最終確認 資料66件
鉄道模型DCCデコーダーの差込口の種類はピンの数と並びで分かる|PluX22と21MTCはピンの側が逆

基板ごと替える形のデコーダー(Nゲージ)
写真:KlausNahr(一部を切り出し)CC BY-SA 2.0元のページ
この記事でわかること
- 差込口の規格は、ピンの数と並び、ピンのある側で見分けます。 6ピン・8ピン・PluX・21MTC・Next18・E24などがあり、PluX22と21MTCは同じ1.27mm間隔の2列でも、ピンはPluXがデコーダー側、21MTCが車両側と逆です。→車両の差込口は何を語る?
- KATOのNのDCCフレンドリーは独自の方式で、KATOの車両にしか使えません。 対応していない車両もあり、TOMIXには差込口を付けた車両が無い、とDCC用品の販売者のwikiは書いています。→KATO・TOMIXの車両
- 音の出るLokSound 5は、国内の落札の中央値が17,900円で、輸入の見込みより低く出ています。 米国発の音の出るデコーダー(104ドル)を輸入する総額の見込みは23,229〜24,525円でした。国内は落札済み、米国は出品中の即決の値段どうしの比べです(2026年9月29日の観測)。→今、手に入る1個はいくら?
この記事は、車両の差込口の規格を確かめてデコーダーを探すために、私が調べたことをまとめた物です。本物かどうかの判定はしません。
差込口の規格を決めて、海外の出品を探す
6ピン(NEM 651)のデコーダー
1列6本・1.27mm間隔。Nや小さい車両の古い型に多い
出品者が「Digitrax DZ126IN … Decoder with 6 pin NEM 651」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
NEM651 decoder8ピン(NEM 652)のデコーダー
2列4本ずつ・2.54mm間隔。線の先にプラグが付く物が多い
出品者が「ESU LokSound 58420 V5 … 8-pin NEM652」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
NEM652 decoderPluX22(NEM 658)のデコーダー
デコーダー側にピン。22本の並びの11番が無い
出品者が「ESU 58412 LokSound 5 Plux22」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
PluX22 decoder21MTC(NEM 660)のデコーダー
車両側にピン。メルクリン型(21MTC-M、ESUの MKL)と取り違えない
出品者が「ESU 59029 LokPilot 5 Basic … 21MTC NEM660」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
21MTC NEM660 decoderNext18(NEM 662)のデコーダー
18極の小さいコネクタ。音の出る Next18S と大きさが違う
出品者が「New NCE 178 Next18 DCC Decoder (NEM-662)」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
Next18 decoder
国内なら鉄道模型店・メーカーの直営店・ヤフオク・メルカリでも探せます(比べ方は買い方の選び方)。
DCCの差込口の規格書を、MOROP・NMRA・RailCommunityの3つの団体の分まで読み比べてみました。見分ける手がかりは、ピンの数と並び、そしてピンが車両とデコーダーのどちら側にあるかです。
目次
序 車体の床に留めた1枚の基板から、何が分かる?
この記事を読むと、あなたの車両の差込口がどの規格かを、ピンの数と並び、ピンのある側で絞れます。デコーダーは、その規格に合わせて選びます。題の下の写真は、Nゲージの車体の床に、ANE Model の LocoCruiser(DL-28)というデコーダーの基板を置いた所です。撮影者の説明(ドイツ語)は「デコーダーをねじで留め、4つのコネクタを挿す」という意味で、NMRAやRailCommunityの決めた標準の差込口は使っていません。標準の差込口は、車両とデコーダーのつなぎ方を、ピンの数と並び・間隔・1本の電流・デコーダーの大きさで決めた物で、今の主な型は6ピンからE24まで7つあります。そして、差込口の型を別の型に替えるには配線のし直しが要る、とNMRAは書いています。型が7つに分かれた理由は第1章、車両の差込口の読み方は第2章、国内と輸入の値段は第5章で書きます。特定の車両にどのデコーダーが合うかの判定と、取り付けの手順は扱いません。
DCCの差込口にはどんな規格がある? 7つの型の履歴書
DCCの差込口は、1つの型番ではなく、6ピン・8ピン・PluX・21MTC・Next18・E24などの規格のまとまり(ファミリー)です。欧州のMOROP(NEM)、米国のNMRA(S-9.1.1)、欧州のメーカーの団体RailCommunity(RCN)の3つが規格を出しています。最近のNEMは「RCNを元にした」と書き、NMRAは「NEM・RCNと調和させる」と書いています。
下の表とこの記事の「確度」は、確定=規格書・メーカー公式などの原典に書いてある、通説=独立した資料が2件以上一致している、報告=資料が1件だけ(フォーラムの書き込み・持ち主の観察・出品のタイトルなど)、推論=私が事実を組み合わせて考えたこと、の4つで書き分けます。
| 規格 | ピンの数と並び | ピンの間隔 | 1本の電流 | デコーダー(取り付け場所)の大きさ | MOROPの版 | 確度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| NEM 651(6ピン) | 1列6本。車両側が受け口 | 1.27mm | 0.5A(瞬間0.75A) | 取り付け場所20×10×4mm以上(音の出る物は29×11×6mm以上) | 2017年版 | 確定 |
| NEM 652(8ピン) | 2列4本ずつ。車両側が受け口。3番は空きか追加の機能 | 2.54mm | 1.5A(瞬間3.0A) | 取り付け場所31×18×7mm以上(音は38×18×7mm以上) | 2017年版(一覧の表示は2018年) | 確定 |
| NEM 658(PluX) | 2列で12・16・22本。11番を抜いて差し違いを防ぐ。デコーダー側がピン | 1.27mm | 1A | PluX22は長さ30mm(古い物は35mm)×幅16×高さ6mm | 2025年版 | 確定 |
| NEM 660(21MTC) | 2列11本の並びから11番を抜いた21本。車両側がピン | 1.27mm | 1A | 最大30×15.5×6.5mm | 2025年版 | 確定 |
| NEM 662(Next18) | 覆いの付いた18極。左右対称の並び。車両側が受け口 | — | 0.5A(給電は2本で1A) | Next18は15.0×9.5×2.9mm、音の出るNext18-Sは25.0×9.5×4.1mm | 2025年版 | 確定 |
| NEM 664(E24) | 覆いの付いた28極(24本と四隅の案内ピン4本)。車両側がピン | — | 0.3A(四隅の案内ピンは集電用で3.0A) | 19.5×8.4mm、高さ2.6mm(下側の部品を除く) | 2025年版(新規) | 確定 |
| RCN-114(mtc14) | 14極。薄い基板の端の接点を平たいコネクタに差す | 0.5mm | 0.5A | 全長18.4×幅9.2×高さ2.0mm。6ピン(NEM 651)の車両に入る大きさを狙う | NEMには無い | 確定 |
- 「—」は、読んだ規格書の本文で確かめられなかった欄です。Next18とE24のピンの間隔は、規格書の図にはあっても本文の数字では確かめていません。
- MOROPの一覧には、このほかに大型の鉄道模型向けのPluG(NEM 663、2014年版)もあります。この記事では扱いません。
- ピンの配置の全体(何番が何の線か)は、規格書の原文を見てください。この記事では、見分けと選び方に要る所だけを書きます。
どの大きさの車両に向く? NMRA・RCNでの番号は?
6ピンはN以上、8ピンはHO以上、Next18とE24はN・TTとHOの小さい車両向けで、PluXと21MTCは規格書に縮尺の指定がありません。
| 規格 | 向く大きさ | NMRA(米国) | RCN | 確度 |
|---|---|---|---|---|
| 6ピン | N以上 | S-9.1.1.1(Small)。新しい設計には勧めない | — | 確定 |
| 8ピン | HO以上 | S-9.1.1.1(Medium)。新しい設計には勧めない | — | 確定 |
| PluX | 規格書に縮尺の指定は無い。デコーダーはPluX12・16が20×11mm、PluX22が30×16mm。ESUはPluX22の版をHO・O向けとしている | S-9.1.1.4(PluX16・PluX22だけ) | RCN-122(PluX16・PluX22) | 確定 |
| 21MTC | 規格書に縮尺の指定は無い。交流・直流・コアレスのモーターに使える。ESUは21MTCの版をHO・O向けとしている | S-9.1.1.3 | RCN-121 | 確定 |
| Next18 | N・TTと、HOの小さい車両 | S-9.1.1.5 | RCN-118 | 確定 |
| E24 | N・TTと、HOの小さい車両 | 今回は確かめていない | RCN-124 | 確定 |
- NMRAの差込口の規格には、上のほかにJST 9ピン(S-9.1.1.2)があります。
- 6ピン・8ピンは、NMRAの規格では音の出ないデコーダー向けとされ、古い車両に多く残っています。
- NMRAは、差込口の型を別の型に替えるには配線のし直しが要る、工場でデコーダーを積まない車両にはダミーのプラグを差して直流で走れるようにする、と決めています。
第1章 なぜ差込口は1つに決まらない? 2011年のNext18から2025年のE24まで
規格書の改訂の履歴を年ごとに並べてみると、2025年にPluX・21MTC・Next18の改訂とE24の追加が重なっていました。
差込口が1つに決まらないのは、規格を出す団体が3つあり、車両の大きさ、音を出すかどうか、メルクリンの車両の配線のように、それぞれの事情に合わせた型が加わってきたからです(規格書の向く大きさ・音の版・変種の説明を並べた、私の推論)。2025年にはPluX・21MTC・Next18のNEMの規格が改訂され、同じ年にE24が新しく加わりました。
どの型が、どの車両の何のために生まれた?
規格書と資料にある、それぞれの型のねらいを並べます。
| 型 | ねらい・生まれた場面 | 確度 |
|---|---|---|
| 6ピン・8ピン | 6ピンはN以上、8ピンはHO以上の車両向け。NMRAの規格では音の出ないデコーダー向けとされ、古い車両に多く残る。NMRAは新しい設計には勧めない | 確定 |
| 21MTC | ESUがメルクリンとトリックスの一部の車両のために作ったのが始まりで、名前もそこから来たと考えられる、とDCCWikiは書く。RCN-121も、MOROPが規格にする前からある変種があり、主にメルクリンが使っていると書く | 始まりは報告、変種は確定 |
| PluX | ピンの数で12・16・22に分かれる。以前のNEM 658にはPluX8とPluX12があり、今はMOROPが新しい車両には勧めていない、とNMRAは書く。2025年版のNEM 658に残るのはPluX12・16・16-S・22で、PluX12とPluX16Sは新しい用途に勧めない | 確定 |
| Next18・Next18-S | N・TTと、HOの小さい車両向け。2016年に音の出る版(Next18-S)の配置が分かれた | 確定 |
| mtc14 | 6ピン(NEM 651)の車両に入る大きさを狙う、薄い14極 | 確定 |
| E24 | N・TTと、HOの小さい車両向けの28極。ZIMOは「Next18の後継になるかもしれない」差込口と説明している | 規格は確定、後継の話はメーカーの見方 |
規格の改訂の年表(2011〜2025年)
表は、規格書の改訂の履歴(RCNの付録と、NEM・NMRAの表紙)から並べました。読んだ規格書の日付で古いのは、8ピンの2007年版(2017年版が置き換えた版)と、6ピンの2013年版です。
| 年月日 | 出来事 | 確度 |
|---|---|---|
| 2011年1月27日 | RailCommunityのNext18の規格(RCN-118)の最初の版 | 確定 |
| 2014年12月8日 | 21MTC(RCN-121)とPluX(RCN-122)のRCNの最初の版 | 確定 |
| 2016年 | Next18のNEM 662の版(2025年版が「2016年版に代わる」と書く) | 確定 |
| 2016年5月20日 | RCN-118の題にNext18-Sが加わり、音の出る版の配置が分かれる | 確定 |
| 2017年 | 6ピン(NEM 651)・8ピン(NEM 652)の今の版。6ピンは2013年版、8ピンは2007年版に代わる | 確定 |
| 2019年8月11日 | mtc14(RCN-114)の最初の版 | 確定 |
| 2020年8月16日 | RCN-118で、Next18-Sのデコーダーの幅を10.5mmから9.5mmに変更 | 確定 |
| 2020年11月〜2021年3月 | NMRAが推奨の規格RP-9.1.1を規格S-9.1.1にし(2020年12月11日)、6・8ピン、21MTC、PluX、Next18などの個別の規格(S-9.1.1.x)に分ける。PluXの規格(S-9.1.1.4)は2021年3月16日が最初の版 | 確定 |
| 2022年11月27日 | E24が規格の案として出され、このときは採られなかった | 確定 |
| 2023年7月23日 | E24がRailCommunityの「文書(RCD)」になる | 確定 |
| 2024年12月8日 | RCN-118・121・122の今の版 | 確定 |
| 2025年 | NEM 658・660・662の2025年版と、新しいNEM 664(E24) | 確定 |
| 2025年7月27日 | E24がRailCommunityの規格(RCN-124)になる | 確定 |
型が7つあり、名前の同じ型にも変種があります。では、あなたの車両に付いているのはどれでしょうか。第2章で、箱の表示とピンの並びから読みます。
第2章 車両の差込口は何を語る? 箱の表示とピンの並びで規格を読む
あなたの車両の箱には、規格の名前が書いてあるでしょうか。無ければ、ピンの数と並び、ピンのある側で読んでいきます。
まず箱と説明書の表示を見て、無ければピンの数と並び、ピンのある側で見分けます。
写真の8ピンのプラグから、何が読める?

8ピンのプラグ付きのデコーダー(Tams LD-G-32)。プラグを車両の差込口に挿して使う
写真:EchorayCC BY-SA 3.0元のページ
写真の説明と規格書を並べると、この1個からは次のことが読めます。
| 写真と説明にある事実 | 規格書で読むと | 確度 |
|---|---|---|
| 説明は「a Tams LD-G-32 multiprotocol decoder for use in model railroad locomotives」(機関車用の多方式のデコーダー) | DCCのほかの方式にも対応する版。ESUも、同じ差込口でDCCだけの版と多方式の版を分けている(買う前の確かめ方は第6章) | 説明は報告、ESUの版は確定 |
| 配線の先に、2列×4本=8本のピンのプラグ | 2列4本ずつ・2.54mm間隔の8ピン(NEM 652)の形。写真の説明には規格の名前は書かれていない | 推論 |
| プラグを車両の差込口に挿して使う | 8ピンは車両側が受け口。3番は空きか追加の機能 | 確定 |
| 8ピンの車両の取り付け場所 | 31×18×7mm以上(音の出る物は38×18×7mm以上) | 確定 |
| 8ピンという型 | HO以上の車両向け。NMRAの規格では音の出ないデコーダー向けとされ、新しい設計には勧めない | 確定 |
あなたの車両も、同じ順で読めます。箱の表示、ピンの数と並び、ピンのある側、変種かどうかです。下の節で、1つずつ読み方を書きます。
1. まず車両の箱と説明書を見る
工場で差込口を付けた車両は、箱に規格の名前や印を出すことになっています。
| 規格 | 箱の表示の決まり |
|---|---|
| 6ピン・8ピン | 箱にそれぞれの絵文字(ピクトグラム)をはっきり出す |
| PluX | PluX12・PluX16・PluX16-S・PluX22のどれかを箱に書く |
| 21MTC | 箱に21MTCの印を出す。メルクリン型の変種は「21MTC-M」と表示する |
| Next18 | 箱と説明書にNext18かNext18Sかをはっきり書く |
2. ピンの数と並びで見分ける
1列か2列か、ピンの間隔、ピンが車両とデコーダーのどちらにあるかで、7つの型に絞れます。
| 手がかり | 当てはまる規格 |
|---|---|
| 1列に6本、細い間隔 | 6ピン(1.27mm) |
| 2列に4本ずつ、広い間隔 | 8ピン(2.54mm) |
| デコーダーの裏にピンが2列、車両の基板に受け口 | PluX。ピンの数で12・16・22 |
| 車両の基板にピンが2列、デコーダーに受け口 | 21MTC。ふつうの付け方では、ピンがデコーダーの基板の穴を通って差さる(デコーダーを裏返して差す付け方もある) |
| 覆いの付いた小さい18極。車両側が受け口 | Next18 |
| 覆いの付いた28極(四隅にも案内のピン)。車両側がピン | E24 |
| 基板の端の平たい接点を差す | mtc14 |
- PluXと21MTCは、どちらも1.27mm間隔の2列で11番が無い形ですが、ピンがどちら側にあるかが逆です。NMRAも、歴史的な理由でPluXのピンの番号は21MTCと同じではない、と注意しています。
- PluXの受け口に、ピンの少ないデコーダーを差すと車両の一部の機能が使えず、多いデコーダーを差すとデコーダーの一部の機能が使えないことがある、とNEM 658は書いています。
3. 名前が同じでも中身が違う組み合わせは?
取り違えやすいのは、21MTCのメルクリン型、音の出るNext18-S、PluX22の長さ、Next18のコネクタの部品の4組です。
| 組み合わせ | 違い | 確度 |
|---|---|---|
| 21MTC と 21MTC-M(メルクリン型) | 変種はAUX3・AUX4が強い電流を流せる出力で、AUX6が入力。メルクリンの新しい車両はこの変種で、古い車両は違う | 確定 |
| Next18 と Next18-S | Next18-Sは音の出る版で長さ25mm。Next18S用の車両にNext18のデコーダーを付けることは想定していない | 確定 |
| PluX22 の長さ | NEM 658は古いデコーダーに合わせて35mmの場所を残すよう勧め、RCN-122は21MTCと揃えて30mmにした | 確定 |
| Next18 のコネクタの部品 | パナソニックのP5KFの列は、外の寸法が同じでも合わない | 確定 |
- ESUは、21MTCのデコーダーとは別に「21MTC MKL」の版(LokSound 5の58449)を出しています。米国発の出品のタイトルでも58449は「MKL Marklin」と書かれており、RCN-121の21MTC-Mに当たる版とみられます(推論。ESUの公式の説明では確かめていません)。メルクリンの車両のデコーダーを替えるときは、車両がどちらの型かを先に確かめる、とRCN-121は書いています。
- 出品のタイトルの規格名には、取り違えがあります(例は差込口の規格表)。今回も、Next18の検索に8ピンの品が混ざっていました。
4. KATO・TOMIXなど日本の車両はどうなっている?
KATOのNは独自のDCCフレンドリーです。TOMIXには差込口を付けた車両が無く、国産のHOには8ピンや21MTCの例がある、とDCC用品の販売者のwikiは書いています。
| 車両 | 差込口 | 確度 |
|---|---|---|
| KATOのN(DCCフレンドリー対応の車両) | 自社の方式。はんだ付けなしで差し込め、KATO以外の車両には使えない。KATOの動力車用はEM13 | 確定 |
| KATOのN(DCCフレンドリー非対応の車両) | 蒸気機関車などは非対応で、配線が要る。配線とデコーダーを済ませた「DCC仕様」の品もある | 報告(店の案内) |
| KATOのN(KATO以外のデコーダー) | ESUは、KATOの欧州型と日本型の多くの機関車で、元のアナログの基板の代わりに付けるデコーダー(58731)を出している。DCC用品の販売者のwikiは、DCCフレンドリーの車両にKATOのEM13のほか、このESUの品や互換のデコーダーが使えると書く | 確定(ESUの品)・報告(互換品) |
| KATOのN(欧州型の2製品) | 2025年7月に案内したDCCデコーダーの取り付け基板の回路の不良について、2026年2月、Next18対応の変換アダプターを送ると案内(この製品専用で、8ピンの仕様には対応しない) | 確定 |
| KATOのHO | NMRAの8ピンが付いた車両がある(モーター用で、ライトは多くが非対応)。付いていない車両もある | 報告 |
| 造形村・アクラスのHO、天賞堂の一部 | MTC21(21MTC)の例。天賞堂は8ピンの車両も多い | 報告 |
| TOMIX | 差込口を付けた車両は無い、と販売者のwikiは書く(HOの一部には専用の変換基板・取り付け品がある)。Nの先頭車では、ライトの回路と集電の間にデコーダーを挟んで配線する方法を愛好家のブログが解説している | 報告 |
- ZIMOの一覧にも、KATOの車両向けに、EM13と同じ差込口の音の出るデコーダー(MS560)があります。DCCフレンドリーの車両には、KATO以外のメーカーのデコーダーも出ています。
- 国産の車両にNext18のデコーダーを積むときに、変換の基板を使った報告がXに2件あり、DCC用品の販売者もNやHOに積むためのNext18用の基板を告知しています(報告)。
5. どの順で確かめる?
- 車両の箱・説明書の表示を見る。無ければメーカーの案内で確かめる。
- ピンの並びと、ピンがどちら側にあるかを見る(上の表)。
- 21MTCならメルクリン型かどうか、Next18なら音の出る版かどうか、PluXならピンの数を確かめる。
- デコーダーは、メーカーの型番で差込口を照らし合わせる(ESUなら型番ごとに差込口が決まっている)。
派生の規格・変換基板・基板ごと替える形はどう違う?
同じ差込口にも、音の出る版(Next18-S)やメルクリン型(21MTC-M)のような派生があり、KATOのDCCフレンドリーは独自の方式です。題の下の写真の1台のように、標準の差込口を使わず、基板ごと替える形のデコーダーもあります。

基板ごと差し替える形のデコーダー(ANE Model の LocoCruiser、Nゲージ)。撮影者の説明では、ねじで留めて4つのコネクタを挿す。標準の差込口を使わない方式の例
写真:KlausNahrCC BY-SA 2.0元のページ
ESUも、KATOの欧州型と日本型の多くの機関車向けに、元のアナログの基板の代わりに付けるデコーダー(58731)を出しており、この形を「DCC Direct」と呼んでいます。
| 名前 | 何か | 確度 |
|---|---|---|
| PluX8・PluX12・PluX16-S | 以前のNEM 658の型や音の出る版。今は新しい用途に勧めない | 確定 |
| 21MTC-M | メルクリン型の21MTC | 確定 |
| 21MTC MKL | ESUのメルクリン向けの21MTCの版。21MTC-Mに当たるとみられる | 推論 |
| Next18-S | 音の出るNext18。長さ25mm | 確定 |
| mtc14 | 14極の薄い差込口。6ピンの車両の置き換えを狙う | 確定 |
| E24 | 28極の小さい差込口。2025年にNEM 664とRCN-124になった | 確定 |
| JST 9ピン | NMRAの一覧にある9ピン(S-9.1.1.2) | 確定 |
| DCCフレンドリー | KATOの独自の方式。KATOの車両だけ | 確定 |
| DCC Direct | 車両のアナログの基板と入れ替える形のデコーダー(ESUの呼び名) | 確定 |
変換基板で、別の差込口に変えられる?
「変換基板で済ませればよいのでは?」と思うかもしれません。ESUなどの変換基板はありますが、8ピンの車両にPluXや21MTCを付けるのは勧めない、という書き込みもあります(下の3つ目)。
- ESUは、Next18の差込口を6ピン(51994)・8ピン(51995)・PluX16(51996)に変える基板と、線を出す基板(51993)を出しています。
- 出品のタイトルでは、Next18から21MTC(51998)、PluX12(51997)、mtc14(53956)に変える基板や、E24用の基板(53953・53955)も見えました(報告。ESUの公式で型番を確かめていません)。
- ドイツのフォーラムでは、8ピンの車両に変換の基板でPluXや21MTCを付けるのは、場所が足りず接触の不具合で壊すおそれがあるので勧めない、という書き込みがありました(2026年9月)(報告)。
新しいE24は、どこまで広がっている?
- ZIMOは、E24を「Next18の後継になるかもしれない」差込口と説明し、E24のデコーダー(MS540E24)を出しています(メーカーの見方)。
- ESUのLokSound 5 NanoにはE24の版(58925)があり、N・TT向けです。
- 2026年9月29日に「E24 decoder」で米国発の出品を検索すると、1ページ目25件にESUとDigitraxのE24のデコーダーが並び、「新しいAtlas・ScaleTrainsのNに合う」と書いたタイトルが複数ありました(報告。どの車両に合うかは確かめていません)。
新しい型が加わる一方で、「21MTCはもう古い規格だ」という声もフォーラムにあります。本当にそうなのでしょうか。
第3章 21MTCは古い規格になった? フォーラムの話と規格書の食い違い
フォーラムで「21MTCはもう古い」という声を見かけて、規格書で確かめてみました。NMRAもMOROPも、今の規格として改訂を続けていました。
なっていません。NMRAは2020年12月に21MTCを規格(S-9.1.1.3)として採り、2024年5月にも直しています。MOROPも2025年にNEM 660の版を出し、規格の一覧では6ピン・8ピン・PluX・21MTC・Next18・E24の6つを、ふつうの大きさの鉄道模型向けの今の「推奨」にしています。
| 資料 | 21MTC・PluXについて | 確度 |
|---|---|---|
| 米国のフォーラム(2020年) | NMRAが21MTCを古い規格にした、という意見 | 報告 |
| オランダ・ドイツ・米国のフォーラム(2015〜2026年) | 機能の差は小さく、車両の差込口に合わせるのがよい、という声。21MTCは古い、PluXがこれから広がる、という見方も | 報告(3スレッド) |
| 米国のフォーラム(2020年)・日本のDCC用品の販売者のwiki | 欧州ではRocoやPikoの機関車がPluXの差込口で出るのがふつうになっている、という書き込み。販売者のwikiも、欧州のメーカーを中心にPluX22への移行が進んでいると書く | 報告(それぞれ1件) |
| NMRA S-9.1.1.3 | 2020年12月に21MTCを規格として採り、2024年5月6日に誤りを直す | 確定 |
| MOROP NEM 660 | 2025年版 | 確定 |
| RailCommunity RCN-121 | 2024年12月8日の版 | 確定 |
- フォーラムの話と今の規格は違います。PluXの車両が増えているという声は複数ありますが、21MTCの規格も2024年と2025年に改訂が続いています。
- 規格書どうしでも、PluX22の長さは食い違います。NEM 658は古いデコーダーに合わせて35mmの場所を残すよう勧め、RCN-122は21MTCと揃えて30mmにしました。PluX22のデコーダーを選ぶときは、車両の取り付け場所の長さも見てください。
- どちらの型を選ぶかは、規格の新しさではなく、あなたの車両の差込口で決まります。差込口の型を替えるには配線のし直しが要る、とNMRAは書いています。
規格書で分かるのは、ここまでです。実際に車両を開けた持ち主たちは、何に戸惑い、何を試したのでしょうか。
第4章 持ち主たちは何に戸惑い、何を試した?
海外のフォーラム5つとXの投稿6件を読んでみました。海外では変種の取り違え、日本では国産の車両への積み方の話が中心です。
戸惑いの多くは、慣れない差込口の車両と、変種の取り違えでした。海外ではPluXと21MTCの選び方や変種の取り違え、日本では国産の車両への積み方が主な話題です。海外のフォーラム5つ(ドイツ・オランダ・フランス・米国2つ)の5スレッド(2015年6月〜2026年9月に始まったもの)と、日本語のDCC用品の販売者のwikiと愛好家のブログ(各1件)、Xの投稿6件(2023年4月〜2026年5月)を読み、話題ごとにまとめました。件数はその話題に触れたスレッド・記事・投稿の数です。Xは検索で見つかった物だけで、全体の数ではありません。投稿者の名前は出しません。
開けてから・積む段で戸惑った、という報告
どれもフォーラムやXの報告で、規格書やメーカーの資料では確かめていません。
- 差込口と差す向き: 2024年1月には、Pikoの米国型HOの機関車がPluX22で、デコーダーの差す向きも逆だ、と戸惑う相談がありました(報告)。米国型の車両での戸惑いの話題は2件(2020〜2024年)で、規格が多すぎるという声もあります。
- メルクリン型の取り違え: 21MTCの配線の色の表を取り違えかけた話と、変種があるので車両を確かめるという話が、フランスとドイツのフォーラムにあります(2020〜2026年)(報告)。
- 思っていた方式と違った: DCCフレンドリーと思った国産Nの電車に、変換基板でNext18のデコーダーを積んだ、という報告がXにあります(2024年11月)(報告)。
- 変換基板で壊すおそれ: 8ピンの車両に変換の基板でPluXや21MTCを付けるのは、場所が足りず接触の不具合で壊すおそれがあるので勧めない、という書き込みがあります(2026年9月)(報告)。
試して分かった、という報告
- 国産HOの電気機関車2両(差込口はNext18と21MTC)で、21MTCの1両を最高の速さで走らせたまま、Next18の版の音の出るデコーダーを積んだ1両を急に止める試験を数十回くり返し、短い期間では問題が出なかった、という報告があります(2023年4月)(報告)。
- 気動車の屋根裏と車端にデコーダーを積み分けた報告(2025年9月)と、Next18の補助基板を車両の中に置いた工作の報告(2026年1月)があります(報告)。
- オランダのフォーラムでは、PluX22用の変換基板を愛好家が設計して希望者を募った話がありました(2015年)(報告)。
話題ごとの件数
| 話題 | 件数 | 時期 | 要点 |
|---|---|---|---|
| 21MTCのメルクリン型の取り違え | 2 | 2020〜2026年 | 配線の色の表を取り違えかけた話、変種があるので車両を確かめるという話 |
| 米国型の車両での戸惑い | 2 | 2020〜2024年 | 米国型のHOにPluX22の車両が出て、21ピンに慣れた持ち主が戸惑う話。規格が多すぎるという声 |
| PluX22と21MTCのどちらがよいか | 3 | 2015〜2026年 | 機能の差は小さく、車両の差込口に合わせるのがよい、という声。21MTCは古い、PluXがこれから広がる、という見方も |
| 変換基板 | 2 | 2015〜2026年 | PluX22用の変換基板を愛好家が設計して希望者を募った話と、変換は勧めないという意見 |
| 国産の車両への積み方(店・販売者の案内を含む) | 8 | 2023〜2026年 | DCCフレンドリーと思ったら違った、Next18の版を変換の基板で積む、屋根裏や車端に置き分ける、という報告。店からは、DCC仕様の完成品の案内とNext18用の変換基板の告知 |
海外と日本で、話題はどう違う?
- 海外のフォーラムは、PluXと21MTCの選び方と、変種の取り違えが中心でした。
- 日本の話題は、国産の車両にどう積むか(DCCフレンドリー・変換基板・配線)が中心でした。
- 日本語の検索候補には「dcc デコーダー kato」「dccフレンドリー対応車両」「next18 コネクタ」「21mtc mkl」「plux22 to 21 pin adapter」が並びました。
車両の差込口が分かったら、次は値段です。第5章では、国内の落札と、米国から取り寄せたときの総額を並べます。
第5章 今、手に入る1個はいくら? 国内の落札と輸入の総額
国内の落札と米国の出品を、2026年9月29日に数えてみました。音の出るLokSound 5は、国内の落札の中央値のほうが、輸入の総額の見込みより低く出ています。
音の出るLokSound 5の国内の落札の中央値(17,900円)は、米国発の音の出るデコーダー(104ドル)を輸入する総額の見込み(23,229〜24,525円)より低い結果でした。2026年9月29日に私が調べました。国内はヤフオクの落札(過去約180日に終わった分)、海外はeBayの米国発の出品(セカイモンの検索画面の1ページ目)です。タイトルを目で見て分けただけで、状態や動くかどうかの判断はしていません。
国内の落札ではいくら?(ヤフオク)
LokSound 5の単体は中央値17,900円、KATOのEM13は1個あたり約1,030〜1,200円です。
| 検索語 | ヒット | 数えた件数と除外の基準 | 中央値 | 範囲 |
|---|---|---|---|---|
| LokSound | 42件 | ESUのLokSound 5のデコーダー単体13件。車両・複数個のまとめ・ジャンク・V4を除く | 17,900円 | 11,500〜19,600円 |
| DCCフレンドリー | 15件 | KATOの動力車用EM13のまとめ売り4件を1個あたりに直した | — | 1個あたり約1,030〜1,200円 |
- 「LokSound」の検索では、差込口ごとに、8ピン(58410)・21MTC(58429)・Next18(58818・58928)・線だけの版(58923)と、KATOのN用(58731)の出品がありました。
- 国産の車両に音の出るデコーダーを積んだ完成品も多く落札されていました(天賞堂・トミックス・KATOなど)。
米国の出品はいくら?(eBay)
即決の中央値は、音の出ないデコーダーが28.50〜34.05ドル、音の出るデコーダーが99.52〜123.84ドルです。
| 検索語 | 件数 | 音の出ないデコーダー(即決の中央値) | 音の出るデコーダー(即決の中央値) | メモ |
|---|---|---|---|---|
| NEM652 decoder | 25件 | 29.53ドル(9件) | 103.74ドル(12件) | 全部が米国発 |
| 21MTC decoder | 25件 | 28.50ドル(12件) | 111.40ドル(8件) | 変換基板・試験器・2個入りを除く |
| PluX22 decoder | 25件 | 34.05ドル(9件) | 123.84ドル(8件) | 21ピン・8ピン・機能専用の品が混ざる |
| Next18 decoder | 25件 | 31.99ドル(11件) | 99.52ドル(10件) | 8ピンの品が1件混ざる |
- 米国内の送料の中央値は、どの検索でも8ドル前後でした。
- 「PluX22 decoder」の検索には、PikoのUS型の機関車用の音のデコーダーや、メルクリンのPluX22の音のデコーダーも並びました。
- 検索語と違う差込口の品が混ざることがあります。Next18の検索に8ピンの品、PluX22の検索に21ピン・8ピンの品がありました。型番で確かめてください。
今出ている品の例:差込口ごとに違うESUの5桁の型番(2026年10月1日)

出品者が「ESU LokSound 58429 V5 … 21 Pin」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「ESU 58449 LokSound V5.0 … 21 Pin MKL Marklin」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「ESU Lokpilot Plux 22 Decoder 59612」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「58828 LokSound 5 Micro DCC Next 18」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)

出品者が「ESU 59925 LokPilot 5 Nano … E24 Interface」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
写っているのは出品者の品です。本物かどうか・年代・状態は、当サイトでは確かめていません。
5枚とも、題に差込口の名前とESUの5桁の型番を書いた米国の出品で、箱の札の番号が題の型番と同じです。同じESUの箱でも、題の型番は21ピン(21MTC)が58429、メルクリン型(MKL)が58449、PluX22が59612、Next18が58828、E24が59925と、差込口ごとに違います(差込口は出品者の説明で、私は確かめていません)。出品の価格は、音の出るLokSoundの3つが99.99〜107.99ドル、音の出ないLokPilotの2つが34.19ドルと41ドルでした(どちらも2026年10月1日の出品の価格)。
輸入すると、総額はいくら?(代行のセカイモンを使う場合)
音の出ないデコーダー1個で9,425円、音の出るデコーダー1個で23,229〜24,525円です。
| 買う物 | 総額の目安 |
|---|---|
| 音の出ないデコーダー1個(30ドル) | 9,425円 |
| 音の出るデコーダー1個(104ドル。「NEM652 decoder」の中央値に近い) | 23,229〜24,525円 |
| 音の出ないデコーダー3個をまとめて(30ドル×3) | 21,378〜22,638円(1個あたり約7,100〜7,500円) |
前提は、1ドル150円、米国内の送料8ドル、梱包0.1〜0.3kg、セカイモンの手数料、1万円以下の免税です。このブログの総額計算機で、品目を「電子機器など(その他)」にして出しました。
- 為替は1ドル150円、米国内の送料は8ドル(出品の中央値に近い値)、米国の売上税は0ドル。
- 梱包後の重さは0.1〜0.3kgと仮定し、国際送料は料金表のいちばん軽い区分(0.5kgまで18.5ドル。1ドル150円で2,775円)。燃油サーチャージは含みません。重さは実測ではありません。
- セカイモンの手数料は、商品1個ごとに、5,937円以下なら950円、それを超えると商品価格の16%。
- 30ドルの1個は、課税価格が1万円以下なので関税も消費税もかからない計算です。104ドルの物は消費税がかかり、関税は0円〜約800円の幅で見込んでいます。関税の区分は買う前に何を確かめる?を見てください。
この試算から分かること
- 今回の観測では、音の出るLokSound 5の国内の落札の中央値(17,900円)は、米国発の中央値に近い物を輸入した総額(23,229〜24,525円)より低い結果でした。ただし国内は落札済みの値段、米国は出品中の即決の値段です。
- 音の出ないデコーダーは、1個だと手数料と国際送料が商品の値段に近くなります。まとめて買うと1個あたりは下がりますが、課税価格が1万円を超えると消費税がかかります(推論)。
- 海外の出品で探す意味があるのは、国内で見つけにくい差込口(E24・21MTC MKL)や、変換基板、米国型の車両の専用品です(推論)。E24の今の出品は、セカイモンの「E24 decoder」の検索結果で見られます。どの車両に合うかは、私は確かめていません。
自分の条件で計算するときは、次の計算機を使ってください。
ツール総額計算機
単独のページで開く商品の価格と送料などを入れて、支払う総額の目安を計算します。
支払う総額の目安
商品の価格を入れると、総額の目安が出ます。
0.6掛けの特例は2028年4月1日に廃止されます(法律は成立済み)。それ以降に届く荷物は、このツールでは計算しません。
出典: 財務省「第221回国会における財務省関連法律(成立日・公布日)」、e-Gov法令検索「関税定率法 第4条の6(令和8年法律第5号による改正、2028年4月1日施行の版)」
この金額は目安です。実際の関税・消費税は、通関の後にセカイモンから届く確定のお知らせで決まります。為替・送料・課税価格の扱いがわからない部分は、幅と「要確認」で示しています。燃油サーチャージは含んでいません。
規格とメーカーの最近の動きは?(2024〜2026年)
最近の動きは、2025年の規格の改訂とE24の追加、2026年2月のKATOの案内です。差込口を主役にした報道は多くありません。表は新しい順です。
| 日付 | 動き |
|---|---|
| 2026年2月11日 | KATOが、Nの欧州型の2製品のDCCデコーダーの取り付け基板の回路の不良(2025年7月25日に案内)について、Next18対応の変換アダプターを送ると案内。直流のアナログの運転には問題が無いとする |
| 2025年 | MOROPの規格の一覧(2025年11月30日時点)に、E24(NEM 664、2025年版)が「推奨」として載っている |
| 2025年7月27日 | E24がRailCommunityの規格(RCN-124)に上がる |
| 2025年 | NEM 658(PluX)・660(21MTC)・662(Next18)の2025年版 |
| 2024年11〜12月 | RCN-118・121・122の改訂(11月24日の変更で、機能用のデコーダーがモーターの端子を強い出力に使う決まりを足し、12月8日の版になる) |
| 2024年5月6日 | NMRAの21MTCの規格(S-9.1.1.3)の誤りを直す |
- 背景として、2018年の米国の模型誌の記事は、Next18の差込口の車両に合うデコーダーを選ぶ注意と、試したデコーダーが幅の都合で車体に入らなかったことを書いています。なお規格の側では、2020年にNext18-Sのデコーダーの幅の決まりが10.5mmから9.5mmに変わりました(記事との関係は確かめていません)。
あなたが探すなら、どの規格・どの型番?
あなたが探すなら、車両の差込口の規格名か、ESUの5桁の型番まで絞ってから検索します。
- 写真と同じ8ピンのプラグのデコーダー: 「NEM652 decoder」。2026年9月29日の米国発の即決の中央値は、音の出ない物が29.53ドル、音の出る物が103.74ドルでした。8ピンの車両の取り付け場所は31×18×7mm以上(音の出る物は38×18×7mm以上)です。
- メルクリンの新しい車両の21MTC: ESUのメルクリン向けの版(LokSound 5の58449、「MKL」)を「21MTC MKL decoder」で探します。21MTC-Mに当たるとみられる版で(推論)、出品は少なめでした(2026年9月30日の検索で3件)。
- N・TTの車両のE24: 「E24 decoder」。ESUのLokSound 5 NanoにはE24の版(58925)があります。
国内で探すほうが向く場合もあるので、下の箱では国内と海外を並べて書きます。
国内と海外、どちらで探す?
音の出るNext18のデコーダー
車両がNext18Sなら音の出る版の大きさで選ぶ
出品者が「SoundTraxx 886007 TSU-N18 Next18 … SOUND Decoder」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
Next18 sound decoderメルクリン型の21MTC(MKL)のデコーダー
出品は少なめ(2026年9月30日の検索で3件)。新しいメルクリンの車両の変種向け
出品者が「ESU 59649 LokPilot 5 … 21MTC MKL Decoder」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
21MTC MKL decoderNext18の変換基板
6ピン・8ピン・PluX16などに変える基板
出品者が「ESU 51996 … Adapter Board - Next18 to Plux16」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
Next18 adapter boardE24のデコーダー
2025年に規格になった28極の差込口
出品者が「Digitrax DN1137e24 Mobile DCC Decoder E24」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
E24 decoder6ピンの小さいデコーダー
Nの古い車両に多い。音の出る版は場所に注意
出品者が「ESU 59827 LokPilot 5 Micro DCC Decoder … NEM-651」として出している品(セカイモン、2026年10月1日)
写真:セカイモンの出品(2026年10月)
英語の検索語
NEM651 decoder
国内で探す:国産の車両用や、音の出るデコーダーを探す方に向きます。ただしE24・21MTC MKL・変換基板・米国型の車両の専用品は、国内では見つけにくいとみられます。海外で探す:国内で見つけにくい差込口や変換基板を探す方に向きます。ただし米国発の音の出るデコーダー(104ドル)を輸入する総額の見込みは23,229〜24,525円で、国内のLokSound 5の落札の中央値(17,900円)より高く出ました(2026年9月29日の観測。比べ方は買い方の選び方)。
第6章 買う前に何を確かめる? 規格・変種・大きさ・英語の表記・関税
買う前に確かめたいことを、規格書とESUの資料から5つにまとめました。規格、変種、大きさ、対応する方式、音のデータの有無です。
買う前に、車両の差込口の規格、変種かどうか、デコーダーの大きさ、対応する方式、音のデータの有無の5つを確かめます。
先に何を確かめる?
- 車両の差込口の規格(箱・説明書の表示)
- 21MTCならメルクリン型か、Next18なら音の出る版か
- デコーダーの大きさが車両の取り付け場所に入るか(上の一覧の寸法)
- 使う方式(DCCだけか、メルクリンの方式にも対応するか)。ESUは同じ差込口でもDCCだけの版と多方式の版を分けています
- 音の出るデコーダーは、音のデータが入っているか。何も入っていない「blank」の品もあります
出品の英語はどう読む?
よく出るのは、音のデータの有無(blank)、対応する方式(DCC/MM/SX/M4)、形(harness・adapter board・drop-in)を表す語です。
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| blank decoder | 音のデータの入っていないデコーダー(ESUの呼び名) |
| DCC/MM/SX/M4 | DCCのほか、メルクリンなどの方式にも対応する版 |
| Function only・Fx | モーターを回さない、ライトなどの機能だけのデコーダー |
| harness・wire leads | 線の先にプラグや線が付いた形 |
| adapter board | 差込口を別の形に変える基板 |
| MKL | ESUのメルクリン向けの21MTCの版(21MTC-Mに当たるとみられる) |
| DCC Direct・drop-in | 車両の元の基板と入れ替える形 |
| sugar cube speaker | デコーダーに付く小さい箱形のスピーカー |
英語では何と検索する?
規格の名前に「decoder」を付けるか、ESUの5桁の型番で探します。
| 検索語 | ねらい |
|---|---|
| NEM652 decoder | 8ピンのデコーダー |
| 21MTC NEM660 decoder | 21MTC(メルクリン型でない物) |
| PluX22 decoder | PluX22のデコーダー |
| Next18 decoder | Next18のデコーダー |
| ESU(5桁の型番。例 58420) | 型番で探すと差込口の取り違えが減る(推論) |
関税はかかる? 送れない物は?
電気の機器と模型のどちらの区分でも基本税率は無税で、課税価格の合計が1万円以下なら消費税も免税です。
- デコーダーの関税の区分は、通関で決まります。私は区分を確かめていません。電気の機器(8543.70 その他の機器)なら基本税率は無税、玩具・縮尺模型(9503.00)なら基本税率は無税です(どちらに当たるかは推論を含む)。
- 関税とは別に消費税がかかります。課税価格の合計が1万円以下なら、関税も消費税も免税です。個人で使う物の0.6掛けの特例は、2028年4月1日に廃止される予定です。→関税・消費税
- デコーダーは、線路から集電した電気で動きます。一方、リチウムイオン電池を含む品は、航空便で送れないことがあり、欧州発で内蔵している物は今は配送できない、とセカイモンは案内しています。電池で動く無線の制御機器などを一緒に買うときは注意してください。
- Bluetoothで操作するデコーダーもあります(出品のタイトルに「BLUNAMI」)。総務省は、Bluetoothの機器は電波を出すので技適マークが要り、付いていない機器を使うと電波法違反のおそれがあるとしています。私は、そうしたデコーダーに技適マークがあるかを確かめていません。
どこで買う? 買い方の選択肢
国産の車両用は国内の店、国内に少ない物はeBayで直接か代行で探す、という分かれ方です。
| 買い方 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 国内の鉄道模型店・メーカーの直営店 | 国産の車両用(DCCフレンドリーなど)を買うとき | 店ごとに在庫が違う |
| ヤフオク・メルカリ | 国内の個人の出品から探す | 動くかどうか・中のデータは出品者に確かめる |
| eBayで直接 | 米国の出品を自分で買う | 英語でのやりとり。日本に送らない出品者もいる |
| 代行(セカイモンなど) | 日本語でeBayの出品を買う | 手数料・国際送料がかかる。総額は上の試算を参照 |
どの方法が合うかは、総額・手間・返品の決まりで変わります。比べた表は買い方の選び方にあります。
よくある質問
質問は、2026年9月29日のGoogleの検索候補に出た語(dcc デコーダー とは・kato・dccフレンドリー 対応車両・21mtc mkl・plux22 to 21 pin adapter)から選びました。
DCCデコーダーの差込口は何種類ありますか
MOROPの規格では、6ピン・8ピン・PluX・21MTC・Next18・E24の6つが、ふつうの大きさの鉄道模型向けの今の「推奨」です(ほかに大型の鉄道模型向けのPluGがあります)。RailCommunityにはmtc14、NMRAにはJST 9ピンもあります。PluXはピンの数で12・16・22に分かれます。
KATOの車両にはどのデコーダーを付けますか
KATOのNでDCCフレンドリー対応の車両は、その方式のデコーダーを差し込みます。KATO以外の車両には使えない方式です。蒸気機関車など非対応の車両は配線が要る、とKATOの直営の通販は案内しています。KATOのHOには8ピンが付いた車両がある(付いていない車両もある)と、DCC用品の販売者のwikiは書いています。車両ごとの対応は、KATOの案内で確かめてください。
21MTCとMKLの違いは何ですか
21MTC-Mは、規格になる前からあるメルクリン型の変種で、AUX3・AUX4が強い電流を流せる出力、AUX6が入力になっています。メルクリンの新しい車両はこの変種で、古い車両は違うので、替える前に車両の型を確かめる、とRCN-121は書いています。ESUが「MKL」と名付けた版(58449など)は、この変種に当たるとみられます(推論)。
PluX22のデコーダーを21MTCの車両に付けられますか
規格どおりの物どうしでは、そのまま差す形にはなっていません。どちらも1.27mm間隔の2列で11番が無い形ですが、ピンのある側が逆で、ピンの番号の付け方も違います。差込口の型を替えるには配線のし直しが要る、とNMRAは書いています。
Next18とNext18Sは入れ替えられますか
Next18S用の車両にNext18のデコーダーを付けることは想定されていない、とNEM 662は書いています。大きさも、Next18は長さ15.0mm、Next18-Sは25.0mmと違います。
30ドル(1ドル150円で4,500円)の音の出ないデコーダーは、1個だけ輸入すると総額9,425円で、商品の値段の2倍を超えます。
関連する型番
- 連結器・差込口の規格早見表:Kadeeの連結器とDCCの差込口の型番の一覧
- 海外の鉄道模型の早見表:メルクリンの3線式、縮尺、個人輸入の関税と送れない物
- 総額計算機:手数料・国際送料・関税の目安
- 関税・消費税:簡易税率・0.6掛け・1万円以下の免税
- 送れない物の一覧:電池・燃料など、海外通販で送れない物
- 買い方の選び方:国内・eBay直接・代行の違い
この記事を書いた人
型番さがしの人
海外通販でマニアックな品を探すときの型番と総額を、規格書や海外の資料で調べて書いています。品物を買って試した話ではなく、資料で確かめたことを書いています。
このブログについて








