最終確認 資料37件
ミリタリーB-10フライトジャケットとB-15の違いは胸のポケットで分かる|18件の注文・肩章・赤リブの有無

出品者が「WW2 Army Air Corps B-10」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
この記事でわかること
- B-15との違いは、胸のポケットと前の風よけで分かります。 B-10は胸がフラップ付きの貼りポケットで、風よけは半分ほどの長さです。表が綿・裏がアルパカの、1943年の米陸軍航空隊の中間用ジャケットです。→タグは何を語る?
- 書類の写しでは、制式化は「1943年7月」ではなく11月4日です。 日本の復刻の説明は「7月」としますが、公文書館の書類の写しでは6月19日が仕様の発行、11月4日が制式化(Standard)です。→制式化は7月か、11月か
- 復刻は、国内の落札の方が低い結果でした。 バズリクソンズの落札の中央値は27,775円、米国の復刻の中央値に近い330ドルの物を輸入すると総額72,145〜78,349円です。戦時中の物とうたう出品は国内3件・米国2件だけで、相場と言える数ではありません(2026年9月29〜30日の観測)。→今、手に入る1着はいくら?
この記事は、注文の時期と版を読み解き、国内と海外の出品を比べるための手引きです。本物かどうかの判定はしません。
B-10の仕様書は公文書館に紙でしか残っていないので、海外の収集家が公開した書類の写しの年表と契約表を読んでみました。日本の説明の「1943年7月」とは違う、11月4日という制式化の日が出てきます。
当時の物か復刻かを決めて、海外の出品を探す
陸軍航空隊(USAAF)の名で出たB-10
戦時中の物と復刻が混ざる。タグの番号(44-10…の注文番号や W30-053 ac-…の契約番号)を収集家の契約表と照らす
出品者が「WW2 Army Air Corps B-10 Flight Jacket … RARE ORIGINAL USAAF」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
USAAF B-10 jacketタグの品名「Type B-10」の上着
件数は少なめ。AVIREX など民生品の「B-10」も混ざる
出品者が「VTG Avirex Type B-10 Insulated Flight Jacket」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
Type B-10 jacketRough Wear のB-10
1943年と1944年の両方に注文があったメーカー。件数は少なく、Eastman などの復刻の Rough Wear 版も出る
出品者が「Real McCoy’s Roughwear B-10 Flight Jacket Patched Size 48 WWII」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-10 jacket Rough Wear米国で出ている復刻のB-10
SM・At The Front・Eastman などの出品
出品者が「SM Wholesale WWII B-10 Repro Flight Bomber Jacket」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-10 jacket reproduction
国内なら古着店・ミリタリーショップ・ヤフオク・メルカリでも探せます(比べ方は買い方の選び方)。
目次
序 出品の写真のタグの1行から、何が分かる?
タグの1行にある番号を収集家の契約表と照らすと、メーカーと注文の時期の目安が分かります。そして、番号が表と合っても当時の物とは言えないことも、今の出品の写真から分かります。題の下の写真は、2026年10月1日にセカイモンに出ていた、出品者が「WW2 Army Air Corps B-10 Flight Jacket Sz 40 Alpaca Lined RARE ORIGINAL USAAF」として出している品です。別の写真のタグには「ORDER NO. W30-053-AC-967」「OLDIN-DENNIS」と読めます。この番号とメーカーは、収集家の契約表では1944年3〜4月の8件のうちの1件です。一方、出品者が題で Eastman の品としている別の上着のタグにも、契約表にある「W30-053-AC964」「ROUGH WEAR CLOTHING CO.」が入っています。Eastman は、海外のフォーラムで復刻として比べられる銘柄です。私は、どちらの品も本物かどうか・年代・状態を確かめていません。B-10が生まれた理由は第1章、タグの読み方は第2章、日本の説明と公文書館の書類の写しの食い違いは第3章、今買うといくらかかるかは第5章で書きます。
B-10はどんなジャケット? 綿とアルパカの中間用の履歴書
B-10は、綿とアルパカで作る、中間の気温帯用のジャケットです。表は目の詰んだ綿、裏はアルパカとウールのパイル、襟はムートンで、組のズボンはA-9です。仕様書3157のファイルは米国立公文書館(College Park)に紙で保管され、デジタル化されていません。2026年3月に海外の収集家2人が、その写しを取り寄せて年表と一緒に公開しました。私は写しの画像ではなく、収集家がまとめた年表と契約表を読んでいます。そのため、その内容は「報告(公文書館の書類の写し)」としています。
下の表の要点は、仕様書の番号が3157、仕様の発行が1943年6月で置き換えが1945年2月、注文が計18件であることです。
| 項目 | 内容 | 確度 |
|---|---|---|
| 品名 | 1943年8月の調達の承認では「Jacket; Intermediate Flying, Type B-10 (Alpaca & Wool Lining)」。1944年7月に「Jacket; Flying Intermediate Type B-10」へ改める | 報告(書類の写し) |
| 仕様書の番号 | 3157(書類では94-3157)。公文書館の目録の題は「Government Specification # - 94 - 3157」 | 確定 |
| 軍 | 米陸軍航空隊(USAAF) | 通説 |
| 時期 | 1943年6月の仕様の発行から、1945年2月13日の Limited Standard(代わりの品が出た後も使ってよい扱い)まで。1951年2月26日に仕様が取り消される | 報告(書類の写し) |
| 表地 | 目の詰んだ綿のツイル。制式化の書類はギャバジンと書き、1993年の空軍の雑誌は撥水の綿ツイルと書く | 通説 |
| 裏地 | アルパカとウールのパイル(毛足のある織物) | 通説 |
| 襟 | ムートン(首と頭を守る) | 通説 |
| 色 | オリーブドラブ | 通説 |
| 組のズボン | A-9(仕様3177)。注文は上着とズボンを一緒に出した | 報告 |
| 注文の数 | 1943年秋に10件(日付の分かる7件は9〜10月)、1944年3〜4月に8件の計18件(収集家の契約表)。リアルマッコイズも「約9か月に18回の発注」と書く | 通説 |
| 前の型 | 制式化の書類は「Type A-5 を置き換える」と書く。日本の復刻の説明は「革のB-6の代わり」 | 報告(資料で違う) |
| 後の型 | B-15(B-10Aの案を書き換えた型)。書類上の置き換えはB-15A | 報告 |
作りのどこに特徴がある?
形の特徴は、平らな背中と胸の貼りポケットです。仕様は1943年9月から1944年1月までに3回改訂されています。
- 型紙は海軍のM-422a(のちのG-1の前身)やAN-J-3に近く、背中は海軍の物にある腕を動かすためのひだと半ベルトの無い、平らな背です(報告)。
- 胸の2つのポケットはフラップ付きの貼りポケットで、袖と裾はウールのリブです。
- 仕様は3回改訂されました。改訂1(1943年9月18日)で襟の台を取りやめて寸法を改め、改訂2(12月4日)で肩章と、陸海軍共通の図面 AN229 によるファスナーを加え、改訂3(1944年1月19日)で襟の縫い方の型紙を足しています(報告)。
- 脇の下と内ポケットの裏には、目の詰んだ別の綿の布(Endzone twill)が使われている、と持ち主が書いています(報告)。
第1章 なぜ綿とアルパカの上着が要った? 1942年の革不足から1945年の置き換えまで
書類の写しの年表をたどってみると、B-10が主役だったのは、1943年11月の制式化から1945年2月にB-15Aが置き換えるまでの短い間でした。
革が足りなくなり始めたからです。1942年、陸軍航空隊は革以外の素材を探し始め、アラスカでの試験では羊の毛皮の服が不評でした(報告)。1993年の空軍の雑誌は、A-2より良い物を求めたアーノルド将軍の意向でB-10ができた、と書いています。
書類の写しの年表をたどると、B-10が形になるまでの順番が見えてきます。番号3157は、1943年4月にはまず中止になった防寒服B-12に付けられ、初夏までにB-10へ付け替えられました。6月19日に仕様が出て、8月11日に調達が承認されます。同じ8月前半には、綿のパーカのB-9・B-11も承認されました(報告)。9月24日の書類は、フロリダ州オーランドの陸軍航空軍応用戦術学校の試験に基づいて制式化すると書き、11月4日にB-10は Standard(制式)になりました。12月4日の改訂2では、肩章が加わります(報告)。
B-10が主役だった時期は、長くありません。1944年3月23日に出たB-10Aの案は、のちに鉛筆でB-15に書き換えられました。1945年1月の陸軍省の冊子は、B-15を「B-10の在庫が尽きたときだけ支給」としていましたが、2月13日にB-10は Limited Standard になり、B-15Aが置き換えます(報告)。仕様が取り消されたのは1951年2月26日、革のA-2と同じ日でした(報告)。
B-10の注文は、1943年秋の10件と1944年3〜4月の8件です。仕様の発行は1943年6月、B-15Aに置き換えられたのは1945年2月でした。
確度を付けた年表は次のとおりです。
| 年月日 | 出来事 | 確度 |
|---|---|---|
| 1942年 | 革の原皮が足りなくなり始め、陸軍航空隊は革以外の素材を探す。アラスカでの試験で羊の毛皮の服が不評だった | 報告 |
| 1943年4月 | 番号3157は、はじめ中止になった防寒服B-12に付けられ、初夏までにB-10へ付け替えられた | 報告 |
| 1943年6月2日 | 革のA-2が Limited Standard になる(打ち切りではない) | 報告 |
| 1943年6月19日 | 仕様3157(B-10)の発行 | 報告(書類の写し) |
| 1943年8月11日 | 調達の承認。同じ8月前半に、綿のパーカのB-9・B-11も承認 | 報告(書類の写し) |
| 1943年秋 | 最初の注文10件(Rough Wear・Stagg Coat・Sovereign など)。改訂1のころから出され、日付の分かる7件は9〜10月 | 報告 |
| 1943年9月24日 | 状態変更の書類。フロリダ州オーランドの陸軍航空軍応用戦術学校の試験に基づく推奨で制式化する、と書く | 報告(書類の写し) |
| 1943年11月4日 | 「Jacket, Aircraft Pilot's, Type B-10 (Intermediate)」として Standard(制式)に。B-9・B-11も同じ日 | 報告(書類の写し) |
| 1943年12月4日 | 改訂2。肩章とファスナーの図面を追加。納入中の全メーカーに配った | 報告(書類の写し) |
| 1944年3月23日 | B-10Aの案(仕様3157-A)。のちに鉛筆でB-15(仕様3220)に書き換えられる | 報告(書類の写し) |
| 1944年3〜4月 | 2回目の契約8件(納期は6月) | 報告 |
| 1945年1月 | 陸軍省の冊子 No.38-6 が、B-15を「B-10の在庫が尽きたときだけ支給」とする | 報告 |
| 1945年2月13日 | B-10が Limited Standard に。B-15A(仕様3220-A)が置き換える | 報告(書類の写し) |
| 1951年2月26日 | 通知1号で仕様94-3157を取り消し、B-15Cに置き換え。A-2も同じ日 | 報告(書類の写し) |
では、題の下の写真の出品のタグに印刷された1行からは、何が読めるのでしょうか。第2章でタグを読みます。
第2章 タグは何を語る? 注文番号・肩章・ファスナーで時期を読む
出品の写真のタグを、収集家の契約表と照らしてみました。番号が表と合っても、それだけでは当時の物とは言えない、というのがこの章の要点です。
注文の時期は、(1) タグの注文番号・契約番号、(2) 肩章の有無、(3) ファスナー、(4) 襟と表地、の4つで絞れます。どれも収集家の契約表と持ち主の観察による目安です。B-15との違いは、胸のポケット・ペン差し・前の風よけで分かります(5.の表)。
出品の写真の2枚のタグから、何が読める?
2枚とも、品名「TYPE B-10」と仕様書の番号「3157」が入り、収集家の契約表にある1944年の契約の番号が読めます。それでも、片方は出品者が復刻の銘柄 Eastman の品として出している物です。

出品者が「WW2 Army Air Corps B-10 Flight Jacket … RARE ORIGINAL USAAF」として出している品のタグ(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載

出品者が「Eastman USAAF B-10 Flying Jacket, Rough Wear」として出している品のタグ(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
- 1枚目のタグには「ORDER NO. W30-053-AC-967」「OLDIN-DENNIS」とあります。契約表では、Oldin-Dennis の ac-967 は1944年3〜4月の8件のうちの1件です。
- 2枚目のタグには「CONTRACT NO. W30-053-AC964」「ROUGH WEAR CLOTHING CO.」とあります。契約表では、Rough Wear の ac-964 も1944年の契約で、金色がかったムートンの襟とされる契約です。この上着を、出品者は題で Eastman の品としています。
- タグの番号が表と合うことは、当時の物である証しになりません。2枚目の出品のように、出品者が復刻のメーカーの品とする上着にも、表にある番号のタグが付いている例があるからです。
1. タグの番号から、どの注文か分かる?
タグの番号を下の18件の表と照らすと、メーカーと注文の時期の目安が分かります(報告)。収集家の契約表は、注文番号と契約番号のうちタグ(spec. label)に出る方にリンクを付けた、と説明しています。下の表では、その番号を太字にしました。1943年の注文の多くは「44-10…」の注文番号、Metro と Sovereign と1944年の契約は契約番号の方です(報告)。
| 注文番号 | 契約番号 | メーカー | ファスナー | 契約表の特記 |
|---|---|---|---|---|
| 44-10096 | — | H. Bernstein & Co. | Conmar の真ちゅう | 肩章なし |
| (11-107) 44-10097 | — | Excel Garment Mfg. Co. | Talon M-43(金色) | — |
| 44-10474 | W30-053 ac-350 | Rough Wear Clothing Co. | Conmar の真ちゅう | 1943年9月の契約 |
| 44-10475 | W30-053 ac-351 | Metro Sportswear Inc. | Talon M-43(金色) | 肩章なし |
| 44-10476 | W30-053 ac-352 | L.S.L. Garment Co. | Talon M-43(金色) | 肩章なし |
| 44-10477 | W30-053 ac-353 | Stagg Coat Co. | Conmar の真ちゅう | 肩章なし |
| 44-10478 | W30-053 ac-354 | W & C Clothing Co. | Conmar の真ちゅう | — |
| 44-10479 | W30-053 ac-355 | Fitzwell Sportswear Inc. | Talon M-43(金色) | — |
| 11-107 (44-10594) | — | The Paul Reed Co. | Conmar の真ちゅう | — |
| — | W11-107 ac-96(41) | Sovereign Mfg. Co. | Conmar の真ちゅう | 1943年10月の契約 |
| — | W30-053 ac-964 | Rough Wear Clothing Co. | Conmar の真ちゅう | 金色がかったムートン |
| — | W30-053 ac-965 | L.S.L. Garment Co. | Conmar の真ちゅう | 金色のムートンの物もある |
| — | W30-053 ac-967 | Oldin-Dennis | Conmar の真ちゅう | — |
| — | W30-053 ac-968 | Superior Togs Co. | Conmar の真ちゅう | — |
| — | W30-053 ac-969 | Albert Turner & Co. | Conmar の真ちゅう | 金色がかったムートン |
| — | W30-053 ac-970 | Good Wear Leather Coat Co. | Conmar の真ちゅう | — |
| — | W30-053 ac-971 | Dann Clothing Co. | Conmar の真ちゅう | — |
| — | W30-053 ac-972 | Stagg Coat Co. | Conmar の真ちゅう | B-10の契約で金額が最大(77万8千ドル) |
表はすべて収集家の契約表から私がまとめた物です(報告)。上の10件が1943年秋、下の8件が1944年3〜4月の契約で、どれもA-9ズボンと組です。
2. 肩章が無いのは初めのころの物?
そう読む資料と、オプションだったと読む資料があり、ここは資料で分かれます。
- 最初の仕様に肩章は無く、1943年12月4日の改訂2で加わりました。改訂を納入中の全メーカーに配るよう指示した配布先の一覧も見つかっています。そのため、1943年秋の注文には肩章の無い物があります(報告)。
- リアルマッコイズは、肩章の無い個体が同じ発注番号の中に混ざることから「何らかのオプションとして作られた」と推測し、2026年1月に雑誌で紹介された復刻でその形を再現しています。書類の写しの読み方(改訂の前に作られた)とは解釈が違います。
3. ファスナーの銘柄で何が分かる?
Talon の M-43 なら、1943年の注文の目安になります。1944年の8件は、契約表ではすべて Conmar です(報告)。
- 1943年の注文は、Conmar の「conmatic」の真ちゅうと Talon の M-43(金色)が混ざり、1944年の8件はすべて Conmar です(報告)。
- 改訂2は、ファスナーの規格を陸海軍共通の図面 AN229 に改めています(報告)。
4. 明るい色の襟や厚い表地は何の手がかり?
どちらも、1944年の一部の契約の手がかりです(報告)。
- 1944年の Rough Wear(ac-964)と Albert Turner(ac-969)は金色がかった明るいムートン(blond mouton)、L.S.L.(ac-965)はその物もある、と契約表にあります(報告)。
- 1944年の Rough Wear の個体は、ほかより厚く硬い、つやの無い表地だった、と持ち主が報告しています。復刻を作る Eastman の見立てでは、脇の下に使う Endzone twill を裏返して使った物だそうです(報告)。
5. B-15とはどこが違う?
見た目ですぐ分かるのは、胸のポケット・ペン差し・前の風よけの3か所です。
| 部分 | B-10 | B-15 | 確度 |
|---|---|---|---|
| 胸のポケット | フラップ付きの貼りポケット | 切り込み(スラッシュ)のポケット | 通説 |
| ペン差し | 左の貼りポケットに付く | 左袖に移る | 通説 |
| 前の風よけ | 半分ほどの長さ | 首元までの全長 | 通説 |
| 前のファスナー | 中心 | 右にずれる(首に風が入らないように) | 通説 |
| 肩章 | 改訂2から付く | 無い | 報告 |
| 内ポケット | 左だけ | 左右 | 報告 |
| 袖 | 細くまっすぐで、脇にまちがある | 太く曲がった形で重ね着しやすい | 報告 |
| 裏地の擦れやすい所 | アルパカのまま | 脇・肘・裾にレーヨン | 報告 |
| 型紙 | メーカーごとに細部が違う | 仕様書が型紙を配った最初期の例 | 報告 |
同じ時期の型・復刻・民生品とはどう違う?
B-11は同じ綿とアルパカのフード付きのパーカ、復刻は銘柄で素材と値段が違い、「B-10」の名前だけの民生品は形も素材も違います。
B-9・B-11とはどう違う?
| 型 | 仕様 | 中身 |
|---|---|---|
| B-9 | 3155(ズボンA-8) | 羽毛を詰めたキルトの裏地のパーカ |
| B-10 | 3157(ズボンA-9) | 綿とアルパカのジャケット |
| B-11 | 3156(ズボンA-10) | B-10と同じ綿とアルパカで、フード付きのパーカ |
3つは1943年11月4日の同じ日に制式化されました(報告)。
復刻は、どの銘柄が何を元にしている?
日本の復刻は、19,800円のセスラーから、章付きの版で198,000円のリアルマッコイズまであり、元にした個体と素材が違います。
| 銘柄と品番 | 元にした物 | 価格(税込) | 出典の要点 |
|---|---|---|---|
| バズリクソンズ BR11133 | Rough Wear | 81,400円 | 説明は「1943年7月22日に正式採用」。英語の説明は「最初の綿の飛行服」 |
| バズリクソンズ BR15325(2024年秋冬) | Rough Wear | 104,500円 | 説明は「1943年7月採用」「+10〜−10℃の中温域用」 |
| バズリクソンズ BR15924(2026年秋冬) | Superior Togs、赤いリブ | 107,800円 | 説明は「革のB-6の代わり」。2026年秋冬の品は8〜10月ごろ入荷の予定 |
| リアルマッコイズ MJ25117 | 肩章の無い個体 | 176,000円 | 表は綿サテン、襟はビーバーラム加工のムートン、前は1940年代のベル型の真ちゅうのファスナー |
| セスラー(中田商店)A-837 | — | 19,800円 | 表は綿ツイル、裏はアクリルのボア、ファスナーはTalon |
- リアルマッコイズは、第90爆撃群(B-24の部隊、愛称ジョリー・ロジャース)の章を付けた版も198,000円で出しています。
- 海外のフォーラムでは、Eastman・Aero(どちらも英国のメーカーとされる)、日本のバズリクソンズ、Pike Brothers、Bob Dong・Bronson(中国のメーカーとされる)などが比べられています。2015年には、Aero は綿のB-10・B-15を数年前にやめ(B-15は2009〜10年ごろに安く売り切った)、今は Pike Brothers の綿の型を扱っている、という書き込みがありました(報告)。
赤いリブは当時の記録にある?

出品者が「USAAF Superior Togs B-10 flight jacket by Buzz Rickson's」として出している品の胸と裾(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
- バズリクソンズは、Superior Togs の名で赤いリブの版を出し、古着店のブログも「赤リブ版もある」と書いています。日本語の検索候補にも「赤リブ」が出ます。
- 一方、収集家の契約表と書類の年表には、赤いリブの記載はありませんでした。当時の官給品に赤いリブがあったかは、今回は確かめられていません。
「B-10」の名前で、どんな民生品が出ている?
米国の出品には、AVIREX の「Type B-10」、Schott の羽毛の「B-10」など、形も素材も違う民生品が同じ名前で並びます。フリーホイーラーズの「B-10 CIVILIAN」のように、民間向けの型として作られた復刻もあります。
第3章 制式化は7月か、11月か? 日本の説明と公文書館の書類の写しの食い違い
日本の説明と公文書館の書類の写しを並べてみると、採用の日付だけでなく、何の代わりか・温度帯など5つの点で食い違っていました。
公文書館の書類の写しでは、制式化は1943年11月4日です。日本の説明と公文書館の書類の写しは、採用の日付・何の代わりか・温度帯など、5つの点で食い違います。
- 採用の日付。 「日本の説明はそろって7月なのに、なぜ11月なのか」と思うかもしれません。バズリクソンズの説明は「1943年7月22日に制式」、別の説明は「1943年7月に採用」としています。中田商店も「1943年7月に制式採用」です。公文書館の書類の写しでは、7月の日付の出来事は見当たらず、制式化は11月4日です。写しを公開した収集家は、これまでの参考書が使ってきた型式の一覧表(Type Designation Sheet)の日付は不正確だった、と書いています(報告)。
- 何の代わりか。 日本の説明は「革のB-6の代わり」、1993年の空軍の雑誌は「A-2より良い物を求めたアーノルド将軍の意向でできた」、制式化の書類は「A-5を置き換える」です。書類のA-5がどの服かは、今回は確かめていません。
- 温度帯。 日本の説明には「+10〜−10℃」とあります。今回読んだ書類の年表の要約には、温度の数字はありませんでした。
- 「初めての綿のフライトジャケット」か。 そう書く説明がありますが、綿のパーカのB-9・B-11もB-10と同じ8月に承認され、同じ日に制式化されています。
- 短命だった理由。 表地が弱かったから、という説に対し、写しを公開した収集家は「耐久性が問題なら改訂で布を替えれば済む」と疑問を書いています(報告)。
第4章 持ち主たちは何につまずき、何を見つけた?
海外のフォーラムと日本語のブログを読んでみると、安い複製・サイズ・クリーニングのつまずきと、2026年に公開された書類で注文ごとの違いを追う話が目立ちました。
つまずきの報告は、安い複製・銘柄ごとのサイズ・クリーニングの3つです。見つけたことでは、2026年に公文書館の書類で注文ごとの違いを追う話が加わりました。海外の収集家がよく話すのは、暖かさと着方、復刻の比べ方(各4件)です。買ってから気づいた点として、安い複製・サイズ・クリーニングの報告もあります。海外のフォーラム2つ(Vintage Leather Jackets Forum の2スレッド、The Fedora Lounge の8スレッド。2009〜2026年)と日本語のブログ3本、X の投稿1件を読み、話題ごとにまとめました。件数はその話題に触れたスレッド・記事・投稿の数です。The Fedora Lounge は Internet Archive の保存版で読みました。
買ってから、着てから何に気づいた?
安い複製は部隊の章を付けて売られることがあり、サイズは銘柄で違い、裏地の薄い復刻は暖かさが落ちる、という報告です。
| 話題 | 件数 | 時期 | 要点 |
|---|---|---|---|
| 安い複製への注意 | 2 | 2015〜2019年 | eBay に100ドル前後〜200ドルほどの新品の複製が並び、中国・パキスタン製の表示もある。部隊の章を付けて売られる例 |
| サイズ | 2 | 2018〜2020年 | バズリクソンズの42は脇下の幅が約23〜24インチ。中国の復刻の42は胸囲40インチの人にゆとりがあり、もっと大きいサイズを求める声 |
| 手入れ | 1 | 2019年 | クリーニング店の札のピン穴を心配する相談に、布なので着ているうちに戻るという回答 |
| 暖かさと着方 | 4 | 2009〜2026年 | 裏地の薄い復刻は暖かさが落ちる。重ね着には向かないが、体に沿わせると暖かい。英国の冬に十分。3〜4℃の日に軽くて暖かい |
何を調べ、何を比べている?
年代と契約、表地の布、復刻の比べ方が中心で、2026年からは公文書館の書類で注文ごとの違いを追う話が加わりました。
| 話題 | 件数 | 時期 | 要点 |
|---|---|---|---|
| 年代と契約 | 3 | 2026年 | 公文書館の書類で注文ごとの違いを追う。持ち主が自分の個体を1943年秋の Sovereign の契約と突き止めた例 |
| 表地の布 | 2 | 2021〜2026年 | 復刻の表地は綿サテン・ジャングルクロス・硬いチノ地とさまざまで、当時の布を問う相談。Rough Wear の厚い布の報告 |
| 復刻の比べ方 | 4 | 2009〜2024年 | 襟の大きさ、リブの色、袖の太さと長さ、表地の色味の違い |
| X の話題 | 1 | 2026年8月 | 国内のフリマに出たバズリクソンズのB-10の共有 |
どんな話が交わされている? 代表的なスレッド
代表的なのは、安い複製の見分け、復刻の比較、公文書館の書類の公開の3本です。
- eBay の安い複製(2015年)。 「Stagg Coat の B-10」の複製として出た品について、ほかの参加者が「この種の安い複製は章を付けて売られることが多い」「ファスナーは今の複製品」「素材とリブから見て、いちばん正確なのはラベル」と書き、出品側が「Conmar のファスナーが付いているので安物ではない」と反論したスレッドです(報告)。
- 復刻の比較(2009年)。 Aero と Pike Brothers のどちらを買うかの相談に、Pike は表地と裏地はよいが袖とリブが大きすぎる、裏地が厚いアルパカの物ほど暖かくはない、という返信が付きました(報告)。
- 公文書館の書類の公開(2026年3月〜)。 仕様3157の15ページの本文、調達の承認の9ページ、3回の改訂、取り消しの通知までを年表付きで公開したスレッドです。返信で参加者の1人が、図面の袖口のリブは4インチ(約10cm)で、復刻の多くはここを間違えていると書き、日本の本が使っていた図は正しかった、とも述べています(報告)。
海外と日本で、見方はどう違う?
- 海外のフォーラムは、2026年に入って公文書館の書類で注文ごとの違いを確かめる方向に進んでいます。日本語の説明は「1943年7月採用」「+10〜−10℃」など、公文書館の書類の写しでは確かめられない数字が今も使われています。以前の参考書の数字を引き継いだものと考えられます(推論)。
- 日本の収集家のブログは、B-15の部隊への支給は1945年1月前後からで、1945年になっても当時の写真に写るのはA-2やB-10ばかりだ、と見ています(報告)。
- 日本語の検索候補には「着こなし」「実物」「歴史」「中田商店」「バズリクソンズ」「サイズ感」「洗濯」「赤リブ」が並び、復刻を買う人の関心が中心と考えられます(推論)。
第5章 今、手に入る1着はいくら? 国内の落札と輸入の総額
国内の落札と米国の出品を調べてみると、復刻は国内の落札の方が低い結果でした。探しているのは当時の物ですか、それとも復刻ですか。
復刻なら、国内の落札の方が低い結果でした。バズリクソンズの落札の中央値は27,775円、米国の復刻の中央値に近い330ドルの物を輸入すると総額72,145〜78,349円です。戦時中の物とうたう上着は国内3件・米国2件だけで、比べられる数ではありません。
2026年9月29〜30日に私が調べました。国内はヤフオクの落札(過去約180日に終わった分)、海外は eBay の米国発の出品(セカイモンの検索画面の1ページ目)です。題を目で見て分けただけで、本物かどうかや状態の判断はしていません。「実物」は出品者が題に書いた言葉です。
国内ではいくらで落札された?(ヤフオク)
「B-10 フライトジャケット」(113件のうち直近100件)、「B-10 フライト 実物」「B-10 ジャケット アルパカ」「TYPE B-10」の落札を合わせ、同じ出品の重なりと、別の型番・部品・資料本・無関係の品を除いて、題の銘柄で分けました。
| 題の分け方 | 件数 | 中央値 | 範囲 |
|---|---|---|---|
| 題に「実物」「オリジナル」「40s」などとあるB-10 | 3件 | 180,000円 | 91,000〜220,660円 |
| バズリクソンズ | 28件 | 27,775円 | 13,501〜99,800円 |
| トイズマッコイ | 43件 | 27,401円 | 21,500〜55,000円 |
| リアルマッコイズ | 6件 | 26,730円 | 12,000〜44,800円 |
| フリーホイーラーズ(B-10 CIVILIAN、新品) | 2件 | — | 148,000円・185,000円 |
- 実物と題にある3件のうち1件は「白ボア」(明るい色の襟)、1件は Rough Wear でペイント入り・傷みが多いと題にありました。件数が少なく、相場とは言えません。
- トイズマッコイは、同じ店が同じ題でサイズ違いを続けて出した物が多く、件数が膨らんでいます。
- 組のズボンA-9は、「A-9 フライトパンツ」の落札6件のうち、別の型のズボン1件を除いた5件が、中央値5,060円(2,980〜6,770円)でした。L.S.L.・Stagg Coat のメーカー名が題にある物もありました。
米国ではいくらで出ている?(eBay)
「B-10 flight jacket」「Type B-10 jacket」「B-10 jacket WWII」「USAAF B-10 jacket」「B-10 jacket reproduction」「Eastman B-10」など14語の結果を合わせ、重なりを除いて題で分けました。
| 題の分け方 | 件数 | 即決価格の中央値 | 範囲 |
|---|---|---|---|
| 題に戦時中(WWII)の物とあるB-10 | 2件 | — | 7,500ドル・7,650ドル(どちらも部隊の塗装と来歴付きの説明) |
| 復刻(SM・At The Front・Eastman・Cockpit USA・バズリクソンズなど) | 8件 | 327.75ドル | 129.99〜1,000ドル |
| 名前だけ「B-10」の民生品(AVIREX・Schott など) | 6件 | — | 169.99〜400ドル |
| 組のズボンA-9(「A-9 flight pants」) | 23件 | 99.99ドル | 24.99〜242ドル |
- 「B-10 flight jacket」の25件のうち、B-10の上着は8件ほどで、残りはB-15・B-11・B-3・無関係の品でした。
- 戦時中の物とうたう上着はほとんど出ていないのに対し、組のズボンA-9は1940年代の物とうたう出品が多く、23件のうち4件は Oldin-Dennis・Stagg Coat・Fitzwell など契約表と同じメーカー名が題にありました。題の年代やメーカー名は出品者の説明で、確かめてはいません。
- 米国内の送料は、A-9の検索で中央値11.3ドルでした。
今の出品は、セカイモンの「B-10 flight jacket」の検索結果と、組のズボンの「A-9 flight pants」の検索結果で見られます。題の年代やメーカー名は出品者の言葉です。
セカイモンに出ていた品から、当時の物とうたう物1着、銘柄の違う復刻3着、名前だけが同じ民生品1着を並べます。題は出品者の言葉で、写真を取った日は並びの見出しにあります。
今出ている品の例(2026年10月1日)

出品者が「WW2 Army Air Corps B-10 Flight Jacket … RARE ORIGINAL USAAF」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Eastman USAAF B-10 Flying Jacket, Rough Wear」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Real McCoy’s Roughwear B-10 Flight Jacket Patched」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「At The Front Reproduction B-10 Flight Jacket」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Vintage B-10 Flight Jacket Bomber Avirex」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
写っているのは出品者の品です。本物かどうか・年代・状態は、当サイトでは確かめていません。
輸入すると総額はいくら?(代行のセカイモンを使う場合)
| 商品の価格 | 総額の目安 | 想定した物 |
|---|---|---|
| 100ドル | 25,224〜27,902円 | A-9ズボンの中央値に近い物(重さ1.2kg・米国内の送料11ドルで計算) |
| 130ドル | 32,209〜35,508円 | 安い複製(今回の出品の129.99ドルの物) |
| 330ドル | 72,145〜78,349円 | 復刻の中央値に近い物 |
| 659ドル | 137,837〜148,823円 | Eastman の復刻の中古(今回の出品) |
| 1,000ドル | 205,927〜221,868円 | バズリクソンズの新品の出品 |
試算の前提は、為替が1ドル157.6円の±3%、梱包後の重さが1.8kg、関税が簡易税率10%の3つです。このブログの総額計算機で出した値です。
- 為替は計算機の目安(1ドル157.6円)の±3%。米国の売上税は0ドル、米国内の送料は15ドル(上着)。到着は2026年10月。
- 梱包後の重さは、裏地が厚いため1.8kgと仮定し、料金表の24ドルの区分。実測ではありません。
- 綿の上着は織物の衣類として、簡易税率10%で計算しました。ムートンの襟が付いていても同じ扱いかは、通関で決まります。
- 課税価格は、低い見方がセカイモンの示す「購入金額×0.6」(購入金額は商品価格・米国内の送料・手数料の合計)、高い見方は国際送料なども足した保守的な額です。0.6掛けの特例は、2026年の法改正で2028年4月1日に廃止されます。→2028年4月からの変更
- 売上税を「わからない」にすると、330ドルの高い見方は84,831円まで上がります。戦時中の物とうたう7,500ドルの出品は課税価格が20万円を超え、簡易税率を使えません。関税を除いた計算機の値でも約142万〜151万円でした。
この試算から分かること
- 復刻は、今回の観測では国内の落札が低い結果でした。 国内のバズリクソンズの落札の中央値は27,775円、米国の復刻の中央値に近い330ドルの物を輸入すると72,145〜78,349円です。国内は落札済み、米国は出品中の即決の値段で、銘柄もそろっていません。
- 当時の物とうたう上着は、国内・米国とも件数が少なく比べられません。 米国の2件はどちらも部隊の塗装と来歴を売りにした出品でした。
- 組のズボンは、国内の落札がずっと低い結果でした。 A-9は国内の落札の中央値が5,060円(5件)、米国の出品は中央値99.99ドル(23件)で、輸入すると25,224〜27,902円です。米国は件数が多く、サイズを選びやすい点が違います。
自分の条件で計算するときは、次の計算機を使ってください(品目は織物の衣類)。
ツール総額計算機
単独のページで開く商品の価格と送料などを入れて、支払う総額の目安を計算します。
支払う総額の目安
商品の価格を入れると、総額の目安が出ます。
0.6掛けの特例は2028年4月1日に廃止されます(法律は成立済み)。それ以降に届く荷物は、このツールでは計算しません。
出典: 財務省「第221回国会における財務省関連法律(成立日・公布日)」、e-Gov法令検索「関税定率法 第4条の6(令和8年法律第5号による改正、2028年4月1日施行の版)」
この金額は目安です。実際の関税・消費税は、通関の後にセカイモンから届く確定のお知らせで決まります。為替・送料・課税価格の扱いがわからない部分は、幅と「要確認」で示しています。燃油サーチャージは含んでいません。
2026年に何が起きた? 書類の公開と新しい復刻(2024〜2026年)
2026年は、公文書館の書類の写しと契約表の公開が続き、日本の2社が新しい復刻を発表しました。B-10を主役にした2023〜2026年の報道は、雑誌のウェブ版の記事が中心でした(新しい順)。
| 日付 | 動き |
|---|---|
| 2026年8〜10月(予定) | バズリクソンズが赤いリブの Superior Togs 版(BR15924、107,800円)を入荷予定 |
| 2026年5月17日 | 海外の収集家が、B-9・B-10・B-11の契約表を含む綿のジャケットのガイドを公開 |
| 2026年4月1日 | 雑誌のウェブ版が、バズリクソンズを扱う店の着こなしの例としてB-10を紹介 |
| 2026年3月21日 | 海外の収集家が、公文書館から取り寄せた仕様3157の書類の写しを公開 |
| 2026年1月10日 | リアルマッコイズの肩章の無いB-10(176,000円)とジョリー・ロジャースの版(198,000円)を雑誌のウェブ版が紹介 |
| 2024年秋冬 | バズリクソンズの Rough Wear 版(BR15325、104,500円) |
- バズリクソンズの Rough Wear の復刻は、BR11133 の81,400円から、BR15325 では104,500円になっています。
国内と海外、どちらで探す?
B-10の上着全般
B-15や民生品(AVIREX など)も混ざる
出品者が「Cockpit USA B-10 Flight Jacket Z24S002」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-10 flight jacket題に WWII とあるB-10
戦時中の物と復刻が混ざる。題に reproduction とあるかで分けて見る
出品者が「At The Front Reproduction B-10 Flight Jacket Size Medium WW2 USAAF」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
B-10 jacket WWII組のズボンA-9
上着と同じ注文で作られたズボン。国内の落札は中央値5,060円(5件)と低めだった
出品者が「USAAF Type A-9 Flight Pants Size 38 Alpaca Oldin-Dennis」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
A-9 flight pants
国内で探すのが向くのは、復刻の中古の総額を抑えたい人です(バズリクソンズの落札の中央値27,775円)。ただし組のズボンA-9の国内の落札は5件で、米国の出品の23件より選べる数が少なめです。海外で探すのが向くのは、米国の復刻の銘柄やA-9をサイズで選びたい人です。ただし中央値に近い330ドルの復刻を輸入すると、総額は72,145〜78,349円になります(2026年9月29〜30日の観測)。比べ方は買い方の選び方にあります。
第6章 買う前に何を確かめる? サイズ・英語の表記・関税
復刻のサイズ表を比べてみると、同じ「40」でも身幅が4cm違いました。買う前に、出品者に実寸を聞いてみてください。
まず確かめたいのはサイズです。同じ「40」でも、銘柄で身幅が4cm違いました。あわせて、出品の英語の意味と、関税を含めた総額を確かめてください。
サイズは銘柄でどれくらい違う?
当時の仕様書の寸法は、今回は読めていません。復刻のサイズ表を比べると、同じ「40」でも身幅に4cmの差がありました(各社の測り方の違いもあります)。
| サイズ | バズリクソンズ BR15325(身幅/着丈/袖丈) | リアルマッコイズ MJ25117(身幅/着丈/袖丈) |
|---|---|---|
| 36 | 53.0/63.0/62.0cm | 57/63.5/63.5cm |
| 38 | 55.0/64.0/64.0cm | 60/66/64.5cm |
| 40 | 58.5/65.0/65.0cm | 62.5/68.5/66cm |
| 42 | 61.0/66.5/67.0cm | 65/70.5/68cm |
| 44 | 63.0/67.0/67.5cm | 67/72.5/70cm |
- 海外の持ち主は、バズリクソンズの42の脇下の幅を約23〜24インチ(約58〜61cm)と書いています。重ね着には向かない、という声もあります(報告)。
- 出品者に、脇の下の幅(pit to pit)・背の丈(length)・袖の長さ(sleeve)を測ってもらい、手持ちの服と比べてください。
出品の英語は何を指している?
| 英語 | 意味 | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| alpaca pile lining | アルパカのパイルの裏地 | 復刻には、アクリルのボアの物もある |
| blond mouton | 明るい色のムートンの襟 | 1944年の一部の契約の特徴という収集家の表 |
| no epaulets | 肩章なし | 1943年秋の注文の一部の特徴 |
| Conmar / Talon zipper | ファスナーの銘柄 | 1944年の契約は Conmar という表 |
| reproduction / repro | 復刻・複製 | 題にこの語が無い複製もある |
| with patches / painted | 章や塗装付き | 後から付けた物か、出品者に聞く |
状態の良し悪しの判断はこの記事ではしません。英語の意味と、フォーラムで気にされている点の紹介です。
英語では何と検索する?
| 検索語 | ねらい |
|---|---|
| USAAF B-10 jacket | 戦時中の物と復刻を広く |
| Type B-10 jacket | タグの品名に近い語。件数は少ない |
| B-10 jacket Rough Wear | メーカー名で探す |
| A-9 flight pants | 組のズボン |
関税はかかる? 送れない物は?
- 課税価格の合計が20万円以下なら、綿の上着は簡易税率で計算できます。1万円以下なら免税ですが、上着の価格帯では多くの場合この額を超えます(推論)。計算のしかたは関税・消費税のページにあります。
- ポケットの中身や付け外しの章は出品者に確かめ、送れない物の一覧も見てください。
どこで買うのが合う?
| 買い方 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 国内の古着店・ミリタリーショップ | 試着して袖と身幅を確かめたいとき | 店ごとに値付けと在庫が違う |
| ヤフオク・メルカリ | 復刻の中古を探す | 題の「実物」は出品者の表記。タグと実寸の写真を頼む |
| eBay で直接 | 米国の出品を自分で買う | 英語でのやりとり。日本に送らない出品者もいる |
| 代行(セカイモンなど) | 日本語で eBay の出品を買う | 手数料・国際送料がかかる。総額は上の試算を参照 |
どの方法が合うかは、総額・手間・返品の決まりで変わります。比べた表は買い方の選び方にあります。
よくある質問
質問は、2026年9月30日の Google の検索候補に出た語(実物・歴史・赤リブ・サイズ感・洗濯・中田商店・B-15)から選びました。
実物かどうかは、タグで分かりますか
分かりません。タグから読めるのは、注文番号・契約番号・メーカー名などの事実までです。安い複製について「いちばん正確なのはラベル」と評した海外のフォーラムの書き込みもあります。この記事では真贋の判断はしません。
B-15とはどこが違いますか
B-10は胸がフラップ付きの貼りポケットで、ペン差しはポケットに付き、前の風よけは半分ほどの長さです。B-15は切り込みのポケット、左袖のペン差し、首元までの風よけに変わりました。詳しくはB-15との違いの表にあります。
赤いリブの物は当時もあったのですか
復刻と古着店の説明にはありますが、収集家の契約表と書類の年表には記載がなく、今回は確かめられませんでした。
サイズ感はどうですか
銘柄で大きく違います。「40」の身幅は、バズリクソンズが58.5cm、リアルマッコイズが62.5cmでした。実寸で比べてください。
洗濯やクリーニングはできますか
扱いは銘柄の洗濯表示に従ってください。海外のフォーラムでは、クリーニング店の札のピン穴を心配した持ち主に、布なので着ているうちに目立たなくなる、という回答がありました(報告)。
中田商店のB-10は何が違いますか
中田商店のセスラーの品は、表が綿ツイル、裏がアクリルのボアで、19,800円です。当時の物の裏地はアルパカとウールのパイルとされています。
今回の米国の出品で、戦時中の物とうたうB-10の上着は2件(7,500ドル・7,650ドル)だけでしたが、組のズボンA-9は23件・中央値99.99ドルで並んでいました。
関連する型番
- 米軍フライトジャケット早見表:A-2・MA-1・N-3B など11種の規格番号と時期の一覧
- 綿からナイロンへ移った中間用ジャケット(B-15):B-10の後の型。切り込みのポケットと全長の風よけに変わった
- 陸軍航空隊の革ジャン(A-2):B-10と同じ時期に使われ、1951年の同じ日に取り消された革の型
- 陸軍航空隊の毛皮の防寒ジャケット(B-3):羊の毛皮の服が不評だったことが、綿とアルパカの型を生む背景になった
- 米海軍の革のフライトジャケット(G-1):B-10の型紙に近い海軍のM-422aの流れを継ぐ型
- 中綿のフライトジャケット(MA-1):B-15の後の型
- 米軍衣類のタグの読み方:規格番号・契約番号の読み方
- 総額計算機:手数料・国際送料・関税の目安
- 関税・消費税:簡易税率・0.6掛け・1万円以下の免税
- 買い方の選び方:国内・eBay直接・代行の違い
この記事を書いた人
型番さがしの人
海外通販でマニアックな品を探すときの型番と総額を、規格書や海外の資料で調べて書いています。品物を買って試した話ではなく、資料で確かめたことを書いています。
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A-2フライトジャケットの年代はラベルの契約番号で絞れるミリタリー
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G-1フライトジャケットの年代はタグで絞れるミリタリー
MA-1の年代はタグの2か所で絞れるミリタリー
- B-15・B-3の写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
- A-2・G-1・MA-1の写真:San Diego Air & Space Museum Archives既知の著作権制限なし(Flickr Commons)元のページ(A-2G-1MA-1)




