅(胸の半周) | 背丈 | 袖下 |
|---|---|---|---|
| S | 24インチ(約61cm) | 22インチ(約56cm) | 16 1/8インチ(約41cm) |
| M | 26インチ(約66cm) | 22 1/2インチ(約57cm) | 16 3/8インチ(約41.5cm) |
| L | 28インチ(約71cm) | 22 7/8インチ(約58cm) | 16 5/8インチ(約42cm) |
| XL | 30インチ(約76cm) | 23インチ(約58.5cm) | 16 7/8インチ(約43cm) |
| XXL | 32インチ(約81cm) | 23.5インチ(約60cm) | 17 1/8インチ(約43.5cm) |
- 背丈は襟の付け根の下から裾のリブの上の縫い目まで、袖下は脇から袖口のリブの上まで、と規格書は測り方を決めています。同じ表の「裾の半周」はXL・XXLの値がLより小さく誤記とみられるため、載せていません。
- 実物は着丈が短く、背の高い人には短く感じるという報告が多くあります。古い物は縮んでいることもあります。
- 出品の写真で、脇の下の幅(pit to pit)・背の丈(length)・袖の長さ(sleeve)を実測してもらい、手持ちの服と比べてください。タグのサイズだけで選ぶと、今のアルファ社の品(大きめ)と実物(短め)で大きく違います。
出品の英語は何を意味する?
よく出る英語は、保管と傷み(NOS・虫食い・色あせ)、直した跡(リブ・ファスナー)、タグの読みやすさの3種類です。
| 英語 | 意味 | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| NOS/deadstock/new in box | 使われずに保管されていた物 | 保管の傷み。未使用でも古いナイロンは色が変わる |
| moth holes/moth damage | 虫食い | ウールのリブは虫に食われやすい |
| replaced knits/repro knits | リブを替えてある | 替えた物を嫌う収集家もいる |
| fading/sun faded | 色あせ | 化繊のリブが紫っぽく変わったという報告がある |
| zipper works/replaced zipper | ファスナーが動く/替えてある | 元のファスナーか、メーカーはどこか |
| tag/label legible | タグが読める | 規格の版・契約番号・日付が読めるか |
状態の良し悪しの判断はこの記事ではしません。英語の意味と、フォーラムで気にされている点の紹介です。
英語で探すときは何と入れる?
規格番号・契約番号の頭・タグの表記のどれかを入れると、年代の手がかりで絞れます。
| 検索語 | ねらい |
|---|---|
| MIL-J-8279 | 規格番号で探す。版の英字を足して「MIL-J-8279B」なども |
| USAF MA-1 flight jacket vintage | 米空軍の古い物 |
| MA-1 intermediate flying jacket | タグの表記で探す |
| MA-1 DSA 100 | 契約番号の頭で探す |
| MA-1 sage green NOS | 未使用の緑の物 |
関税はかかる? 送れない物はある?
関税は、課税価格が20万円以下なら衣類の簡易税率(10%)が目安です。ナイロンのジャケットそのものは、ふつうは送れない物に当たりません。
- MA-1の表地はナイロンの織物です。課税価格の合計が20万円以下なら、衣類(ニット製でない物)の簡易税率が目安になります。
- 課税価格が1万円以下なら免税ですが、ニットの衣類は1万円以下でも免税になりません。付け替え用のリブだけを買うときは、関税・消費税のページで扱いを確かめてください。
- ポケットの中身や付属品(ライターなど)が入っていないかは出品者に確かめ、送れない物の一覧も見てください。
どこで買う? 買い方の選択肢
買い方は、国内の店、国内の個人の出品、eBay で直接、代行の4つです。
| 買い方 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 国内の古着店・ミリタリーショップ | 試着して丈を確かめたいとき | 店ごとに値付けと在庫が違う |
| ヤフオク・メルカリ | 国内の個人の出品から探す | 実寸とタグの写真を頼む。返品の決まりは出品者しだい |
| eBay で直接 | 米国の出品を自分で買う | 英語でのやりとり。日本に送らない出品者もいる |
| 代行(セカイモンなど) | 日本語で eBay の出品を買う | 代行の手数料がかかる。総額は上の試算を参照 |
どの方法が合うかは、総額・手間・返品の決まりで変わります。比べた表は買い方の選び方にあります。
よくある質問
検索で多い「実物 見分け方」「サイズ感」「相場」「デッドストック」「初期型」から選びました。
実物かどうかは、タグの規格番号で分かりますか
分かりません。民生品にも同じ規格番号のタグが付くためです。収集家は契約番号の有無・色・MADE IN USA の表記などを合わせて見ています。この記事では真贋の判断はしません。
実物のサイズ感は、ふだんの服と比べてどうですか
着丈が短く、袖がふくらんだ形だという声が多くあります。規格書の身幅はLで28インチ(約71cm)です。タグのサイズより実寸で比べてください。
実物の相場はいくらくらいですか
2026年9月29日の観測では、題に「実物」とある国内の落札の中央値が37,794円(46件、8,000〜182,000円)でした。版と状態で大きく違います。
裏地がオレンジでない物は、実物ではないのですか
そうとは言えません。1988年のG版の規格書は裏地側の布をセージグリーンとしています。初期の版も緑の裏地だったと収集家は書いています。
デッドストックとは何ですか
使われずに保管されていた物を指し、英語では NOS(new old stock)とも書かれます。国内の落札では、ブランドの新品に「デッドストック」と書く出品も混ざっていました。
初期型(英字なし・A・B版)はどこで見つかりますか
国内のヤフオクと、eBay(規格番号「MIL-J-8279」や版の英字で探す)の両方に出ます。今回の観測では、国内の「実物」の落札の最高は182,000円、eBay の「MIL-J-8279」の出品の最高は2,275ドルで、中央値より大幅に高い値が付く物がありました。初期型はB-15Dの改修型と見分けにくく、MA-1として出品された物がB-15Dの改修型だと指摘された例もあります。
1967年に作られた写真の1着は、裏返すとオレンジです。それから21年後、1988年のG版の規格書を全部文字にして読んでも、オレンジの裏地の指定は見つかりません。
関連する型番
- 米軍フライトジャケット早見表:A-2・G-1・N-3B・CWU-45/Pなど11種の規格番号と時期の一覧
- 中間の気温帯のジャケットの前の型(B-15):MA-1の前の型。ムートン襟とニット襟に替えた改修品(MOD)の見分け
- 軽いナイロンのジャケット(L-2B):中綿の無い、軽い気温帯の同じ形のジャケット
- 寒い時期の飛行ジャケット(CWU-45/P):航空乗員用はこの燃えにくいアラミドの型に代わった
- 暖かい時期の飛行ジャケット(CWU-36/P):CWU-45/Pと同じアラミドの布で作る、華氏50度(約10℃)以上用の兄弟
- 極寒用のパーカー(N-3B):同じ米空軍の型番の詳しいページ
- 短い丈の極寒用パーカー(N-2B):アルファ社がMA-1と同じ1963年に初めて受注した、腰までの丈のパーカー
- 陸軍航空隊の革ジャン(A-2):陸軍航空隊の革のフライトジャケット
- 海軍の革のフライトジャケット(G-1):海軍の革のフライトジャケット。今も規格が有効
- 米軍衣類のタグの読み方:規格番号・NSN・契約番号の読み方
- 総額計算機:手数料・国際送料・関税の目安
- 関税・消費税:0.6掛け・1万円以下の免税・ニットの扱い
- 買い方の選び方:国内・eBay直接・代行の違い
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型番さがしの人
海外通販でマニアックな品を探すときの型番と総額を、規格書や海外の資料で調べて書いています。品物を買って試した話ではなく、資料で確かめたことを書いています。
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- B-15・L-2B・CWU-45/P・CWU-36/P・N-3Bの写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載







