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車240Zのシリーズ1はリアハッチの通気ベントで分かる|非公式の通称と相場
この記事でわかること
- 240Zのシリーズ1は、リアハッチの通気ベントで見分けます。 「シリーズ1・2」はNissan公式の呼び方ではなく、収集家コミュニティが1971年半ばの仕様変更の前後を区別するために使い始めた通称だと、パーツ販売店の識別ガイドが注記しています。→通気ベントで見分ける
- 米国での発売日・価格は、Nissan公式サイト内でも複数の言い方で書かれています。 「1969年10月22日・3,526ドル」とするページと、「1971年型で3,600ドル」とするページがあり、1つに確定できません。→いつ、なぜ生まれた?
- 2020年1月には、21,750マイルの1971年型が31万ドルで落札され、240Zのオークション記録を更新しました。 2015年の専門誌の時点では、良質な個体でも8,200〜1万4,000ドルの評価が中心でした。→最近の動き
このページは240Zシリーズ1を見分けるための手引きです。本物かどうか・状態の判定はしません。
部品と状態を決めて、海外の出品を探す
シリーズ1を名指しした部品全般
米国発の出品が中心。即決価格の中央値は199.97ドル
英語の検索語
Datsun 240Z series 11970年型の部品
「series 1」を付けない検索。後の年式の社外品も混在しやすい
英語の検索語
Datsun 240Z 1970リアハッチの通気ベント関連
純正パーツは欠品・破損が多いという報告が複数あります
英語の検索語
240Z hatch vent
国内ならヤフオクでも探せます(ワンテール部品の落札の中央値は28,600円。比べ方は買い方の選び方)。
このブログは、日産自動車とは関係のない非公式のブログです。ブランド名・型式名は、説明のために文字で書いています。部品の真贋・状態の判定はしません。
目次
240Zシリーズ1はどんな型番?
Datsun 240Z(通称シリーズ1)は、1969年に米国で発表された日産のスポーツカーです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Datsun 240Z(日本国内名フェアレディZ) |
| 型式 | HLS30(左ハンドル輸出仕様)・HS30(右ハンドル) |
| 米国での発売 | Nissan公式サイト内でも「1969年10月22日・3,526ドル」と「1971年型で3,600ドル」の2つの記述があり、確定できない |
| エンジン | 2,393cc直列6気筒、151馬力/5,600rpm、146ft-lb/4,400rpm |
| 変速機・車重 | 4速フロアシフト、2,260lb |
| 日本国内の発売 | 1971年11月、240Z(115万円)・240Z-L(135万円)・240Z-G(150万円)の3グレード |
| 前身・後継 | 前身なし(日産の「Z」シリーズとして1970年モデルで導入)。後継はシリーズ2(1971年半ば〜) |
240Zはいつ、なぜ生まれた?
Datsun 240Zは、1969年10月22日にニューヨークのピエールホテルで海外プレス向けに国際発表されました。Japanese Nostalgic Carは、この日を「自動車の世界が変わった日」として50周年(2019年10月22日)の記事で取り上げています。
ただし、Nissan公式サイト内でも米国での発売・導入の時期は一つに定まっていません。「300ZX26周年」のページは「1969年10月22日に発売、価格3,526ドル」と日付まで明記していますが、「Heritage 1960-1969」の年表は1969年の項を「1970年モデルとして導入」と書き、「1971 Datsun 240Z (HLS30)」のページは価格を3,600ドルとしています。価格改定による差か、単純な記述の精度の違いかは、Nissan自身の資料だけでは判別できません。
専門誌・海外メディア(HotCars、CarBuzz、Hagertyなど)は、240Zが同時期のポルシェ911Tに匹敵する性能を約半額で提供し、「安かろう悪かろう」という日本車への偏見を覆した最初のモデルの一つだと評しています。Hagerty Mediaは、日産の北米法人を率いた人物(同記事は「Mr. K」と呼んでいます)が米国市場向けの商品企画を主導し、この成功に大きく関わったと評しています。
シリーズ1とシリーズ2はどこで見分ける?
240Zの型式名は、シリーズ1もシリーズ2も「240Z」「HLS30」のままです。見分けの手がかりは、リアハッチの通気ベントとVINの2つです。
リアハッチの通気ベントが、シリーズ1の決め手
専門誌Sports Car Marketは、シリーズ1(1969年末〜1970年生産)はリアハッチに2つの横長の通気ベントがあると報じています。英語版Wikipediaとパーツ販売店の識別ガイド(Zcar Guide)は、1971年半ばの仕様変更でこの通気ベントが廃止され、Cピラーのエンブレムも「240Z」の文字から丸い「Z」のマークに変わったと伝えています。「シリーズ1」「シリーズ2」という呼び方自体はNissan/Datsun公式のものではなく、収集家コミュニティが1971年半ばの仕様変更の前後を区別するために使い始めた通称だと、Zcar Guideは明記しています。
海外のオーナー間では「すべてのシリーズ1は通気口付きのリアハッチを標準で備えていた」という考え方が共有されており、通気口のないシリーズ1を見つけた場合は後年型のハッチに交換された個体だと判断されます。ある個体では、青色の車体なのにハッチの内側の塗装を少し削ると緑色が出てきたことから、後期型のハッチへの交換が裏付けられた、という報告があります。通気口は直径8mm×3mm程度の丸い穴で、固定スポークのステアリングホイールやCピラーのエンブレムとあわせて年式判定の材料として挙げられていますが、これは1件のフォーラムの報告です。
通気ベントの純正パーツは欠品・破損が多い
リアハッチの通気口の純正パーツ(ダクト・ガスケット・U字クリップ・クロームグリル止めのバレルクリップ)は欠品や破損が多く、新品のガスケット(ペア75ドル)は入手できてもクリップ類は複製するしかない、という修復記録があります。米国のオーナーがアルミ製の通気口パーツを自作(砂型鋳造)しようとしたところ、薄い形状ゆえに溶けたアルミが冷える前に行き渡らない、鋳造後に収縮で純正より約1/8インチ短くなるといった技術的な難しさを報告しています。オーストラリアのオーナーズクラブのフォーラムでも、3台分のシリーズ1ハッチを分解しても良品が見つからず、260Zのハッチに通気口を切り込んで代用する案が検討されている、という報告がありました。
VINの読み方と、資料で確かめられなかったこと
VINの頭の記号(HLS30=左ハンドル輸出仕様、HS30=右ハンドル)と末尾の生産連番で、左ハンドル・右ハンドルの2系統が別々に番号を振られていた、という説明がフォーラムで共有されています。1969年生産分は左ハンドル・右ハンドルの2グループで合計およそ543台とされ、最初の13台のHLS30は市販されなかったという報告もあります。VIN番号は製造順に厳密に並んでおらず、番号の前後と実際の製造月が一致しない例(12月製造のVIN #587など)が記録されているため、番号だけで製造時期を決めるのは難しいという説明もあります。
シリーズ1のVIN範囲(上限・下限)を示すNissan自身の公式資料は見つかりませんでした。フォーラムで有志が公開しているレジストリー(オンラインのデータベース)もありますが、一般公開ゆえに壊れたデータが混ざっているという投稿者自身の留保があります。この点は資料で確定させず、「報告」の扱いにとどめます。
シリーズ1以外の仕様・派生はある?
- JDMのフェアレディZ432(1969年): S20型エンジン・160PS・マグネシウムホイールを備えた日本国内向けの先行グレードです。米国向けのシリーズ1(151馬力、2,393cc)とは別のエンジン・仕様です。
- JDMのフェアレディ240Z(1971年〜): L24型エンジン(215PS)を積み、サファリラリーで優勝したと日産公式の年表が紹介しています。この215PSは日本国内向け・競技仕様の数値で、米国仕様シリーズ1の151馬力(SAEグロス)とは測定基準・仕様が異なります。
- 1973年サファリラリー優勝車(競技仕様): 日産公式のHeritage Collectionが紹介する競技車は、225PS/7,200rpm・5速・燃料タンク100L・車重1,100kgという競技用セッティングで、シリーズ1の市販車の標準仕様(151馬力・4速・2,260lb)とは別物です。
海外・国内の持ち主は何を見ている?
海外のオーナーの間では、「原型のまま」「1人のオーナー」という触れ込みでも細部に手が入っている例があることが報告されています。1970年型(車体番号#7356)を新車から1人のオーナーが所有し続けた個体では、錆が広がりやすい時期(1970年7月)にディーラーが車体下部全体の防錆処理を行っていた、という来歴の記録がありますが、同じスレッドでは別の参加者から再塗装の跡やカーペット交換の指摘も出ています。
国内では、X(旧ツイッター)に、最初期型のFRP製ヘッドライトカウルの破損品を自分で交換・補修した報告が見られます。海外では、米国の240Z専門ショップがエンジン換装車を紹介する例や、1971年サファリラリー準優勝車とされる個体をモチーフにしたプラモデルの製作報告もありました。日本国内にも、逆輸入されたHLS30型をロードスターに改造した個体を、長期間放置された車検切れの状態から専門工場で公道復帰させた、という個人のレストア記録があります。
最近の動き(2015年〜2026年)
- 2015年2月: Sports Car Market誌が、良質な240Zシリーズ1の市場評価レンジを8,200〜1万4,000ドルとし、数年前まで多くが2,000〜1万ドルで取引されていたのに対し、良質な個体が4万700ドルで落札された例(2014年11月)を挙げ、相場の急上昇を報じました。
- 2020年1月: 21,750マイル・完全オリジナル状態の1971年型が、オンラインオークションBring a Trailerで31万ドルで落札され、240Zのオークション記録を更新しました。前の記録は2019年の1970年型(33,000マイル)の12万4,240ドルでした。Fox News・Hagerty・Gulf Newsが同時期に報じています。
- 2024年6月: 日産が240Z発売55周年を記念し、オレンジの外装をまとった新車「Z Heritage Edition」を発表(59,135ドルから)。
- 2026年9月: 米「ザ・クエイル・オークション」で1971年型が新車価格の6.4倍(約806万円)で落札されたと、自動車メディアがXで告知しました。
いくらで買える?国内の落札と輸入の総額
国内(ヤフオク、2026年10月2日の自前観測)
- 「フェアレディZ S30 初期型」: 全19件、落札価格1,280円〜110,000円、中央値20,000円(ミニカーと実部品が混在)。
- 「240Z ワンテール」(シリーズ1特有の一体型テールランプの通称): 全37件、落札価格3,000円〜72,200円、中央値28,600円。
- 「HLS30 初期型」: 全3件のみ、落札価格5,000円・9,800円・44,000円。件数が極端に少なく、相場として一般化はできません。
- 完成車(車体)の落札は、「フェアレディZ 240Z 車体」の検索で6件見つかりましたが、実車の車体ではなくミニカー・部品のみで、完成車の相場は国内・海外のどちらでも確認できませんでした。
海外(セカイモン、2026年10月2日の自前観測。すべて米国発)
- 「Datsun 240Z series 1」: 出品25件(即決23件・オークション2件)、即決価格60.00〜1,000.00ドル、中央値199.97ドル。
- 「Datsun 240Z 1970」: 出品23件(即決22件)、即決価格14.99〜434.98ドル、中央値141.25ドル。「series 1」を明示しない検索では、後継のZ・Zカー全般の社外パーツが混ざりやすい傾向です。
- 型式を指定せず「Datsun 240Z」だけで検索すると、中央値は16.99ドルまで下がりますが、見本の大半はミニカー・ダイキャストモデルで実車部品ではありませんでした。
輸入すると総額はいくら?
米国発のシリーズ1世代のウインドシールドワイパーモーター(199.97ドル、米国内送料8.45ドル想定)を輸入すると、国際送料1万円の前提でおよそ47,862円になります。センターコンソール(157.5ドル、米国内送料8.45ドル想定)は、同じ前提でおよそ40,090円になります(為替1ドル=150円、関税率0%で試算。実際の送料は梱包サイズで変わり、確認した値ではありません)。
ツール総額計算機
単独のページで開く商品の価格と送料などを入れて、支払う総額の目安を計算します。
支払う総額の目安
商品の価格を入れると、総額の目安が出ます。
0.6掛けの特例は2028年4月1日に廃止されます(法律は成立済み)。それ以降に届く荷物は、このツールでは計算しません。
出典: 財務省「第221回国会における財務省関連法律(成立日・公布日)」、e-Gov法令検索「関税定率法 第4条の6(令和8年法律第5号による改正、2028年4月1日施行の版)」
この金額は目安です。実際の関税・消費税は、通関の後にセカイモンから届く確定のお知らせで決まります。為替・送料・課税価格の扱いがわからない部分は、幅と「要確認」で示しています。燃油サーチャージは含んでいません。
シリーズ1を名指しした部品(ワンテールのテールランプ関連、HLS30の初期型部品)であれば、国内のヤフオク(中央値20,000〜28,600円)のほうが、米国発セカイモンの出品の中央値(141.25〜199.97ドル)やそれを輸入した総額(ワイパーモーターでおよそ47,862円、センターコンソールでおよそ40,090円)より低くなりやすい傾向です。この比較は、同じ状態・同じ部位のパーツ同士を比べたものではなく、各クエリの中央値どうしの大まかな比較です。国内・海外どちらも件数が少ない(19〜37件、23〜25件)ため、相場としての確からしさは限定的です。
国内と海外、どちらで探す?
シリーズ1を名指しした部品全般
国内・海外のどちらも、「series 1」を付けると実部品に絞りやすい
英語の検索語
Datsun 240Z series 1リアハッチの通気ベント関連
純正パーツの欠品・破損が報告されている部位
英語の検索語
240Z hatch vent
国内はヤフオクの中央値(ワンテール部品28,600円・S30初期型20,000円)で、個々のパーツを狙う人に向きます。海外はセカイモンの中央値(series1指定199.97ドル)で、国内にない部位を探す人に向きます。輸入総額の試算はワイパーモーターでおよそ47,862円、センターコンソールでおよそ40,090円です(2026年10月2日の観測。比べ方は買い方の選び方)。
買う前に確かめたいこと
英語の検索語
| 探したいもの | 英語の検索語 |
|---|---|
| シリーズ1全般 | Datsun 240Z series 1 |
| リアハッチの通気ベント関連 | 240Z hatch vent |
| HLS30の初期型部品 | HLS30 early |
「series 1」表記は真贋の保証ではない
出品タイトルの「series 1」「早期型」は出品者の書き方です。当サイトは通気ベントの通説を紹介していますが、個々の出品が本当にその年式・仕様かどうかは確かめていません。真贋・状態の判定は行いません。
送れない物
オイルが付いているかもしれない中古の燃料タンク・エンジン部品は危険品の扱いで、オイルを抜いてあっても芯に残ったオイルが原因で商品確認を通らないことが多いとされています。輸入できるか心配な場合は、送れない物チェッカーや輸入可否問合せ機能で先に確かめられます。
完成車の輸入・車検
完成車(シリーズ1の車体そのもの)の相場は、今回の調査では国内・海外のどちらからも確認できませんでした。旧車の完成車取引は個人売買・専門店経由が多く、ヤフオク・セカイモンの検索だけでは実態をつかめない可能性があります。完成車の海外からの輸入は、通関・車両登録・保安基準の仕組みが部品の輸入とは異なり、当サイトではまだ扱っていません(要確認)。国内・海外どちらで買うかの一般的な比べ方は買い方の選び方にまとめています。
よくある質問
シリーズ1とシリーズ2の違いは何ですか?
リアハッチの通気ベントの有無が最大の目安です。シリーズ1(1969年末〜1971年半ばの生産)は通気ベントがあり、シリーズ2(1971年半ば以降)はこのベントが廃止され、Cピラーのエンブレムも変わったと報じられています。ただし「シリーズ1・2」自体はメーカー公式の呼び方ではなく、収集家コミュニティの通称です。
240Zシリーズ1の値段はどのくらいですか?
国内のヤフオクでは、ワンテール部品の中央値が28,600円、S30初期型全般が20,000円でした(2026年10月2日の観測)。海外(セカイモン)では、series1指定の中央値が199.97ドルでした。完成車は国内・海外のどちらでも相場を確認できていません。
VIN(車体番号)はどこで見ればいいですか?
HLS30(左ハンドル輸出仕様)・HS30(右ハンドル)の記号と生産連番で構成されますが、番号は製造順と厳密には一致しないという報告があります。シリーズ1のVIN範囲を示すNissan公式の資料は見つかっておらず、1つの資料だけで番号を確定させない方が無難です。
なぜ「シリーズ1」という呼び方がよく使われるのですか?
日産自身はこの呼び方を使っておらず、収集家コミュニティが1971年半ばの仕様変更(リアハッチの通気ベントの廃止・Cピラーのエンブレムの変更)の前後を区別するために使い始めた通称だと、パーツ販売店の識別ガイド(Zcar Guide)が説明しています。
最後に
良質な240Zシリーズ1は、2015年時点で8,200〜1万4,000ドルの評価だったものが、2020年には1台が31万ドルで落札されるまでになりました。同じ「1970年代の240Z」でも、通気ベントの有無とVIN、そして個体の来歴で、評価は何十倍も変わります。
関連する型番
- 240Zの世代早見表:シリーズ1・2・260Z・280Zの年式一覧
- ホンダの名車・サンドキャスト世代の見分け方:エンジン番号での世代の見分け方
- 送れない物:法令・航空便・代行業者の決まり
- 関税・消費税:0.6掛け・1万円以下の免税・免税にならない品目
- 買い方の選び方:eBay直接・代行・転送・国内の違い
- 総額計算機:商品価格から総額の目安を計算する
この記事を書いた人
型番さがしの人
海外通販でマニアックな品を探すときの型番と総額を、規格書や海外の資料で調べて書いています。品物を買って試した話ではなく、資料で確かめたことを書いています。
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