最終確認 資料44件
ミリタリーN-2Bの年代はタグの2か所で絞れる|規格番号MIL-J・MIL-P-6278と契約番号DSA・DLA

出品者が「1960s N-2B」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
この記事でわかること
- 年代は、タグの規格番号と契約番号の頭で絞れます。 規格番号の頭はF版(1975年12月2日)まで「MIL-J」、G版(1983年11月30日)から「MIL-P」で、契約番号の頭が「DSA」なら1977年より前、「DLA」なら1977年以降の契約と考えられます(推論)。→タグの読み方
- 日本語の記事がいう「丈が短いのは操縦席のため」は、1983年の規格書にはありません。 G版が書く用途は、ベルトに工具を付けた地上の整備員と、ホルスターを付けた警備兵です。→規格書と日本の記事の食い違い
- 国内の落札は、題に「実物」とある物で中央値23,382円。米国発の出品を輸入すると、中央値の品で総額40,424〜41,619円でした。 2026年9月29日の観測で、米国発の出品は中央値179.99ドル(33件)。国内は9件だけで、落札済みの値段と出品中の値段の比較です。→相場と総額
この記事は、タグから年代を読み、国内と海外の相場を比べるための手引きです。本物かどうかの判定はしません。
年代・版を決めて、海外の出品を探す
1960年代のN-2B
題の年代は出品者の表記。契約番号の頭が DSA なら1977年より前の契約(推論)
出品者が「1960s N-2B USAF Aircrew Flight Bomber Jacket」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
N-2B 1960s本物の毛皮のフード付き
1971年ごろまでとする投稿あり。後から付け替えた物もある
出品者が「1963 Alpha Industries USAF N-2B」「Coyote Fur Hood」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
N-2B coyoteMIL-J-6278F(F版・1975〜1983年の規格)
タグの規格番号。1977年以降の契約は頭が DLA(推論)
出品者が「Vintage 1982 Alpha Industries N-2B」「MIL-J-6278F」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
N-2B MIL-J-6278F1980年代のN-2B
1983年11月からはG版(MIL-P-6278G)の規格。アルファ社の品が多い
出品者が「Vintage 80s Military Alpha Industries N-2B Parka」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
N-2B parka 1980s
国内なら古着店・ヤフオク・メルカリでも探せます(比べ方は買い方の選び方)。
N-2Bの年代を、1983年の規格書と、出品に写っていたタグ3枚で確かめてみました。読み解きの鍵は、タグの「MIL-J」「MIL-P」と「DSA」「DLA」の文字です。
目次
序 真ん中で割れるフードから、何が分かる?
この記事を読むと、タグの2か所(規格番号と契約番号)で手元や出品のN-2Bがいつごろの規格・契約の物かを絞り、国内と海外のどちらで買うかを決められます。題の下の写真のフードは、真ん中のファスナーで左右に開いています。1983年の規格書(G版、44ページ)は、N-2Bのフードを「中央をまっすぐ上に割るファスナー付き」と決め、着る人を「ベルトに工具を付けた地上の整備員と、ホルスターを付けた警備兵」と書いています。この規格は改訂されないまま、2021年12月4日に後継なしで廃止されました。写真は2026年10月1日にセカイモンに出ていた出品で、出品者は1960年代の物として出しています。私は、その年代や本物かどうかを確かめていません。規格の移り変わりは第1章、タグの読み方は第2章、「操縦席のための短い丈」という説明と規格書の食い違いは第3章、今買うといくらかかるかは第5章で書きます。
N-2Bはどんなパーカ? 規格書が決める履歴書
N-2Bは、米空軍の規格 MIL-P-6278 で決められた、腰までの丈の極寒用パーカです。1983年のG版では表地・裏地がナイロン、中綿がポリエステルで、この規格は2021年に後継なしで廃止されました。規格書は、米国防総省の規格データベース ASSIST にあるG版(1983年、44ページ)の本文と、廃止の通知を読みました。ASSIST にあるN-2Bの規格の文書はこの2つだけで、F版より前の版の本文は読めていません。
| 項目 | 内容 | 確度 |
|---|---|---|
| 品名(規格書の題) | Parka, Extreme Cold Weather, Attached Hood N-2B | 確定 |
| 規格番号 | MIL-J-6278(F版まで)→ MIL-P-6278(G版) | 確定 |
| 本文を読めた版 | G版 1983年11月30日(F版 1975年12月2日を置き換え) | 確定 |
| 廃止 | 2021年12月4日、G版を「後継の規格なし」で廃止 | 確定 |
| 用途 | 極寒の中で、ベルトに工具を付けた地上の整備員と、ホルスターを付けた警備兵が着る | 確定(G版) |
| 規格を書いた機関 | G版は空軍(Air Force-82)。色は空軍の色番号で決め、意見の送り先はテキサス州の空軍の補給の拠点。廃止の通知は DLA Troop Support | 確定 |
| 表地・裏地 | どちらもナイロン(MIL-C-4294)。表地はナイロンのツイル | 確定(G版) |
| 中綿 | ポリエステルのわたをキルティングした物(MIL-B-41826) | 確定(G版) |
| 色 | 表地と裏地はセージグリーン(空軍の色番号1511)、ニットは1525 | 確定(G版) |
| フード | 付いたままのフードで、中央をまっすぐ上に割るファスナー付き。裏は合成のムートン、顔の周りは幅3インチの白い合成の毛皮(MIL-C-43824) | 確定(G版) |
| 袖口・裾 | ウールのニット(MIL-C-3735) | 確定(G版) |
| サイズ | S・M・L・XL・XXL の5つ。相当する胸囲は34-36から50-52まで | 確定(G版) |
| 規格の部品番号 | M6278-(サイズの記号) | 確定(G版) |
| 納入メーカー | アルファ社は1963年に初めてN-2Bの契約を受けた、と自社で説明。ほかに Rolen・Wisconsin・Skyline などの名前が持ち主の投稿に、Lancer が米国の出品の題に出る | メーカーの説明/報告 |
| 前身 | 青い N-2A(規格 MIL-J-6278、英字なし)と収集家は説明 | 通説 |
| 後継 | 規格としての後継は無い | 確定 |
| 近い型 | N-3B(4分の3の丈、規格は MIL-P-6279) | 確定(規格番号) |
規格書はN-2Bの作りをどう決めている?
G版の「作り(Design)」の節は、N-2Bを、まっすぐなファスナーの前あき、ペン差しの付いた左袖のポケット、中で下の服に手が届く前ポケット、の形に決めています。
- 前あき:シングルの前あきを、まっすぐなファスナーで閉じる。ファスナーの上下に全長の当て布があり、外の当て布のループを右前のボタンに掛ける。前のファスナーはSの29½インチからXXLの31½インチまで。引き手には黒い革のひも(長さ5インチを半分に折る)を付け、務歯は真ちゅう・アルミ・亜鉛合金のどれか。
- ポケット:左袖に、ファスナーで閉じる「シガレット・ペンシル」のポケット。ファスナー付きの区画と、ペンを差す口4つを組み合わせた形で、長さ5¾インチ、幅3½インチ。前には斜めの差し込みポケットが2つあり、スナップで閉じ、中は手を通して下の服に届く「パススルー」になっている。
- 袖とフード:袖はラグランで、袖にもわたを入れ、裏はナイロン。フードの中央のファスナーの長さは、Sの22インチからXXLの24インチまで。
G版の本文には、前の版から変えた所に星印が付いています。中綿・フードの裏・ニット・ひも・革・ファスナーのテープの色・色・作り・ラベルの項に星印がありますが、前の版の本文が読めないため、何がどう変わったかは分かりません。
第1章 いつ生まれ、どう変わった? 青いN-2Aから2021年の規格の廃止まで
規格書の本文で読めたのは、1983年のG版だけでした。それより前の版の年は、海外の収集家の投稿から拾っています。
N-2Bは1950年代にでき(通説)、1983年のG版を最後の版として、2021年12月4日に規格が廃止されました。F版より前の日付は、原典で確かめられていません。表の「報告」の行は、海外のフォーラムの投稿1件ずつによる年です。
始まりは青いN-2Aです。英字の付かない規格 MIL-J-6278 の青いパーカが先にあり、N-2Bは青では作られていない、と収集家は説明します(通説)。N-2Bの最初の版(A版)の実物は、契約の記録を集める収集家もまだ見つけていません(報告)。
1961年10月1日、国防総省に補給の機関 Defense Supply Agency(DSA)ができ、1977年1月1日に Defense Logistics Agency(DLA)へ名前を変えます。この2つの日付が、第2章でタグの契約番号を読む鍵になります。その間の1963年に、アルファ社は初めてN-2Bの契約を受けた、と自社で説明しています。
規格書の本文で読めるのは、1983年11月30日のG版だけです。番号の頭は MIL-J から MIL-P に変わり、表地・裏地はナイロン、中綿はポリエステル、フードの縁は白い合成の毛皮と決められました。確度を付けた年表は次のとおりです。
| 年 | 出来事 | 確度 |
|---|---|---|
| 1940年代末 | 青い N-2A(規格 MIL-J-6278、英字なし)が先に作られる。N-2Bは青では作られていない | 通説(順番)/報告(年) |
| 1950年代 | N-2Bが空軍の航空乗員と地上要員向けにできる | 通説 |
| 1953年6月・1954年7月 | 規格 MIL-J-6278A・B が出た、という投稿。A版の実物は収集家も見つけていない | 報告 |
| 1957年10月 | Rolen Sportswear 製、MIL-J-6278B のラベルの転記(ストック番号 USAF 8415-270-0364) | 報告 |
| 1961年 | C版の契約は2つとも Wisconsin MFG、という投稿 | 報告 |
| 1961年10月1日 | 国防総省の補給の機関 Defense Supply Agency(DSA)ができる(業務の開始は1962年1月1日) | 確定 |
| 1963年 | アルファ社が初めてN-2BとMA-1の契約を受ける | メーカーの説明 |
| 1963〜1964年 | D版のファスナーは、1963年の物が Conmar、1964年の物が Crown、という観察 | 報告 |
| 1960年代〜1970年代 | 中綿がウールから軽い化繊のわたへ、毛皮が本物(コヨーテなど)から白い合成の毛皮へ。毛皮は1971年ごろとする投稿と、1970年代はコヨーテ・1980年代はアクリルとする日本の記事がある | 通説(順番)/報告(年) |
| 1975年12月2日 | 規格 MIL-J-6278F | 確定 |
| 1977年1月1日 | DSA が Defense Logistics Agency(DLA)に名前を変える | 確定 |
| 1983年11月30日 | G版。番号の頭が MIL-P に。表地・裏地はナイロン、中綿はポリエステル、フードの縁は白い合成の毛皮 | 確定 |
| 1980年代後半 | まだ支給されていた、という投稿 | 報告 |
| 2021年12月4日 | G版を後継の規格なしで廃止 | 確定 |
- N-3Bの規格(MIL-DTL-6279M)の廃止は2020年5月21日で、N-2Bの規格はその約1年半後に廃止されています。
- 収集家の資料(Full Gear)は、MIL-J-6278 の N-2A の契約を9件、その後に 6278B の N-2B の契約を Rolen の1件(1957年)だけ載せている、という投稿があります(報告)。1950年代の写真にN-2Bが見当たらず、N-2Aは1960年代まで写っている、という観察もあります(報告)。
では、出品のタグにある英字1文字と、DSA・DLA の3文字からは、何が読めるのでしょうか。第2章でタグを読みます。
第2章 タグは何を語る? 規格番号の英字と契約番号の頭で年代を読む
タグの英字1文字と、契約番号の頭の3文字。この2か所を、出品に写っていたタグ3枚に当てはめてみました。
年代は、タグの規格番号と契約番号でいちばん絞れます。どちらもタグの文字の事実です。中綿・毛皮の組み合わせと、ファスナーなどの細部は、持ち主の経験による目安です。どれも、本物かどうかの判定には使えません。
出品の3枚のタグから、何が読める?
3枚のタグを並べると、規格番号の末尾の英字が D・E・F と進み、契約番号の頭が DSA から DLA に変わっています。写真は、2026年10月1日にセカイモンに出ていた出品の物です。書かれた文字を、この章の読み方に当てはめました。タグが元から付いていた物か、本物かどうかは、私は確かめていません。

題の下の写真の品の全体。出品者が「Vietnam Era 1960s N-2B USAF」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
左袖にファスナー付きのポケットがあり、フードは真ん中で割れています。どちらも、規格書が決めるN-2Bの形の目印です。この品のタグが、次の1枚目です。

1枚目。出品者が「Vietnam Era 1960s N-2B USAF」として出している品のタグ(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載

2枚目。出品者が「1966 DSA Alpha Industries N-2B」として出している品のタグ(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載

3枚目。出品者が「MIL-J-6278F – Dated 17 Nov 1977」として出している品のタグ(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
| 写真のタグ | 規格番号 | 契約番号と日付 | 中綿の表示 | この章の読み方で読むと |
|---|---|---|---|---|
| 1枚目(WISCONSIN MFG. CO., INC.) | MIL-J-6278D | DSA-1-5-C-62(日付の行なし) | 100% WOOL PILE | 頭が DSA なので1962〜1976年の契約(推論) |
| 2枚目(ALPHA INDUSTRIES, INC.) | MIL-J-6278E | DSA 100-67-C-1471、2 NOV. 1966 | 100% WOOL PILE | 頭の DSA と、日付の1966年が合う(推論) |
| 3枚目(ALPHA INDUSTRIES, INC.) | MIL-J-6278F | DLA100-78-C-0330、17 NOV. 1977 | 60% WOOL 40% COTTON | F版(1975年12月2日)の規格で、頭が DLA なので1977年以降の契約。日付の1977年と合う(推論) |
- 3枚目の日付は、DSA が DLA に名前を変えた1977年1月1日の約10か月半後です。契約番号の頭の3文字と、タグの日付が食い違っていない例です(推論)。
- 品名の書き方も違います。1枚目は「JACKET, AIR CREW, ATTACHED HOOD N-2B」です。2枚目は「JACKET, FLYING, MAN'S, HEAVY, ATTACHED HOOD N-2B」、3枚目は「JACKET, FLYING MAN'S HEAVY, ATTACHED HOOD N-2B」で、語は同じでコンマの打ち方だけが違います。1983年の規格書の題は「Parka, Extreme Cold Weather, Attached Hood N-2B」です。品名がいつ変わったかは、原典では確かめられていません。
- 3枚目には「DO NOT TUMBLE DRY HOOD WITH SYNTHETIC FUR TRIMMING」(合成の毛皮の縁のフードを乾燥機にかけない)とあります。1983年のG版がラベルに求める手入れの文言と同じ趣旨です。毛皮が合成に変わった年は資料で分かれます(下の「3. 中綿と毛皮」)。出品の1点のタグなので、この1枚で年は決められません。
1. 規格番号の頭(MIL-J・MIL-P)と末尾の英字で何が分かる?
頭が MIL-J ならF版(1975年)までの規格、MIL-P ならG版(1983年)の規格で、末尾の英字が版を表します。
| タグの表記の例 | 型 | 規格の日付 | 読めること |
|---|---|---|---|
| MIL-J-6278(英字なし) | N-2A | —(未確認) | N-2Bではなく前身の青い型、と収集家は説明 |
| MIL-J-6278A〜E | N-2B | A版1953年・B版1954年という投稿のみ | 1950〜1960年代の規格(報告) |
| MIL-J-6278F | N-2B | 1975年12月2日 | 1975年12月から1983年11月までの規格(推論) |
| MIL-P-6278G | N-2B | 1983年11月30日 | 1983年以降の規格 |
- 規格の版は「その版の規格に沿って作られた」ことを示すだけです。製造年は、タグの契約番号と合わせて考えます(推論)。
- 6278がN-2B(とN-2A)、6279がN-3Bです。出品の題では両方を並べて書く物もあるので、タグの写真で番号の末尾まで確かめてください。
- 国内の落札でも米国発の出品でも、アルファ社のN-2Bで題に「MIL-J-6278F」と書いた物が多く見つかりました(国内11件、米国6件)。米国の6件の題には1977年・1982年など、1983年より前の年があり、規格の時期と合います。一方、国内には「1980〜90年代」の物として出品された物もありました。F版の規格は1983年にG版に置き換わっているので、その年代が正しければ、民間向けの品が古い版の番号を書き続けた可能性があります(推論。出品者の書いた年代で、タグの写真と照らし合わせていないので要確認)。
2. 契約番号から何年ごろの契約か読める?
頭の3文字で読めます。「DSA」なら1962〜1976年、「DLA」なら1977年以降の契約と考えられます(推論)。
G版は、サイズ・識別・手入れを1枚にまとめたラベルを、裏地の首の縫い目から約1½インチ下、ハンガーの真下に縫い付けるとしています。手入れの欄は「Dry Clean Only」と、合成の毛皮の付いたフードを乾燥機にかけない旨です。ラベルの手がかりのうち、年代に効くのは契約番号の頭と、番号の中の2桁です。
| 手がかり | 内容 | 確度 |
|---|---|---|
| 手入れの表示 | Dry Clean Only、合成の毛皮のフードを乾燥機にかけない | 確定(G版) |
| ウールの表示 | ウール製品の表示法の文言を同じラベルに入れてよい | 確定(G版) |
| 契約番号の頭 | 「DSA」なら1962〜1976年、「DLA」なら1977年以降の契約と考えられる | 推論 |
| 契約番号の中の2桁 | 「DSA100-75-C-…」の「75」のように、年を表すという読み方 | 報告 |
| 1950年代の番号 | 1957年の Rolen の物は「Order No. AF-33(602)-8586」と空軍の番号 | 報告 |
- G版の本文には、契約番号やストック番号の記入例は載っていません。数字の並びの読み方は、米軍衣類のタグの読み方の契約番号の節にまとめています。
- 国内の落札には「DSA100-75-C-1516」と題に書いた、1975年製の出品がありました。
- 背中や裏地に押された「英字1文字+数字4桁」は、持ち主の姓の頭文字と社会保障番号の下4桁だ、という説明が海外のフォーラムにあります(報告)。
3. 中綿と毛皮で年代は絞れる?(通説)
おおまかには絞れます。中綿はウールから軽いわた・ポリエステルへ、フードの縁は本物の毛皮から白い合成の毛皮へ変わりました。ただし、毛皮が変わった年は資料で分かれます。
| 時期(目安) | 中綿 | フードの縁 | 資料 |
|---|---|---|---|
| 1960年代まで | ウールの厚いわた | 本物の毛皮(コヨーテ・アナグマなど。契約による) | 海外のフォーラム |
| 1970年代 | ウールより軽いわた(1978年の物を「ナイロンのわた」と書く持ち主の投稿) | 1971年ごろから白い合成の毛皮とする投稿と、1970年代はまだコヨーテとする日本の記事があり、食い違う | 海外のフォーラム・日本の記事 |
| 1983年以降の規格 | ポリエステルのわた | 白い合成の毛皮 | 規格書(確定) |
- ウールの中綿の1967年のアルファ製は重く、1978年の物は軽くて同じくらい暖かい、と2着を持つ人が書いています(報告)。
- 後から毛皮を付け替えた個体もあります。1981年支給の物で、合成の毛皮を古いパーカのオオカミの毛皮に替えた例が海外のフォーラムに出ています(報告)。毛皮の色や種類だけで年代は決められません。
4. ファスナーやポケットで何が分かる?(持ち主の目安)
規格書が決めるN-2Bの形の目印は、中央で割れるフードと、左袖のペン差し付きのポケットです。ファスナーの銘柄やスナップの色で年代を読むのは、持ち主の目安にとどまります。
| 部位 | 目安 | 確度 |
|---|---|---|
| フード | 中央を割るファスナーがある。N-3Bのように筒の形には閉じない | 確定(G版) |
| 左袖のポケット | ファスナー付きのシガレット・ペンシルのポケット | 確定(G版) |
| ファスナーの銘柄 | 1960年代の物に Conmar・Crown(収集家の投稿2件)。Scovill を挙げる日本の記事と、IDEAL と題に書いた国内の出品もあるが、年代との対応は確かめていない | 通説(Conmar・Crown の例)/報告(年代) |
| スナップの色 | B版は緑のスナップ、A版があれば黒ではないか、という推測 | 報告 |
| 民間向けのタグ | タグの3本線や「MADE IN USA」の表記が民間向けの目安、とする日本の記事 | 報告 |
N-3Bや市販品とはどう違う?
N-3Bとの主な違いは、丈・フード・表地です。アルファ社の今の市販品には、規格書に無い赤い札が袖に付きます。
N-2Bは腰までの丈で、フードは中央で割れ、表地はナイロンです。N-3Bは4分の3の丈で、フードは筒の形に閉じます。
| 項目 | N-2B | N-3B |
|---|---|---|
| 規格番号 | MIL-P-6278(G版 1983年) | MIL-P-6279(K版 1987年)・MIL-DTL-6279(M版 2003年) |
| 用途の書き方 | 地上の整備員と警備兵 | 国防総省の人員が極寒の気温帯で着る |
| 丈 | 背丈(襟の下の縫い目から裾のニットの上まで)はMサイズで21½インチ(約55cm) | 4分の3の丈。M版の規格の背丈(フードの縫い目から裾まで)はMサイズで34¼インチ(約87cm) |
| フード | 中央をファスナーで割れるフード | 閉じると筒の形になる「スノーケル」のフード |
| 表地 | ナイロンのツイル | 綿か、綿とナイロンの生地(K〜M版) |
| サイズ | S〜XXL の5つ | XXS〜XXL の7つ |
| 裾 | ウールのニット | 腰にひも |
| 規格の廃止 | 2021年12月4日 | 2020年5月21日 |
- 背丈の測り方は規格ごとに違います。N-2Bは「襟の下の縫い目から裾のニットの上まで」でニットの幅を含まず、N-3B(M版)は「フードの縫い目から裾まで」です。差の大きさ(約13インチ)は目安として見てください。
- 1980年代以降の規格どうしで比べると、表地の素材も違います。N-2Bはナイロン、N-3Bは綿か綿混です。
軍の規格の品とアルファ社などの市販品はどこが違う?
分かりやすい違いの1つは、アルファ社の今の品の袖に付く赤い「Remove Before Flight」の札です。規格書にはありません。
| 種類 | 特徴 | 資料 |
|---|---|---|
| 軍の規格(G版) | ナイロンの表地と裏地、ポリエステルのわた、白い合成の毛皮、左袖のシガレット・ペンシルのポケット | 確定 |
| アルファ社の現行品(N-2B Short Waist Parka、Heritage) | 250ドル。合成のムートンの裏のフード、袖に赤い「Remove Before Flight」の札、スナップで閉じるフラップのポケット | 商品ページ |
| アルファ社の協業品 | 国内の落札に、ガンダムWの登場人物の物、JUNYA WATANABE MAN・WTAPS・beautiful people との協業品が出ていた | このブログの観測 |
| ほかの銘柄 | Rothco などの、N-2Bの名の付いた民間向けの品が米国の出品に混ざる | このブログの観測 |
- アルファ社の現行品の赤い札は、規格書には無い決まりです。民間向けの品の特徴として見分けやすい点です(推論)。
- 今のアルファ社の生地は、軍の契約のころと同じ「フライトサテン(ナイロンツイル)」だと同社の米国の営業の責任者が答えた、と書く2012年の投稿があります。昔の物は丈夫な生地で、今の物はサテンのように見える、という疑問への答えです(報告)。
- 今のアルファ社の品は昔の物より少し長い、という声と、逆にアルファの品は臍のあたりで終わるほど短い、という声の両方があります(報告)。年代や型で違うので、実寸で比べてください。
- ファッションの銘柄も「N2B」の名を使っています。1993年秋冬のエンポリオ・アルマーニの物を紹介する X の投稿(2026年7月)や、国内の婦人服の銘柄の「N2Bブルゾン」の着こなしの投稿(2025年10月)がありました。軍の規格とは別の品です。
第3章 丈が短いのは操縦席のため? 規格書と日本の記事の食い違い
日本語の記事でよく見る「丈が短いのは操縦席のため」という説明。1983年の規格書で確かめてみると、書かれていた用途は地上の整備員と警備兵でした。
「操縦席のため」とは、1983年の規格書には書かれていません。規格書が書く用途は、地上の整備員と警備兵です。
日本語の記事3本は、N-2Bの短い丈を「狭い操縦席で座ったときに動きやすくするため」と説明しています。アルファ社のブログは、空軍の「航空乗員と地上要員」向けとしています。
規格書は「ベルトに工具を付けた」「ホルスターを付けた」とわざわざ書いています。腰から下を覆わない丈なら、ベルトの工具やホルスターに手が届きやすい、と読むことはできます(推論)。ただし、これは1983年の版の書き方で、1950年代の最初の版がどうだったかは原典で確かめられていません。
海外と日本で見方はどう違う?
海外は契約の記録と着て使う話、日本は「操縦席向けの短い丈」という説明と着こなしが中心です。
- 海外のフォーラムは、契約の記録を集める話と、着て使う話(丈・暖かさ・毛皮の付け替え)が中心です。
- 日本の記事は、操縦席向けの短い丈という説明と、年代の見分け方・着こなしが中心です。1983年の規格書の用途の書き方(地上の整備員と警備兵)とは違います。ただし、Wikipedia英語版はN-3B・N-2Bを「主に航空乗員向け」に開発したと書いていて、最初の版の用途は原典で確かめられていません。
- 日本語の X では、N-2B自体の着用の体験談は今回の検索では見つからず、店や銘柄の紹介が中心でした。
第4章 持ち主たちは何につまずき、何を見つけた?
海外のフォーラムを読んでみると、いちばん多かったのは「丈が短い」という声でした。暖かさは、人によって評価が割れています。
持ち主がつまずいたのは、丈の短さ(臍のあたりで終わる)と、毛皮を付け替えるときのナイロンの裂けやすさです。暖かさは声が割れています。収集家は、契約の記録を集めています。海外のフォーラム2つ(Vintage Leather Jackets Forum・The Fedora Lounge)の8スレッド(2011年1月〜2021年4月)、日本語の記事3本、X の投稿4件(2023年1月〜2026年7月)を読み、話題ごとにまとめました。件数はその話題に触れたスレッド・記事・投稿の数です。The Fedora Lounge は Internet Archive の保存版で読みました。X の投稿は検索で見つかった物だけで、全体の数ではありません。
着て・買って気づいたこと(持ち主の報告)
丈が短いという声がいちばん多く、暖かさは声が割れています。毛皮を付け替えるなら、ナイロンが裂けやすいという注意があります。
| 話題 | 件数 | 時期 | 要点 |
|---|---|---|---|
| 丈の短さ | 3 | 2012〜2016年 | 臍のあたりで終わる、短さに困るという声。ほかの銘柄は数インチ長い、という比較も |
| 暖かさと軽さ | 2 | 2012年 | 1967年のウールのわたの物は重く、1978年の物は軽くて同じくらい暖かいという声。アルファ社の今のパーカは、とても暖かいという声と、それほどではないという声の両方 |
| 毛皮の付け替え | 2 | 2016・2021年 | 古い毛皮を外して型紙にし、ナイロンは裂けやすいので針に気をつける。オオカミの毛皮に付け替えた実物もある |
収集家の話題
収集家は、最初の版と契約の記録、古い物の見つけにくさ、支給の時期を話し合っています。
| 話題 | 件数 | 時期 | 要点 |
|---|---|---|---|
| 最初の版と契約の記録 | 3 | 2011〜2013年 | A版の実物は見つかっていない。最初の実物は Rolen のB版、C版は Wisconsin、と契約を集める収集家の投稿 |
| 見つけにくさ | 2 | 2011・2013年 | 同じ時代のN-2A・N-3Aより古いN-2Bのほうが見つけにくい |
| 支給の話 | 2 | 2012・2021年 | 1980年代後半まで支給された、CWU-45/P と白い合成の毛皮のN-2Bを支給された、という投稿 |
| アルファ社の生地 | 1 | 2012年 | 今も軍の規格の生地、という同社の説明の紹介 |
映画と店・銘柄の話題
話題は、映画『エイリアン3』の衣装と、店・銘柄の紹介です。
| 話題 | 件数 | 時期 | 要点 |
|---|---|---|---|
| 映画の衣装 | 2 | 2012・2023年 | 映画『エイリアン3』の登場人物の多くがN-2Bを着ている、という海外の投稿と、同じ映画の衣装をN2系と書く日本の X の投稿 |
| 店・銘柄の紹介(X) | 3 | 2025年9月〜2026年7月 | 古着店チェーンの名作ミリタリージャケットの解説、婦人服の銘柄の着こなし、1993年のアルマーニの品の紹介 |
収集家は何を話し合っている?(代表的なスレッド)
代表的なスレッドは、A版が本当にあったか、契約の一覧の空白、仕事で着る防寒着としての選び方の3本です。
- A版・B版は本当にあったのか、を収集家どうしが話し合ったスレッド(2013年2月)。A版は紙の上だけだったのでは、という見方と、見つかっていないだけで無かったとは言えない、という見方が並んでいます。
- N-2BとN-3Bのラベルを集めて、契約の一覧の空白を埋めようとしたスレッド(2012年9月)。
- 革のジャケットの愛好家が、仕事場で着る防寒着としてN-2Bを選んだ話から始まったスレッド(2012年1月)。古い物はウールのわたで重い、N-2A・N-3Aは1948年ごろ、N-2B・N-3Bは1953〜54年に出た、といった書き込みが続きます(報告)。
第5章 今、手に入る1着はいくら? 国内の落札と輸入の総額
国内の落札と、米国の出品を輸入した総額を並べてみました。今回の観測では、国内のほうが低い結果でした。あなたが探しているのは、どの年代の1着ですか?
国内の落札は、題に「実物」とあるN-2Bで中央値23,382円でした。米国発の出品は中央値179.99ドルで、輸入した総額は40,424〜41,619円です。今回の観測では国内のほうが低い結果でした。数字は、2026年9月29日に私が検索結果の1ページ目(最大100件)の価格を集計し、題を目で見て別の品を除いた物です。値段は落札・出品の時点の物で、個々の品の状態や本物かどうかは見ていません。「実物」は出品者が題に書いた言葉です。
国内のオークションではいくらで落札された?(過去約180日)
題に「実物」とある物は中央値23,382円、アルファ社の品(検索「N-2B ALPHA」)は中央値11,550円で落札されていました。
| 検索語 | 対象の件数 | 除外の基準 | 中央値 | 範囲 |
|---|---|---|---|---|
| N-2B 実物 | 9件(全14件) | N-3B 4件、MA-1 1件を除外 | 23,382円 | 10,000〜58,000円 |
| N-2B ALPHA | 68件(全89件) | 協業品・付録・N-3B・MA-1 など16件と、題に「実物」とある5件を除外 | 11,550円 | 4,286〜34,000円(半数は8,356〜16,000円) |
- 「N-2B 実物」の中では、1960年代の Skyline 製の黒いタグの物が48,000円、アルファ社のデッドストックが36,000円、1975年の DSA 契約の物が10,000円でした。件数が少なく、中央値は目安にとどまります。
- 「N-2B ALPHA」のうち、題に「MIL-J-6278F」とある物は11件で中央値10,500円、「MIL-P-6278G」は1件で12,650円でした。
- 協業品は別の値付けです。ガンダムWの協業品が82,800円・83,800円、JUNYA WATANABE MAN との物が47,001円、beautiful people との物が50,000円、WTAPS との物が30,400円でした。
米国発の出品はいくら?(即決の価格)
即決の中央値は179.99ドル(33件)で、題に1960年代とある6件は中央値385ドルでした。
「N-2B parka」と「N-2B flight jacket vintage」の2つの検索(各25件、すべて米国発)を合わせ、重なり、Rothco などほかの銘柄、協業品、婦人物を除いた33件です。
| 分け方 | 件数 | 中央値 | 範囲 |
|---|---|---|---|
| 全体 | 33件 | 179.99ドル | 40〜900ドル |
| 題に1960年代とある物 | 6件 | 385ドル | 249.98〜900ドル |
| 題に1970年代とある物 | 8件 | 171ドル | 40〜260ドル |
| 題に1980年代とある物 | 7件 | 160ドル | 70〜280ドル |
| 検索「MIL-J-6278」 | 7件 | 140ドル | 99.99〜579.99ドル |
- 米国内の送料の中央値は10.93ドルでした。
- 題に1960年代とある物は、1970〜80年代の物の2倍以上の値でした。題の年代は出品者の書いた物で、タグと照らし合わせてはいません。
- 「MIL-J-6278」の7件のうち6件は題に「MIL-J-6278F」、1件は N-2A(英字なし)でした。
下の6点は、2026年10月1日にセカイモンに出ていた、題に N-2B とある出品です。出品者が題に書いた年代の順に、1966年の Skyline 社・アルファ社の物から、Rothco 社の民間向けの品まで並べました。2026年10月1日の出品の価格は、64.99〜999.99ドルでした。
今出ている品の例(2026年10月1日)

出品者が「Vtg Skyline Co 1966 N-2B」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「VTG 1966 DSA Alpha Industries N-2B」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「1971 USAF Heavy Flight Jacket N-2B with coyote Fur Hood」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「USAF N-2B Flying Man's Heavy Jacket – MIL-J-6278F – Dated 17 Nov 1977」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「1985 Alpha Industries N-2B Flight Parka」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「Vintage Rothco N-2B Parka」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
写っているのは出品者の品です。本物かどうか・年代・状態は、当サイトでは確かめていません。
輸入するといくらになる?(代行のセカイモンを使う場合の試算)
出品の中央値に近い180ドルの品なら、総額は40,424〜41,619円です。1960年代の中央値の385ドルなら、80,588〜82,196円です。
| 商品の価格 | 商品(円) | 手数料 | 関税・消費税 | 総額の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 100ドル | 15,000円 | 2,400円 | 2,400〜3,434円 | 24,750〜25,784円 |
| 180ドル(出品の中央値) | 27,000円 | 4,320円 | 4,154〜5,349円 | 40,424〜41,619円 |
| 385ドル(1960年代の中央値) | 57,750円 | 9,240円 | 8,648〜10,256円 | 80,588〜82,196円 |
試算の前提は、為替1ドル150円、梱包後の重さ1.4kg、関税は簡易税率10%です。
- 費用:このブログの総額計算機で出した値です。米国内の送料は11ドル(1,650円)、米国の売上税は0ドル。手数料は、商品価格5,937円以下は950円、5,938円以上は16%。
- 国際送料:梱包後の重さを1.4kgと仮定して料金表の3,300円。N-3Bより丈が短い分を見込んだ仮定で、実測ではありません。1.8kgの区分になると300円増えます。
- 税:課税価格は、低い見方がセカイモンの説明する「購入金額×0.6」(購入金額は商品価格・米国内の送料・手数料の合計)、高い見方は「商品価格×0.6」に米国内の送料・手数料・国際送料をそのまま足した額です。課税価格の合計が1万円以下なら関税・消費税は免税です。関税は、織物の衣類として簡易税率10%で計算しています。本物の毛皮の縁が付いた物の区分は確かめていません。
- 0.6掛けの特例は、2026年の法改正で2028年4月1日に廃止されます。→2028年4月からの変更
「国内で買えばいいのでは?」
題に「実物」とある物とアルファ社の品は、今回の観測では国内の落札のほうが低い結果でした。1960年代の物は、国内の落札に1件しかありませんでした。
- 題に「実物」とある国内の落札の中央値(23,382円)と、米国発の出品の中央値を輸入した総額(40,424〜41,619円)を比べると、今回の観測では国内のほうが低い結果でした。ただし、国内は落札済みの値段、米国は出品中の即決の値段で、国内の件数は9件だけです。
- アルファ社の民間向けの品を探すなら、国内の落札(中央値11,550円)のほうが総額はずっと低くなります。輸入すると、100ドルの品でも手数料2,400円・米国内の送料1,650円・国際送料3,300円の合わせて7,350円がかかります。
- 1960年代の物は、米国発では中央値385ドル(輸入すると80,588〜82,196円)でした。国内の落札には同じ年代の物が1件(48,000円)しかなく、比べられる数がありません。米国発には題に年代や規格番号を書いた出品があり(1960年代6件、規格番号の検索で7件)、タグの写真で版やメーカーを確かめてから選べます。セカイモンで「N-2B 1960s」の検索結果や「N-2B MIL-J-6278F」の検索結果を開くと、題に年代や規格番号を書いた出品を見られます(題は出品者の表記です)。国内と品数を比べた調べ方ではないため、どちらの選択肢が多いかは言えません。
ツール総額計算機
単独のページで開く商品の価格と送料などを入れて、支払う総額の目安を計算します。
支払う総額の目安
商品の価格を入れると、総額の目安が出ます。
0.6掛けの特例は2028年4月1日に廃止されます(法律は成立済み)。それ以降に届く荷物は、このツールでは計算しません。
出典: 財務省「第221回国会における財務省関連法律(成立日・公布日)」、e-Gov法令検索「関税定率法 第4条の6(令和8年法律第5号による改正、2028年4月1日施行の版)」
この金額は目安です。実際の関税・消費税は、通関の後にセカイモンから届く確定のお知らせで決まります。為替・送料・課税価格の扱いがわからない部分は、幅と「要確認」で示しています。燃油サーチャージは含んでいません。
規格が廃止された後も、新しいN-2Bは出ている?(2021〜2026年)
2026年には、アルファ社の協業の発表が2件ありました。N-2Bの軍での支給に関する2023〜2026年の報道は、今回は見つかりませんでした。
| 日付 | 動き |
|---|---|
| 2026年9月23日 | アルファ社と韓国の銘柄 Andersson Bell の2026年秋冬の協業が報じられる。MA-1・中綿のベスト・N-2Bの3型で、N-2Bは内側にベルベットのベストを足した物。9月28日発売 |
| 2026年1月13日 | デザイナーの Cecilie Bahnsen とアルファ社の初めての協業が発表される。MA-1が1型、N-2Bが紺と緑の2型。1月23日発売、950〜1,150ユーロ |
| 2025年9月25日 | 国内の古着店チェーンが X で、N-2B・N-3Bなどを名作のミリタリージャケットとして解説 |
| 2021年12月4日 | 規格 MIL-P-6278G が後継なしで廃止 |
国内と海外、どちらで探す?
アルファ社のN-2B(軍の納入品と民間向け)
軍の納入品と民間向けの品が混ざる。タグの契約番号で分ける
出品者が「Vintage 1981 Alpha Industries N-2B Flight Jacket USAF」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
Alpha Industries N-2B USAFSkyline 製のN-2B
国内の落札では1960年代の黒いタグの物が出ていました
出品者が「VTG N-2B Heavy Flying Jacket」「Skyline Clothing Corp」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
N-2B SkylineWisconsin 製のN-2B(C版のころ)
C版の契約は1961年の Wisconsin、という収集家の投稿。出品は少ない
出品者が「Vintage 1961 Era USAF N-2B Flight Jacket Wisconsin Mfg」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
N-2B Wisconsin品名が「Flying Man's Heavy」のパーカ
この品名を題に書いた出品。軍の品と民間向けの品が混ざる
出品者が「ALPHA Industries N-2B Flying Mans Heavy Jacket」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
N-2B Flying Mans Heavy
国内で探す:題に「実物」とある物やアルファ社の品を、低い総額で買いたい人に向きます(2026年9月29日の観測で、国内の落札の中央値は23,382円と11,550円)。海外にすると、出品の中央値の品でも総額は40,424〜41,619円です。海外で探す:1960年代の物を、題の年代とタグの写真で選びたい人に向きます(米国発の中央値385ドル)。国内の落札では、同じ年代の物は1件(48,000円)だけでした(比べ方は買い方の選び方)。
第6章 買う前に何を確かめる? 実寸・英語の表記・関税
買う前に確かめたいのは、実寸・タグの写真・毛皮の種類の3つでした。丈が短いという声が多いので、表示のサイズより実寸で比べてみてください。
確かめたいのは、実寸(丈が短いという声が多い)、タグの写真、本物の毛皮ならその動物の種類の3つです。
どのサイズを選ぶ? 規格書の寸法
手持ちの上着の実寸を、規格書の身幅・背丈と比べて選びます。Mなら身幅25インチ(約64cm)、背丈21½インチ(約55cm)です。表はG版の規格書の仕上がり寸法で、1インチ=2.54cmで換算しました。
| サイズ | 相当する胸囲 | 身幅(胸の半周) | 背丈 | 袖下 |
|---|---|---|---|---|
| S | 34-36インチ(約86〜91cm) | 23インチ(約58cm) | 21インチ(約53cm) | 16¼インチ(約41cm) |
| M | 38-40インチ(約97〜102cm) | 25インチ(約64cm) | 21½インチ(約55cm) | 16½インチ(約42cm) |
| L | 42-44インチ(約107〜112cm) | 27インチ(約69cm) | 22インチ(約56cm) | 16¾インチ(約43cm) |
| XL | 46-48インチ(約117〜122cm) | 29インチ(約74cm) | 22½インチ(約57cm) | 17インチ(約43cm) |
| XXL | 50-52インチ(約127〜132cm) | 32½インチ(約83cm) | 23インチ(約58cm) | 17¼インチ(約44cm) |
- 背丈は襟の下の縫い目から裾のニットの上まで、身幅はファスナーを閉じて脇の付け根で測る、と規格書は決めています。背丈には裾のニットの幅が入っていません。
- XXLの身幅だけ、ほかのサイズの差(2インチずつ)より大きい3½インチの差になっています。規格書の表の数字のまま載せました。
- 丈が短いという声が多くあります。表示のサイズではなく、出品者に身幅・着丈・袖丈の実寸を聞いて、手持ちの上着と比べてください。
- 古い版の寸法は、G版とは違うかもしれません(推論)。
出品の英語は何を意味する?
出品には、フードと毛皮、中綿、タグと在庫の状態を表す英語がよく出ます。
| 英語の表記 | 意味 | 確かめること |
|---|---|---|
| split hood | 中央で割れるフード | N-2Bの特徴。フードのファスナーが動くか |
| coyote fur / fur ruff | コヨーテの毛皮の縁 | 付け替えた物もある |
| wool lined / heavy | ウールのわたの古い物 | 重さ。ポリエステルの物より重いという声 |
| no tag / tag removed | タグが無い | 規格の版・契約番号が読めない |
| NOS(new old stock) | 使われずに残っていた古い在庫 | 保管の傷み |
| hood zipper not functional | フードのファスナーが動かない | 割れるフードが閉じられない |
英語でどう検索する?
規格番号かメーカー名を足すと、版や作り手で絞れます。
| 目的 | 検索語の例 |
|---|---|
| 版で絞る | MIL-J-6278F、MIL-P-6278G、MIL-J-6278B |
| 軍の品を探す | USAF N-2B parka、N-2B flying heavy attached hood |
| メーカーで絞る | Rolen N-2B、Skyline N-2B、Lancer N-2B、Alpha Industries N-2B USAF |
| 本物の毛皮の物 | N-2B coyote fur 1960s |
- 検索語に規格番号を入れると、題に番号を書いた出品に絞れます。ただし題の番号は出品者が書いた物で、「MIL-J-6278」(英字なし)はN-2Aの規格です。タグの写真で確かめてください。
関税はかかる? 送れない物は?
表地が織物のN-2Bは、課税価格の合計が1万円以下なら関税・消費税が免税です。本物の毛皮の付いた物は、何の動物の毛皮かの確認が要ります。
- 1万円の免税は、ニットの衣類には使えません。N-2Bは表地が織物なので使えます。1万円を超えると、織物の衣類として関税と消費税がかかります(上の試算は関税を簡易税率10%で計算)。計算のしかたは関税・消費税のページにあります。
- 本物の毛皮の付いた物は、何の動物の毛皮かを出品者に確かめてください。ワシントン条約に当たらないという原材料の証明などがなく疑わしい物は、通関できません。
- セカイモンの物流センターで輸入規制に当たる部分が見つかると、確認なしにその部分を取り除いて発送されます。
- 送れない物の一覧は海外通販で送れない物にあります。
届いたらどう手入れする?
G版のタグの表示は「Dry Clean Only」で、合成の毛皮のフードを乾燥機にかけない旨も書かれます。
毛皮を自分で付け替えるなら、古い毛皮を型紙にし、ナイロンは裂けやすいので細い針を使う、という持ち主の助言があります(報告)。
どこで買うのが向いている?
丈を試着で決めたいなら国内の店、米国の出品から選びたいなら eBay か代行が向きます。
| 買い方 | 向いている場合 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 国内の古着店・ミリタリーショップ | 試着して丈を決めたい | 店ごとに品ぞろえと値付けが違う |
| 国内のオークション・フリマ(ヤフオク・メルカリなど) | アルファ社の民間向けの品や、国内に出回る実物を探す | 題の「実物」は出品者の表記 |
| eBay で直接買う | 米国の出品を自分で交渉・手配できる | 米国外への発送に対応しない出品がある |
| 代行(セカイモンなど) | 米国の出品を日本語の手続きで買う | 手数料・国際送料がかかる |
買い方ごとの手数料・補償・手間の比べ方は、海外通販の買い方の選び方にまとめています。
よくある質問
質問は、2026年9月29日の Google の検索候補に「N-2B」と並んで出た語(寒い・実物・見分け方・タグ・年代判別・heritage)から選びました。
N-2Bは寒いですか?
規格書は「極寒の中で」着る物としています。Wikipedia英語版は、N-3B・N-2Bを華氏−60度(約−51℃)までの地域向けと説明しています。ただし丈が腰までなので、腰から下は覆いません。海外の持ち主には、1978年の物はウールの古い物より軽くて同じくらい暖かい、という声があります。アルファ社の今のパーカは、とても暖かいという声と、それほどではないという声に分かれます(報告)。
実物はどう見分けますか?
このブログでは、本物かどうかの判定はしません。手がかりになるのは、タグの規格番号(N-2Bは6278の後に版の英字が付く)、契約番号の頭(DSA・DLA)、左袖のシガレット・ペンシルのポケット、中央で割れるフードです。民間向けの品にも規格番号の書かれた物があるので、番号だけでは決められません。
タグで年代は分かりますか?
分かるのは規格の版までです。「MIL-J-6278F」なら1975年12月2日以降、「MIL-P-6278G」なら1983年11月30日以降の規格です。製造の時期は、契約番号の頭(1977年より前は DSA、後は DLA)や年の数字と合わせて考えます(推論)。
丈が短いのは操縦席で動きやすくするためですか?
日本語の記事の多くはそう説明しています。一方、1983年の規格書が書く用途は、ベルトに工具を付けた地上の整備員と、ホルスターを付けた警備兵です。アルファ社は航空乗員と地上要員の両方向け、Wikipedia英語版は主に航空乗員向けとしています。1950年代の最初の版が用途をどう書いていたかは確かめられていないので、操縦席の説明が誤りとまでは言えません。
「Heritage」と書かれたN-2Bは何ですか?
アルファ社の今の商品の名前です(N-2B Short Waist Parka (Heritage))。袖に赤い「Remove Before Flight」の札が付くなど、規格書に無い仕様があります。
N-2Aとは何が違いますか?
N-2Aは前身の型で、色は青、規格は英字の付かない MIL-J-6278 と収集家は説明しています。N-2Bはセージグリーンで、青のN-2Bは作られていない、という投稿があります(通説)。
N-2Bの規格は、1983年のG版が最後の版です。改訂されないまま38年後の2021年12月4日に、後継の規格なしで廃止されました。
関連する型番
- 極寒用のパーカー(N-3B):同じ極寒用で丈の長い型の詳しいページ
- 中綿のフライトジャケット(MA-1):アルファ社が同じ1963年に初めて受注した型の詳しいページ
- 米軍フライトジャケット早見表:11種の軍の区分・規格番号・時期の一覧
- 米軍衣類のタグの読み方:規格番号・NSN・契約番号の読み方
- 総額計算機:手数料・国際送料・関税の目安
- 関税・消費税のページ:1万円免税・簡易税率・0.6掛け
- 海外通販の買い方の選び方:国内・eBay直接・代行の比べ方
この記事を書いた人
型番さがしの人
海外通販でマニアックな品を探すときの型番と総額を、規格書や海外の資料で調べて書いています。品物を買って試した話ではなく、資料で確かめたことを書いています。
このブログについて関連記事
N-3Bの年代はタグで絞れるミリタリー
MA-1の年代はタグの2か所で絞れるミリタリー- 米軍フライトジャケット11種類の一覧ミリタリー
- M-65など米軍衣類の年代はタグの番号で絞れるミリタリー
- 総額計算機
- 海外通販の関税・消費税はいくら?
- N-3Bの写真:セカイモンの出品(2026年10月)セカイモンの許可を得て掲載
- MA-1の写真:San Diego Air & Space Museum Archives既知の著作権制限なし(Flickr Commons)元のページ







