最終確認 資料54件
ミリタリーB-15フライトジャケットの版はタグと表地で絞れる|Spec 3220・MIL-J-6251Bの読み方とMOD

出品者が「Air Force B-15D」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
この記事でわかること
- B-15はMA-1の前の型で、版はタグの規格番号と、表地・色で絞れます。 1944年の綿のB-15からB-15Dまで版を重ね、綿のオリーブ(B-15・B-15A)、オリーブのナイロン(B-15B)、主に空軍の青のナイロン(B-15C)、セージグリーンのナイロン(B-15D)と変わりました。タグの規格番号は、陸軍航空隊の仕様番号(Spec 3220)から、B-15Cで MIL-J-6251、B-15Dで MIL-J-6251B に変わります。→タグは何を語る?
- 襟がニットの「MOD」は、ムートンの襟を後から付け替えた改修品です。 改修の時期は1954年・1956年・1950年代後半と資料で食い違い、理由もヘルメットとの干渉と燃えやすさで説明が分かれます。→MODの時期
- 複製品は、国内の落札のほうが輸入の総額より低く出ています。 2026年9月29日の観測で、国内の複製品の落札は銘柄ごとの中央値で9,032〜26,400円、eBayの「B-15C」の中央値に近い165ドルの物を輸入すると総額は38,547〜42,218円でした。実物として出品された物の国内の落札は、中央値110,500円(10件)です。→相場と総額
この記事は、版と襟の改修(MOD)を見分けるための手引きです。本物かどうかの判定はしません。
B-15の版を、1953年の政府の目録と、海外の収集家が載せた仕様書の写し、出品のタグの写真で追ってみました。規格書の本文は読めていないので、タグに残る規格番号の行が手がかりです。
版を決めて、海外の出品を探す
空軍の青のナイロンのB-15C
題に規格番号(MIL-J-6251)を書いた出品は見つからなかった。製造元名(Albert Turner など)が手がかり
出品者が「U.S AIR FORCE KOREAN WAR B15C … 50S」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-15C flight jacket vintage襟をニットに改修したMOD
元のタグに白い改修のタグが重なる。同じ名前の新品の複製も多く混ざる
出品者が「Original US Army B-15a Modified」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-15D MOD flight jacket戦時中の綿の版B-15A
前ファスナーが中心からずれた綿の版
出品者が「40s WW2 USAAF B-15A Berk-Ray」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-15A flight jacket 1944バズリクソンズなど日本の複製
eBayの出品は2件だけだった(2026年9月29日)。国内の中古のほうが見つけやすい
出品者が「Buzz Rickson’s B-15」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
Buzz Rickson B-15
国内なら古着店・ヤフオク・メルカリでも探せます(比べ方は買い方の選び方)。
目次
序 1953年の政府の目録に残る「MIL-J-6251B」から、何が分かる?
タグの規格番号の行を読めば、あなたの手元や出品のB-15が、どの版の規格に沿って作られた物かを絞れます。米国政府の刊行物目録(Monthly Catalog)の1953年4月号は、軍規格の欄に「MIL-J-6251B. Jacket, flying intermediate, type B-15D; Jan. 13, 1953. 22 p. il.」と載せ、前の版の MIL-J-6251A(1952年2月7日)を置き換えると書いています。ところが今の米国防総省の規格データベース(ASSIST)で「MIL-J-6251」を引くと、1件も出てきません。題の下の写真は、2026年10月1日にセカイモンで「B-15D」として出ている出品者の品で、首の内側のタグに「TYPE B-15D」「SPEC. MIL-J-6251B」の文字が読めます(本物かどうか・年代は確かめていません)。私は規格書の本文までは読めていませんが、タグに残る番号が版の手がかりになります。版がどう変わったかは第1章、タグの読み方は第2章、襟の改修(MOD)をめぐる資料の食い違いは第3章、今買うといくらかかるかは第5章で書きます。
B-15はどんなフライトジャケット? 規格と素材の履歴書
B-15は、ムートンの襟を持つ、MA-1の前の型のフライトジャケットです。米陸軍航空隊が1944年に中間の気温帯向けとして採用し、のちに米空軍も使いました。確度の見方は、確定=原典(規格書・公文書目録)で確かめられる、通説=独立した資料2件以上が一致、報告=資料1件だけです。1944〜1945年の日付の多くは、米国立公文書館(NARA)から取り寄せた仕様書の写しを収集家のフォーラムが載せ、年表にまとめたものです。私は写しの画像そのものまでは確かめていないため、「報告(NARA文書の写し)」と書き分けています。
表の要点は、表地が綿からナイロンへ、色がオリーブから空軍の青・セージグリーンへ変わったことと、規格 MIL-J-6251 が今の米国防総省の規格データベースに登録されていないことです。
| 項目 | 内容 | 確度 |
|---|---|---|
| 規格上の名前 | Jacket, Intermediate Flying, Type B-15(版によりB-15A・B-15C・B-15Dと表記) | B-15Dの名前は確定、ほかは報告(NARA文書の写し) |
| 規格番号 | 最初の版はSpec 3220(陸軍航空隊の仕様番号)。B-15Cから MIL-J-6251(B-15DはMIL-J-6251B) | MIL-J-6251Bは確定、Spec 3220は報告(NARA文書の写し) |
| 版と対応する型 | B-15(無印)→B-15A→B-15B→B-15C→B-15Dの順 | 通説 |
| 気温の区分 | 中間の気温帯(インターミディエイト)向け | 通説 |
| 採用の時期 | B-15は1944年4月8日に制式化 | 報告(NARA文書の写し) |
| 表地 | B-15・B-15Aは綿(オリーブドラブのツイル系。B-15は綿とレーヨンの混紡も認められたという説明がある)、B-15B以降はナイロン | 綿からナイロンへは通説、混紡は報告 |
| 色 | B-15・A・Bはオリーブドラブ、B-15Cは空軍の青(初期はB-15Bの残布でオリーブの物もある)、B-15Dはセージグリーン | 通説 |
| 襟 | ムートン(毛の付いた羊革)。B-15の改訂1(1944年4月13日)から2枚はぎでもよいとされた | 報告(NARA文書の写し) |
| 裏地 | アルパカとウールのパイル地(両面に毛のある物が当時の作り、という複製品の輸入元の説明がある) | 通説(規格書の本文では未確認) |
| 組み合わせのズボン | B-15+A-11、B-15A+A-11A、B-15B+A-11B、B-15C+A-11C、B-15D+A-11D(各版で表地の色をそろえる) | 通説 |
| 前の型・後の型 | 前はB-10、後はMA-1(MIL-J-8279) | 通説 |
| 納入メーカーの例 | B-15はRough Wear Clothing・Berlin Glove・Dann Clothing・Reed Productsなど19社。B-15BはGreat Lakes Manufacturing・Reed Products・Gardner Corporationの3社。B-15CはA. Pritzker & Sons、B-15DはRolen Sportswearなど | 報告(フォーラムの契約表と実物の紹介) |
| 規格の終わり | 公式な廃止の通知は見つかっていない(要確認)。今の米国防総省の規格データベースにはMIL-J-6251の登録自体が無い。1950年代半ばにムートン襟をニット襟に替える改修(MOD)が行われ、その後MA-1(MIL-J-8279)に切り替わったとされる | 報告 |
型の名前の後ろの英字(B-15Cの「C」)は同じ系列の中の型の違いを、規格番号の後ろの英字(MIL-J-6251AやBの「A」「B」)は規格を改めた回を表します。B-15Dの規格がMIL-J-6251Bであるように、2つの英字は一致しません。規格番号の版の読み方は米軍衣類のタグの読み方のページにまとめています。
第1章 B-15はどう生まれ、どう変わった? 1944年の鉛筆の書き換えから1950年代のMODまで
B-15は、B-10Aの仕様書の名前と番号が鉛筆で書き換えられて生まれた、と収集家は書いています。そこからB-15Dまで、表地と色がどう変わったかを年表で追いました。
B-15は、1944年3月に出た「B-10A」の仕様の名前と番号が、鉛筆で「B-15」(Spec 3220)に書き換えられて生まれ、1944年4月8日に制式化された、と国立公文書館(NARA)の文書の写しを読んだ収集家は書いています(報告)。その後B-15A・B-15B・B-15Cを経てB-15Dに至り(B-15Dの規格 MIL-J-6251B は1953年1月13日付け)、1950年代にMA-1へ切り替わったとされます。
版が変わるたびに、表地と色とタグの規格番号が次のように変わった、と資料は説明します。
- 綿の時代(1944〜1945年): B-15は1944年5〜12月に約20社が作り、1944年11月3日にはB-15A(Spec 3220-A)が制式化されてB-15を置き換えた
- ナイロンになる(1945年の仕様〜1949年ごろの量産): 最初のナイロン版がB-15B。色はまだオリーブ
- 空軍の規格番号になる(1950〜1953年): 1950年に空軍の青のB-15C、1951年2月26日にA-2の規格がMIL-J-6251(B-15C)に置き換わり、1953年1月13日にMIL-J-6251B(B-15D)が出た
1944〜1945年の仕様書の日付は、国立公文書館(NARA)から取り寄せた文書を収集家のフォーラムが読み解いたものが、今回見つけた中でいちばんまとまった資料です。米国防総省の規格データベース(ASSIST)を文書番号「MIL-J-6251」と題の語「B-15」で検索しましたが、どちらも該当は0件でした(同じ検索でMA-1の「MIL-J-8279」は出ます)。民間の規格アーカイブ(EverySpec)の「MIL-J」の一覧にも、MIL-J-8279はありますがMIL-J-6251はありませんでした(2026年9月29日)。一方で、米国政府の刊行物目録(Monthly Catalog)の1953年4月号には、B-15Dの規格「MIL-J-6251B」が日付・ページ数・置き換えた前の版とともに載っていて、1950年代の規格の日付はここで確かめられます。
年表:1943年のB-10から1950年代のMODまで
| 年・日付 | 出来事 | 確度 |
|---|---|---|
| 1943年11月4日 | 前の型のB-10(Spec 3157)が制式化される(調達の承認は同年8月11日) | 報告(NARA文書の写し) |
| 1944年3月23日 | 「B-10A」の仕様(Spec 3157-A)が出る。その後まもなく、名前と番号が鉛筆で「B-15」(Spec 3220)に書き換えられた | 報告(NARA文書の写し) |
| 1944年4月8日 | Spec 3220 Jacket, Intermediate Flying, Type B-15 が制式化 | 報告(NARA文書の写し) |
| 1944年4月13日 | 改訂1。ムートンの襟を2枚はぎで作ってよいとする | 報告(NARA文書の写し) |
| 1944年5〜12月 | B-15の契約。フォーラムの契約表では、Rough Wear・Berlin Glove・Dann など19社が1944年5〜6月に受注し、10〜12月に納め終えた。製造の期間は「1944年7月から4か月・19社」(復刻のメーカー)、「1944年7〜11月の5か月・約20契約」(日本の収集家のブログ)とも説明される | 半年ほどの短い期間・約20社は通説、始まりと終わりの月は説が割れる |
| 1944年11月3日 | Spec 3220-A(B-15A)が制式化され、B-15を置き換える | 通説 |
| 1944年11月17日 | B-15がLimited Standard(限定調達)の扱いになる | 報告(NARA文書の写し) |
| 1944年12月〜1945年2月 | B-15Aの改訂1〜3(酸素ホースのクリップの調整、梱包規格の統一) | 報告(NARA文書の写し) |
| 1945年2月13日 | B-10がLimited Standardになり、B-15Aに置き換わる | 報告(NARA文書の写し) |
| 1945年(仕様)〜1949年ごろ(量産) | B-15B(最初のナイロン版)。仕様書3220Bは1945年5月とする日本の収集家のブログと、1945年8月に採用とする復刻のメーカーの説明がある。量産はGreat Lakes Manufacturing・Reed Productsが1949年ごろに最初の仕様、Gardner Corporationが1949〜50年ごろに2番目の仕様を作った、とフォーラムの収集家は書く。eBayには題に「First Spec USAF 3220-B 1949」と書いたReed製のB-15Bの出品があった | 1945年に仕様、1949年ごろに量産は通説、月は説が割れる |
| 1950年 | B-15Cが登場。当初はB-15Bの残った布でオリーブドラブの物も短い間作られ、大半は空軍の青になる | 年は報告、2色あることは通説 |
| 1951年2月26日 | A-2の規格が廃止され、MIL-J-6251「Jacket Flying, Intermediate, Type B-15C」に置き換わる(Wikipedia英語版と、NARAの文書を読んだ収集家のフォーラム) | 通説 |
| 1952年2月7日 | MIL-J-6251A(目録の表記は「(USAF)」)。B-15Dの規格の項に「置き換える前の版」として日付が載る。A版がどの型の規格だったかは目録からは分からない | 日付は確定 |
| 1953年1月13日 | MIL-J-6251B「Jacket, flying intermediate, type B-15D」(22ページ、図入り)。MIL-J-6251Aを置き換える。目録には1953年4月号で載った | 確定 |
| 1953年(推定) | MA-1(MIL-J-8279)の規格が発行され、B-15系列から切り替わる。フォーラムの書き込みは「1953年9月27日」とするが、原典では確認できていない | 報告(資料1件のみ・要確認) |
| 1950年代半ば(1954年・1956年など説が割れる) | ムートン襟をウールのニット襟に替える改修(MOD)の指令。A〜D版の支給中・在庫の物にまとめて行われたとされる | 改修があったことは通説、時期は割れる(第3章) |
MA-1側の規格(MIL-J-8279)の年表・改訂履歴はMA-1のページにまとめています。
では、タグに残る「3220」「6251」の数字からは、何が読めるのでしょうか。第2章で、今出ている出品の写真のタグを版の順に読みます。
第2章 タグは何を語る? 規格番号・注文番号・表地で版を読む
出品の写真のタグを版の順に並べてみると、規格の行が「3220」から「MIL-J-6251」に変わるのが見えました。手元や出品のタグと見比べてみてください。
版を絞る手がかりは、表地と色・前ファスナーの位置・胸のタブ・タグの型名と規格番号・契約番号です。ここに書くのは「どの版に近いか」を絞るための材料です。軍に納められた物か、本物かどうかを決める材料ではありません。
帯の写真の1着のタグから、何が読める?

出品者が「1950s Sz 38 Air Force B-15D USAF Intermediate Flight Flying Jacket」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載

出品者が「Air Force B-15D」として出している品のタグ(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
出品の写真のタグの文字を、規格の資料と照らすと次のようになります。文字を読み取ったのは私で、この1着が軍に納められた物か、いつ作られた物かは確かめていません。
| タグの行 | そこから読めること | 確度 |
|---|---|---|
| TYPE B-15D | 型の名前。B-15Dは色がセージグリーンの版とされる | 文字は観測、色は通説 |
| SPEC. MIL-J-6251B | 1953年1月13日付けの規格(Jacket, flying intermediate, type B-15D)。前のA版(1952年2月7日)を置き換えた | 規格の日付は確定(政府の目録)、文字は観測 |
| CONTRACT NO. AF-33 (602)-4079 | 空軍の契約番号の書式。フォーラムの収集家はB-15Cの「AF33(038)-22518」を1951会計年度の契約と書くが、この書式から年度を読む決まりは確かめていない | 文字は観測、年度の読み方は報告 |
| ROLEN SPORTSWEAR CO. | 作った会社の名前。Rolen SportswearはB-15Dの製造元の例としてフォーラムにも出てくる | 文字は観測、製造元の例は報告 |
| STOCK NO. 8310-483250-291・SIZE 38 | ストック番号とサイズ | 観測 |
襟は毛足の長い物が付いていますが、本物の毛皮か合成かは出品の題に書かれていません。
ほかの版のタグ(出品の写真、2026年10月1日)

出品者が「40s WW2 USAAF B-15A Berk-Ray」として出している品のタグ(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Reed B-15B … First Spec USAF 3220-B 1949」として出している品のタグ(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「50’s USAF B-15C … Albert Turner」として出している品のタグ(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
写っているのは出品者の品です。本物かどうか・年代・状態は、当サイトでは確かめていません。
帯の写真のB-15Dを含めた4枚のタグを版の順に並べると、規格の行が陸軍航空隊の仕様番号「3220」から、B-15Cで軍規格の「MIL-J-6251」に変わるのが見えます。どれも出品者の品の写真で、1つの版に1枚ずつです。
| 版 | 規格の行 | 注文・契約番号の行 | 資料の説明と照らすと |
|---|---|---|---|
| B-15A(Berk-Ray) | SPECIFICATION NO. 3220-A | ORDER NO.(33-038)45-8962 AF | Spec 3220-A(B-15A)は1944年11月3日に制式化とされる。番号の「45」は、戦時中の注文番号の頭の2桁が会計年度を表すという説明と合う |
| B-15B(Reed Products) | SPECIFICATION No 3220-B | ORDER NO. AF33 (038)-7435 | 仕様書3220Bは1945年5月とするブログの説明がある。Reed ProductsはB-15Bを作った3社の1つ、と収集家は書く |
| B-15C(Albert Turner) | SPEC. MIL-J-6251 | ORDER NO. AF-30047 | A-2の規格が1951年2月26日にMIL-J-6251(B-15C)に置き換わった、と2つの資料が書く |
| B-15D(Rolen Sportswear。帯の写真) | SPEC. MIL-J-6251B | CONTRACT NO. AF-33 (602)-4079 | MIL-J-6251B は1953年1月13日付け |
タグの文字は出品の写真から読んだもので、表の「規格の行」「注文・契約番号の行」は観測です。
版ごとに、見た目はどう違う?(収集家の説明)
綿で前ファスナーが中心からずれるのがB-15・B-15A、オリーブのナイロンがB-15B、青のナイロンがB-15C、セージグリーンのナイロンがB-15Dです。
| 版 | 見分けの手がかり | 確度 |
|---|---|---|
| B-15(無印) | 綿のツイル地、アルパカのパイル裏地、ムートンの襟。前ファスナーが中心から少しずれる。日本の収集家は、当時の写真で見分ける点として「切り込みのポケット」「1列のペンポケット」「胸に三角や四角のタブが無い」「ファスナーが右にずれる」を挙げる。1944年8月以降の生産分は綿とレーヨンの混紡の表地も認められた、とも書く | 形は通説、混紡は報告 |
| B-15A | B-15とほぼ同じ形に、酸素マスクのホースを留めるクリップと通信線のタブを追加。前ファスナーは中心からずれ、表地は光沢の少ない綿 | タブの追加は報告(NARA文書の写しの文言)、形は通説 |
| B-15B | 最初のナイロン版。色はオリーブ。胸の三角のタブが四角いタブに変わり、左袖のポケットにファスナーが付いて鉛筆と煙草を入れられるようになった、という復刻のメーカーの説明がある。Gardner製は Prentice のファスナーと形の違う酸素マスクのタブ、という収集家の報告もある | 報告 |
| B-15C | 色は主に空軍の青(初期はオリーブドラブの残布の物もある)。青の支給は数年だけだった、とフォーラムの収集家は書く | 色は通説、期間は報告 |
| B-15D | 色はセージグリーン(MA-1と同じ色)。酸素マスクのタブがファスナーに沿ってまっすぐ付く。ムートン襟を持つ最後のUSAFのジャケット、とフォーラムの収集家は書く | 色は通説、タブと「最後」は報告 |
タグと契約番号から、何が読める?
型の名前と規格番号で版が、戦時中の注文番号なら頭の2桁で会計年度が読めます。
- タグには型の名前(例: Type B-15C)・規格番号(Spec 3220、MIL-J-6251など)・サイズ・ストック番号・契約番号・製造元名が書かれる例が、収集家が載せた写真から分かります。上の4枚の出品の写真のタグにも、同じ項目が並んでいます。規格書の本文でタグの記載項目を定めた箇所は、今回は確認できていません(要確認)。
- 注文番号・契約番号の例: 戦時中のB-15は「44-6338-AF」、B-15Aは「45-5107-AF」(Reed Products製)のように、頭の2桁が会計年度(44・45)を表す注文番号の書式です。空軍になってからのB-15Cは「AF33(038)-22518」(A. Pritzker & Sons製)のような書式で、フォーラムの収集家はこれを1951会計年度の契約としています(この書式から年度を読む決まりは確かめていません)。今の契約番号の並びは米軍衣類のタグの読み方のページにまとめています(1940〜50年代の書式はそこでは扱っていません)。
実物・MOD・複製・MA-1はどう違う?
いちばん紛らわしいのは、襟をニットにしたB-15D MODとMA-1の初期型です。タグが無ければほぼ区別できないという声と、型紙が違うという声があります。
「襟がニットなら、MA-1では?」と思うかもしれません。MODのB-15C・B-15Dも襟はニットで、元のタグの上か下に改修のタグが付き、襟と裾に縫い直しの跡が残る、と説明されています。
| 種類 | 何か | 見分けの話題 | 確度 |
|---|---|---|---|
| 軍の納入品(実物) | 米陸軍航空隊・米空軍の契約で作られた物 | 契約番号・規格番号の版・オフセットのファスナー | 通説 |
| MOD(改修品。B-15C MOD・B-15D MODなど) | 軍に納められたB-15A〜Dの襟を、空軍がまとめて改修した物 | 改修のタグ、襟と裾の縫い直しの跡 | 通説 |
| MA-1(初期型) | B-15の後継の新しい規格(MIL-J-8279) | 型紙が違う、MA-1のほうが身幅が大きいという指摘がある一方、タグ以外はほぼ区別できないという声もある | 後継は通説、見分けは説が分かれる |
| アルファ社の現行品(Heritage・Mod) | 市販品。アルファ社が国防総省の契約を初めて取ったのは1959年(N-3Bなど)で、社史の軍の契約にB-15は出てこない。軍の納入品の複製ではなく、民間向けの品と考えられる | 表地はナイロン、合成のムートン襟(Heritageは取り外せる)。胴がゆったりしているので細身が好みなら1サイズ下げる、と同社自身が書く。2013年のフォーラムにも大きく袖が短いという不満がある | 1959年の契約は確定、民間向けは推論 |
| 日本の復刻(バズリクソンズ・リアルマッコイズなど) | 実物の形を再現した複製品 | バズリクソンズのB-15C(MOD)は、表地「3/1 Heavy Nylon Twill」、裏地「58%ウール42%綿のパイル」と説明される | 報告(メーカーの説明) |
| 価格を抑えた複製(Bronson・Dong・Houstonなど) | 実物の形をまねた比較的安い複製 | 綿の版の安い複製ほど、襟の毛皮が合成だったり裏地の素材が違ったりする、という指摘 | 報告 |
- 「支給された青いMA-1」という話は、空軍の青のB-15C MOD(襟がニットでMA-1に似る)を取り違えたのではないか、という見方がフォーラムで2回出ています(2010年・2018年)。一方、Wikipedia英語版のMA-1の記事は「B-15とL-2は濃い青で作られた」と書き、B-15の襟をウールとするなど、ほかの資料と合わない記述があります。
- アルファ社の1990年代の「Replica Series」は評価が高いという声がある一方、今の品は当時の形に忠実ではない、大きすぎるという不満がフォーラムに出ています(2013年・2020年)。
- MA-1との細かな違い(規格番号・裏地の色・タグの項目)はMA-1のページにまとめています。
第3章 襟のMODはいつ、なぜ行われた? 資料どうしの食い違い
襟のMODの時期と理由は、調べた資料どうしで食い違っていました。この記事ではどれか1つに決めず、食い違ったまま並べます。
時期も理由も、資料で分かれます。時期は1954年・1956年・1950年代後半、理由はヘルメットとの干渉と、毛皮の燃えやすさの2つの説です。資料どうしが一致しないため、この記事では時期も理由も確定させていません。
| 資料 | 改修の時期 | 改修の理由 |
|---|---|---|
| 複製品の輸入元 | 1954年の空軍の指令 | 毛皮の襟の燃えやすさを減らすため |
| バズリクソンズ(復刻のメーカー) | 日本語の説明は「1956年に発行された技術指令書」、同じページの英語の説明は「1950年代後半」 | 硬いヘルメットに毛皮の襟が干渉したため |
| 雑誌のウェブ版(2024年) | — | ヘルメットなどの大型化で襟が干渉したため |
| 収集家のフォーラム | 正確な日付は特定できていない(2009年)、「1954年」も議論が続く(2010年) | ヘルメットとの干渉の説と、燃えやすさの説の両方が出る。燃えやすさの説には疑わしいという声もある |
- ムートンの襟をウールのリブ編みの襟に替える改修(MOD)は、A〜D版のどれにも行われたとされます。元のタグの上か下に、改修を示すタグが付きます。改修のタグは印刷・タイプ・手書き・スタンプなどさまざまです。
- 襟を付けるには身頃をいったん裏返す必要があり、背の裾のリブを一度外して行ったため、襟と裾に縫い直しの跡が残る、とバズリクソンズは説明します。フォーラムでも、襟を白い糸で付けている例や、襟のニットの色が袖口・裾と合わない例が報告されています。
- 改修の時期は資料によって食い違います。複製品の輸入元は「1954年の空軍の指令」とし、復刻を作るバズリクソンズの日本語の説明は「1956年に発行された技術指令書(テクニカルオーダー)に沿って、旧式のA〜Dを一斉に改修した」とし、同じページの英語の説明は「1950年代後半」とします。収集家のフォーラムでも、改修の指令の正確な日付は特定できていないと書かれ(2009年)、「1954年」という日付も議論が続いているとされます(2010年)。
- 改修の理由は、硬いヘルメットに毛皮の襟が干渉したため(バズリクソンズ、雑誌の記事、フォーラムの収集家)、または毛皮の襟の燃えやすさを減らすため(複製品の輸入元、フォーラムの収集家)と説明されます。燃えやすさの説には疑わしいという声もあります。指令の原文は確認できていないため、どちらとも決めていません。
あなたがMODを探しているなら、襟がニットであることより先に、元のタグと改修のタグが重なっているか、襟と裾に縫い直しの跡があるかを、出品者に写真で確かめるのが手がかりになります。
第4章 持ち主たちは何につまずき、何を見つけた?
海外のフォーラムのスレッドと日本の収集家のブログを読んでみると、持ち主がつまずいていたのはサイズと複製の素材でした。
持ち主がつまずいたのはサイズと複製の素材で、収集家が掘り当てたのは版ごとの規格書と契約、MODの実物と時期です。海外のフォーラム2つ(The Fedora LoungeとVintage Leather Jackets Forum)のスレッド15本(2009〜2026年)と、日本の収集家のブログの記事2本(2024年)を読み、話題ごとに数えました。投稿者の名前は出しません。
買ってから気づいた、という報告
現行のアルファ製は「タイトフィット」とうたうのに大きく袖も短い、綿の版の安い複製ほど襟の毛皮や裏地の素材が違う、という声があります。
| 話題 | 件数・時期 | 要点 |
|---|---|---|
| 現行アルファ製のサイズ感 | 1件(2013年) | 「タイトフィット」をうたう現行品が実際には大きく袖も短いという不満 |
| 複製品の評価・比較 | 3件(2013・2016・2020年) | バズリクソンズ・リアルマッコイズ・イーストマン・エアロ・パイクブラザーズなど各社の質と価格の比較 |
| 毛皮の手入れ | 1件(2021年) | 本物のムートンの襟は革・毛皮の専門店でのクリーニングを勧める声 |
収集家は何を掘っている?
調べ物の話題は、規格書と契約・MODの時期・MA-1との見分け・製造元の4つです。
| 話題 | 件数・時期 | 要点 |
|---|---|---|
| 版ごとの規格書・契約の掘り起こし | 2件(2026年) | NARAの文書からB-9〜B-17系列の契約日・製造元・改訂日を1件ずつ確認する大規模な調査 |
| MODの実物・時期 | 4件(2009〜2021年) | 改修タグの形、襟の色味の違い、正確な指令の日付が「今も議論中」という声 |
| 実物とMA-1・民生品の見分け | 2件(2010・2018年) | タグが無ければB-15D ModとMA-1初期型はほぼ区別できない、型紙は違うはずという両論 |
| 製造元・契約番号の同定 | 2件(2013・2022年) | Reed Products・Gardner Corporationなど製造元と契約番号の特定 |
- 収集の動機: 1960年代より前の空軍のフライトジャケットの中で、B-15は見た目・実用性・面白さのどれも一番だ、という収集家の声があります。60年代からは服が規格どおりにそろい、作りの違いが少なくなるから、という理由です(報告)。
- 希少性の声: B-15(無印)・B-15A・B-15D・B-15D MODを並べた収集家も、B-15B(最初のナイロン版)は「とても珍しい(mega rare)」のでまだ持っていない、と書いています(報告)。
日本の収集家は何を書いている?
日本の収集家のブログ(2024年5月、B-15とB-15Aの2本)は、支給の時期・当時の写真・生産の規模など、海外のフォーラムと違う角度の材料を書いています。どれも資料1件の報告です。
| 話題 | 記事の説明 |
|---|---|
| 支給の時期 | B-15が部隊に届き始めたのは1945年1月前後、B-15Aは1945年5月ごろ。そのため第二次世界大戦の実戦で使われたB-15Aはほとんど無く、B-15Aがよく写るのは朝鮮戦争の前半 |
| 写真に写る例 | 1945年の日本本土への空襲や、朝鮮戦争のB-29の搭乗員の集合写真にB-15が写る |
| 生産の規模 | B-15Aはジャケットだけで17契約、ズボンを含め29契約。総数は40万着程度と推定。ある会社のB-15は3万着を1着7.25ドルで受注 |
| 仕様書の修正 | B-15Aのペンポケットのかんぬき止めと裏地の留めは、1945年1月5日の仕様書の修正から |
| 民間のB-15 | メーカー名の無いタグの民間向けB-15が1940年代末〜1950年代に作られ、朝鮮戦争のパイロットが使った例もある。古着店やオークションでよく見かける。例として、前ファスナーが中心にある、裏地がアルパカでない、といった作りを挙げる |
| 日本の復刻 | バズリクソンズは1992年のデビュー作がB-15とB-9だった。同社のB-15Aは30年前は3万円台だったが今は10万円に近い、実物を正確に再現しようとすると高くなるのだろう、という感想 |
- 「民間のB-15」の話は、海外のフォーラムでも同じ時代の民間品が話題になり、eBayにも題に「civilian」「commercial」「souvenir」と書いた出品が7件ありました。軍の納入品かどうかは、タグの契約番号やメーカー名の有無を出品者に確かめてください(判定はこの記事ではしません)。
- 海外のフォーラムは「どの契約・どの会社の物か」を掘り、日本の記事は「当時の写真で誰が着ていたか」「復刻の出来と値段」を多く書く、という違いがあります。
- 海外の収集家が、改修(MOD)の復刻を自分で作るために日本の店(MASH)の付け替え用のタグや部品を探した、という話もあります(2009年)。
Xでは話題になっている?
X(旧ツイッター)では、今回検索エンジンで調べた範囲で、この上着を話題にした投稿は見つかりませんでした。出てきたのは、同じ名前の南極の氷山や車の型式など、別の物の投稿ばかりでした。フォーラムやブログに比べて、Xでは話題になりにくい型番だとみられます(推論)。
第5章 今、手に入る1着はいくら? 国内の落札と輸入の総額
国内の落札と米国の出品を数えてみると、複製品は国内の落札のほうが総額は低く出ました。一方で、実物として出品されたB-15A・B-15Bは、国内の約180日の落札では合わせて1件だけでした。
2026年9月29日の観測では、実物として出品された物の国内の落札の中央値は110,500円(10件)で、複製品は国内の落札のほうが輸入の総額より低く出ています。調べたのは私で、国内はヤフオクの落札相場(過去約180日)、海外はeBayの出品(セカイモンの検索結果)です。出品の題と説明で分けただけで、本物かどうかや状態の判断はしていません。
今、海外に出ている版の例(2026年10月1日)

出品者が「40s WWII USAAF Issued B-15」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「WWII USAAF Type B-15A」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Reed B-15B … First Spec USAF 3220-B 1949」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「50’s USAF B-15C … Albert Turner」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「KOREAN WAR USAAF B-15D」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
写っているのは出品者の品です。本物かどうか・年代・状態は、当サイトでは確かめていません。
5枚とも、題に版の名前(B-15・B-15A〜D)を書いた米国の出品です。綿のオリーブから、オリーブ・青・灰色がかった緑のナイロンへ、第2章の表地と色の違いがそのまま並びます(版も年代も出品者の説明で、確かめていません)。Reed製のB-15Bの出品の価格は4,499.95ドル、Albert Turner製のB-15Cは1,799ドル(どちらも2026年10月1日の出品の価格)で、9月29日の観測のときと同じでした。
国内ではいくらで落札されている?(ヤフオク)
軍の実物として出品された物は中央値110,500円、複製品が中心の「B-15C」は18,000円、「B-15D」は15,250円でした。
| 検索語 | ヒット | 数えた件数と基準 | 中央値 | 範囲 |
|---|---|---|---|---|
| 米軍の実物として出品された物 | 「B-15 実物」25件と、「B-15C」の直近100件・「B-15D」の81件から抽出 | 10件。題に「実物」「オリジナル」とあるか、年代・USAF・規格番号を書いて軍の品として出品された、B-15系列のジャケットだけを数えた(MA-1・N-2A・L-2Aなど別型番のジャケット、資料本、ズボン・部品、復刻の銘柄名がある物は除いた) | 110,500円 | 31,460〜330,000円 |
| B-15C(複製品中心) | 220件 | 直近100件のうち、フィギュア・部品・無関係の商品(アクセサリー・CD・模型など)を除いた61件 | 18,000円 | 3,500〜110,000円 |
| B-15D(複製品中心) | 81件 | 同様に無関係の商品を除いた44件 | 15,250円 | 5,250〜330,000円 |
- 米軍の実物として出品された物の価格帯は、複製品(バズリクソンズ・リアルマッコイズなど)よりはっきり高く出ました。ただし件数が10件と少なく、同じ題の出品が2回落札された例(62,000円と101,000円)も別に数えています。目安にとどまります。
- 「B-15C」「B-15D」の検索語には、無関係な商品(同じ品番のCD・部品・アクセサリーなど)が多く混ざるため、件数を絞って数え直しました。
「B-15A フライトジャケット」「B-15B」「B-15C」「B-15D」の落札を、題にある銘柄の名前で分けて数え直すと、中央値は9,032〜26,400円に分かれました(フィギュア・帽子・資料本・「実物」と題にある物は除いた)。
| 題の銘柄 | 件数 | 中央値 | 範囲 |
|---|---|---|---|
| バズリクソンズ | 56件 | 24,991円 | 11,500〜66,000円 |
| リアルマッコイズ・トイズマッコイ | 30件 | 26,400円 | 13,500〜78,000円 |
| ヒューストン | 7件 | 17,800円 | 6,710〜21,978円 |
| ワイパー | 11件 | 11,660円 | 6,000〜17,655円 |
| アルファ | 17件 | 9,032円 | 5,400〜21,898円 |
- 「B-15A フライトジャケット」の39件は、すべて復刻か民間向けの品で、米軍の実物と題にある物は0件でした。戦時中の綿の版は、国内のオークションではほとんど出ていないとみられます(今回の180日の観測での話です)。
- 上の10件の内訳は、MODでないB-15Cが5件(31,460〜330,000円)、MODのB-15C・B-15Dが4件(62,000〜235,000円)、B-15Bが1件(160,000円)でした。件数が少なく、版ごとの相場とは言えません。
米国発の出品はいくら?(eBay)
即決の中央値は、「B-15 flight jacket」で199.95ドル、「B-15C flight jacket」で164.4ドルでした。規格番号「MIL-J-6251」では1件も出ません。
| 検索語 | 件数 | 即決価格の中央値 | 範囲 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| B-15 flight jacket | 25件(即決23件) | 199.95ドル | 40〜699ドル | 全部が米国発 |
| B-15C flight jacket | 25件 | 164.4ドル | 20〜4,499.95ドル | 実物・複製が混ざる |
| MIL-J-6251 | 0件 | — | — | MA-1の規格番号「MIL-J-8279」は25件ヒットしたのと対照的(B-15の規格番号での検索は成立しにくい) |
「B-15 flight jacket vintage」「B-15A flight jacket」「B-15C flight jacket」「B-15D flight jacket」の各25件を合わせ、重複を除いた57件を題で分けると、軍の実物・年代物と題にある物は中央値737ドル、民間向けの品は245ドルでした(有名なパイロットの旧蔵とする1,950ドルの出品1件は除いた)。
| 題の分け方 | 件数 | 即決価格の中央値 | 範囲 |
|---|---|---|---|
| 軍の実物・年代物と題にある物(B-15〜B-15D) | 10件 | 737ドル | 325〜4,499.95ドル |
| 題に civilian・commercial・souvenir とある民間向けの品 | 7件 | 245ドル | 33.25〜400ドル |
- 実物と題にある物で高かったのは、「First Spec USAF 3220-B 1949」と題にあるReed製のB-15B(4,499.95ドル)、Albert Turner製のB-15C(1,799ドル)、Berk-Ray製とRough Wear製のB-15A(どちらも999.96ドル)でした。題の年代やメーカーは出品者の説明で、確かめてはいません。
- 米国内の送料は0〜51ドルでした。
輸入すると総額はいくら?
165ドルの物なら総額38,547〜42,218円、737ドルなら152,762〜164,746円です。米国の出品をセカイモンで買った場合の目安で、このブログの総額計算機で出した値です(品目は織物の衣類、米国の売上税0、到着は2026年10月)。
| 商品価格 | 総額の目安 | うち関税・消費税(幅) |
|---|---|---|
| 100ドル | 25,568〜28,295円 | 関税1,183〜1,802円、消費税1,302〜1,982円 |
| 165ドル | 38,547〜42,218円 | 関税1,875〜2,604円、消費税2,062〜2,864円 |
| 300ドル | 65,503〜71,136円 | 関税3,311〜4,269円、消費税3,642〜4,696円 |
| 737ドル(軍の実物と題にある物の中央値) | 152,762〜164,746円 | 関税7,961〜9,660円、消費税8,757〜10,627円 |
試算は、1ドル157.6円(±3%)・梱包後1.2kg・簡易税率10%を前提にしています。前提の内訳は次のとおりです。
- 為替は計算機の目安レート(1ドル157.6円)の±3%(約153〜162円)。米国内の送料は13ドル(今回の観測の中央値に近い額)。
- 国際送料は、梱包後の重さを1.2kgと仮定して料金表の1.4kgまでの区分(22.0ドル)。実測ではありません。燃油サーチャージは入れていません。
- セカイモンの手数料は、商品価格5,937円以下なら950円、それを超えると商品価格の16%。
- 課税価格は、低い見方がセカイモンの説明する「購入金額×0.6」(購入金額は商品価格・米国内の送料・手数料の合計)、高い見方が「商品価格×0.6」に米国内の送料・手数料・国際送料をそのまま足した額です。そのため総額は幅で示します。
- 関税は、織物の衣類として簡易税率10%で計算。消費税は(課税価格+関税)×10%の概算です。
- 米国の出品には売上税がかかることがあります。計算機で「わからない」にすると、高い見方は165ドルで45,459円、737ドルで179,223円まで上がります。
この試算から分かること
- 複製品で比べると: 「B-15C flight jacket」の即決の中央値に近い165ドルの物を輸入すると、総額は38,547〜42,218円です。国内の落札の中央値(B-15C 18,000円、B-15D 15,250円)よりかなり高くなります。複製品を探すなら、国内のほうが総額を抑えやすく出ています。
- 実物どうしで比べると: eBayで軍の実物と題にある物の中央値737ドルを輸入すると、総額は152,762〜164,746円でした。国内で実物として落札された物の中央値(110,500円)より高い結果です。eBayの「B-15 flight jacket」の中央値(199.95ドル)は、民間向けの品や複製が多く混ざった値なので、実物の相場として使わないでください。国内は落札済みの値段、米国は出品中の即決の値段で、版・状態・年代もそろっていない少数の観測です。
- 米国の出品を選ぶ理由は、値段より品ぞろえ: 米国の出品には、国内の約180日の落札に実物が出なかったB-15A(3件、うち1件はMOD)や、国内では実物の落札が1件だけだったB-15Bがありました。
- 0.6掛けの特例は、2026年の法改正で2028年4月1日に廃止され、計算が変わります。→2028年4月からの変更
自分の条件で計算するときは、次の計算機を使ってください(品目は織物の衣類)。
ツール総額計算機
単独のページで開く商品の価格と送料などを入れて、支払う総額の目安を計算します。
支払う総額の目安
商品の価格を入れると、総額の目安が出ます。
0.6掛けの特例は2028年4月1日に廃止されます(法律は成立済み)。それ以降に届く荷物は、このツールでは計算しません。
出典: 財務省「第221回国会における財務省関連法律(成立日・公布日)」、e-Gov法令検索「関税定率法 第4条の6(令和8年法律第5号による改正、2028年4月1日施行の版)」
この金額は目安です。実際の関税・消費税は、通関の後にセカイモンから届く確定のお知らせで決まります。為替・送料・課税価格の扱いがわからない部分は、幅と「要確認」で示しています。燃油サーチャージは含んでいません。
最近、B-15に何があった?(2023〜2026年)
B-15そのものを主題にした報道は、2023〜2026年の範囲では見つかりませんでした。B-15が出てくるのは、復刻を作る会社の動きと、MA-1の記事の中の「前の型」としての言及、マリリン・モンローの朝鮮慰問(1954年)にまつわる記事です。表は新しい順です。
| 日付 | 出来事 | 確度 |
|---|---|---|
| 2026年8月12日 | ユニクロのMA-1型の新作を紹介する米国の記事が、MA-1を「以前のB-15に代わって1950年代に作られた」と説明 | 報告(報道) |
| 2026年5月 | 収集家のフォーラムが、NARAから取り寄せたB-15・B-15Aの仕様書の写しと年表(5月11日)、B-9〜B-17の契約表(5月17日)を公開。これまでの参考書の日付に誤りがあった、としている | 報告(フォーラム) |
| 2026年4月10日 | TSIホールディングスが、B-15系列の復刻を作るバズリクソンズの会社(東洋エンタープライズ)の株式87.7%を取得し、子会社にすると発表 | 報告(報道) |
| 2025年11月19日 | 米軍の新聞が、1954年2月18日に韓国の第3歩兵師団の飛行場でマリリン・モンローが兵士と写った写真を紹介。服の型番には触れていない | 報告(報道) |
| 2024年10月21日 | 雑誌のウェブ版が、朝鮮戦争の第334戦闘飛行隊のパッチを付けたバズリクソンズのB-15C(MOD)の復刻(107,800円)を紹介。記事は改修を「ヘルメットなどの大型化で襟が干渉したため」と説明 | 報告(報道) |
| 2023年10月10日 | 1954年の朝鮮慰問でフライトジャケットを手に飛行機を降りるマリリン・モンローの模型の発売を報じる記事。ジャケットの型番は書いていない | 報告(報道) |
- 「B-15Cはマリリン・モンローが朝鮮慰問で着た型」という話は、復刻や人形の商品名で広く使われています。一方、今回読んだ2本の報道はどちらも型番を書いていません。私は、着ていた服の型番を確かめられていません(要確認)。
- 復刻の会社の買収は、B-15の復刻の値段や品ぞろえに影響するかもしれません(推論)。発表の時点では、ブランドの扱いの変化は伝えられていません。
国内と海外、どちらで探す?
軍の実物と題にあるB-15〜B-15D
この語では即決の中央値が約600ドル(2026年9月29日、25件)。民間向けの品や複製も混ざる
出品者が「WWII USAAF Type B-15 … Spiewak & Sons」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-15 flight jacket original USAAF空軍の青のB-15C
初期はオリーブドラブの残布で作った物もある。新品表記の複製も多い
出品者が「Alpha Industries … Blue Nylon Vintage B-15C」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-15C flight jacket blue1950年代のセージグリーンのB-15D
MODかどうかは襟(ムートンかニットか)とタグで分かれる
出品者が「50s USAF B-15D … Korea」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-15D flight jacket 1950s最初のナイロン版B-15B
オリーブのナイロン、胸のタブが四角。国内で実物として落札されたのは約180日で1件だけ
出品者が「50's USAF B-15B(Main Zip, collar and knit parts repaired)」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-15B flight jacket
国内で探すのは、複製品を探す方や総額を抑えたい方に向きます。eBayで軍の実物と題にある物(中央値737ドル)は、輸入すると総額152,762〜164,746円で、国内で実物として落札された物の中央値110,500円より高く出ました。海外で探すのは、軍の実物と題にあるB-15A・B-15Bを探す方に向きます。国内の約180日の落札では、実物として出品されたB-15Aは0件、B-15Bは1件でした(2026年9月29日の観測。比べ方は買い方の選び方)。
第6章 買う前に何を確かめる? 実寸・英語の表記・関税
毛皮の襟の付いた服は、送れるかどうかを先に確かめておきたいところです。実寸と、MODかどうかの英語の表記もあわせて見ていきます。
実寸は出品者に測ってもらい、出品の英語でMODかどうかと襟の毛皮を確かめ、毛皮の襟は送れるかを先に確かめます。
サイズはどう選ぶ?
サイズは、出品者に測ってもらった実寸を手持ちの上着と比べて選びます。B-15系列の規格書の仕上がり寸法は、今回の調査では読めませんでした(要確認)。測ってもらうのは、脇の下の幅(pit to pit)・背の丈(length)・袖の長さ(sleeve)です。現行のアルファ社の品は、同社自身が「胴がゆったりしているので、細身が好みなら1サイズ下げる」と書いていて、2013年のフォーラムにも大きく袖が短いという不満があります。実物は腰の高い位置で終わる短い丈だ、という収集家の声もあります。
出品の英語は、何を意味する?
まず見るのは、改修品かどうか(MOD)と、襟が本物の毛皮かどうか(mouton collar)を示す語です。
| 英語 | 意味 | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| MOD / modified | 改修(襟をニットに替えた物) | 白い改修タグの有無、縫い目の違い |
| mouton collar | ムートン(毛の付いた羊革)の襟 | 本物の毛皮か合成かの明記 |
| offset zipper | 前ファスナーが中心からずれている | B-15・B-15Aに特有とされる作り |
| replica / repro | 複製品 | メーカー名・生地の混率が書かれているか |
| dry clean only | ドライクリーニングだけ | 本物の毛皮は革・毛皮の専門店に相談 |
状態の良し悪しの判断はこの記事ではしません。英語の意味と、フォーラムで気にされている点の紹介です。
英語で何と検索する?
規格番号では出品が見つからないので、型の名前(B-15C など)に vintage・MOD・年などを足して探します。
| 検索語 | ねらい |
|---|---|
| B-15 flight jacket original USAAF | 軍の実物を探す(民間向けの品や複製も混ざる) |
| B-15C flight jacket vintage | 空軍の青の版を探す(規格番号「MIL-J-6251」の検索は0件だった) |
| B-15D MOD flight jacket | 改修品を探す |
| B-15A flight jacket 1944 | 戦時中の綿の版を探す |
| Buzz Rickson B-15 | 日本の複製品を探す(eBayの出品は少なく、2026年9月29日は2件) |
関税は何%? 送れない物は?
- B-15の表地は綿またはナイロンの織物です。課税価格の合計が20万円以下なら、衣類(ニット製でない物)の簡易税率が目安になります。
- 課税価格が1万円以下なら免税ですが、ニットの衣類は1万円以下でも免税になりません。
- 本物の毛皮の襟: セカイモンは、ワシントン条約に当たらないという証明がなく疑わしい物は通関できない、としています。羊のムートンなら当たらないと考えられますが(推論)、何の毛皮かを出品者に確かめてから入札してください。
- セカイモンの物流センターで輸入規制に当たる部分が見つかると、購入者に確かめずにその部分を取り除いて発送されます(その部分が商品の主な部分の場合と、購入金額が30万円を超える場合を除く)。送れない物チェッカーでも確かめられます。
どこで買う? 買い方の選択肢
実寸を試着で確かめたいなら国内の店、米国の出品を買うなら eBay で直接か代行です。
| 買い方 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 国内の古着店・ミリタリーショップ | 試着して実寸を確かめたいとき | 店ごとに値付けと在庫が違う |
| ヤフオク・メルカリ | 国内の個人の出品から探す | 実寸とタグの写真を頼む |
| eBayで直接 | 米国の出品を自分で買う | 英語でのやりとり。日本に送らない出品者もいる |
| 代行(セカイモンなど) | 日本語でeBayの出品を買う | 代行の手数料がかかる。総額は上の試算を参照 |
どの方法が合うかは、総額・手間・返品の決まりで変わります。比べた表は買い方の選び方にあります。
よくある質問
検索で多い語(歴史・実物・mod・マリリンモンロー・MA-1との違い)から選びました。
B-15とMA-1はどう違いますか
B-15はMA-1の前の型で、綿からナイロンへ生地が変わりムートンの襟を持つのに対し、MA-1は最初からナイロンで、ウールのニット襟です(規格番号もB-15系がMIL-J-6251系、MA-1はMIL-J-8279と別です)。ムートン襟を改修したB-15D MODはMA-1に見た目が近く、タグ以外の区別が難しいという声もあります。
B-15C MODの「MOD」とは何ですか
ムートンの襟をウールのニット襟に付け替えた改修品のことです。元のタグの上か下に改修を示すタグが付き、襟と裾に縫い直しの跡が残る、と説明されます。襟のニットの色が袖口・裾と合わない例もフォーラムで報告されています。改修の時期は資料によって割れており、この記事では確定させていません。本物かどうかの判定はしません。
B-15Cとマリリンモンローの関係は何ですか
マリリン・モンローは1954年2月に韓国の米軍を慰問しました(米軍の新聞は2月18日の第3歩兵師団の飛行場での写真を載せています)。そのとき着ていたのがB-15Cだという話が広く知られ、復刻や人形の商品名にも「B-15C」「At Korea, 1954」「マリリンモンロー着用モデル」として使われています。ただし、今回読んだ報道はどれも服の型番を書いておらず、私は型番を確かめられていません(要確認)。
B-15の実物の相場はいくらくらいですか
2026年9月29日に調べたヤフオクの落札(約180日)では、米軍の実物として出品された物の中央値が110,500円(10件、31,460〜330,000円)でした。eBayで軍の実物と題にある出品は、即決の中央値が737ドル(10件)でした。版・状態・製造元で大きく違い、件数も少ない目安です。
複製品(バズリクソンズなど)はどこで探せますか
国内の古着店・ヤフオク・メルカリで多く出ています(ヤフオクではバズリクソンズと題にある落札が約180日で56件)。eBayの出品は少なく、2026年9月29日の「Buzz Rickson B-15」の検索では2件でした。バズリクソンズのB-15C(MOD)の現行の複製品は、表地が「3/1 Heavy Nylon Twill」、裏地が「58%ウール42%綿のパイル」と説明されています。
B-15Dの規格 MIL-J-6251B は、1953年の政府の目録に日付とページ数まで載っているのに、今の米国防総省の規格データベースで「MIL-J-6251」を引いても1件も出てきません(同じ検索で、後継のMA-1の「MIL-J-8279」は出ます)。
関連する型番
- 米軍フライトジャケット早見表:A-2・G-1・N-3B・CWU-45/Pなど11種の規格番号と時期の一覧
- 中間の気温帯向けのナイロンのジャケット(MA-1):B-15の後継。規格番号・タグの読み方の詳しいページ
- 綿とアルパカの中間用ジャケット(B-10):B-15の前の型。仕様3157の年表と18件の注文の詳しいページ
- 羊の毛皮付きの冬の飛行用ジャケット(B-3):同じ陸軍航空隊の、羊の毛皮付きの冬用の型
- 極寒用のパーカー(N-3B):同じ米空軍の型番の詳しいページ
- 米軍衣類のタグの読み方:規格番号・NSN・契約番号の読み方
- 総額計算機:手数料・国際送料・関税の目安
- 関税・消費税:0.6掛け・1万円以下の免税・ニットの扱い
- 買い方の選び方:国内・eBay直接・代行の違い
この記事を書いた人
型番さがしの人
海外通販でマニアックな品を探すときの型番と総額を、規格書や海外の資料で調べて書いています。品物を買って試した話ではなく、資料で確かめたことを書いています。
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N-3Bの年代はタグで絞れるミリタリー- M-65など米軍衣類の年代はタグの番号で絞れるミリタリー
- MA-1の写真:San Diego Air & Space Museum Archives既知の著作権制限なし(Flickr Commons)元のページ
- B-10・B-3・N-3Bの写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載







